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2024年01月22日

日本の食文化はこんなにも豊かなんだと思った話(下)

日本の食文化はこんなにも豊かなんだと思った話(下) 近頃、“PLENUS RICE TO BE HERE”というラジオ番組にハマっている。


「食を通して、各地に伝わる日本の文化をひも解く」


をテーマに1回9分の番組。


今日までに取り上げられた都道府県は次のとおり。

石川、京都、富山、神奈川、茨城、福井、埼玉、長崎、栃木、大坂、香川、東京(江戸)、徳島、高知、沖縄(宮古)、石川(金沢)、静岡(熱海)、奈良、千葉、愛知(名古屋)、長野、山梨、青森(八戸・十和田)、佐賀、山形、福島、岩手、島根(隠岐)、岐阜、滋賀、福岡(行橋)、岡山、兵庫、兵庫(淡路島)、東京(江戸時代)、群馬、秋田、大分、熊本


(下)では、元日に発生した「令和6年奥能登地震」で被災した北陸地方を取り上げたい。新潟県は番組ではまだ取り上げられていないので、富山県、石川県、福井県の3県のみとなる。





【富山県】
Episode 14「御祝いにはカマボコ」


私がお正月にいただくカマボコは小田原のカマボコ。
必ず板の上に乗っている。


HPより拝借。山が高いのが、小田原かまぼこの特徴


一方、富山のカマボコは板に乗っていない。
「巻きカマボコ」と「細工カマボコ」の二種類があるという。

<巻きカマボコ>

HPより拝借。私もおすそ分けで何度かもらったことがある。

北前船の影響で北海道から運ばれた昆布を巻いて作ったのがはじまりらしい。

<細工カマボコ>

HPより拝借。ハレの日の特別なカマボコ

鯛の形をしていたり、鶴や亀などのめでたい生き物が描いてあったり、「長寿」「祝」などの言葉が書かれているそうだ。

もしかしたら大阪に住んでいる時に、引き出物でいただいたことがあるかもしれない。ちょっと記憶が曖昧…


なぜカマボコなのか?
①魚をムダにしない。
 お刺身にした残りの部位をすり身にしてカマボコとして食べ切る。

②江戸時代の大奥ではカマボコが食べられていた。

③言霊の観点から。
「祝」とか「長寿」の字の書かれたカマボコを食べることで、気持ちが入ってくると考えられている。

④大きいのでお腹いっぱいになる。
 皆で切り分けて楽しむ「おすそ分け文化」がある。



HPより拝借。最大級のサイズの鯛。年間40~50個は出るという。

1匹24,900円もする。

これはスゴイ!
おすそ分けしないと食べきれない!



お正月用として特別販売されていたと思われる。

デパート地下の食品売り場で、富山のカマボコがタイミングよく売られていたので買ってみた。

食べたら、「何シテル?」に載せて、後にこちらに追記するつもり。





【石川県】
Episode 5「表日本の中心地だった加賀」


子供の頃、ひらがなを覚えるのにお世話になった50音図。

いつ、どこで、誰が作ったのかなんて考えたこともなかった。


そのあたりは番組ナビゲーターの山口謠司(ようじ)さんの専門分野らしく、わかりやすく説明してくれた。


50音図は1100年頃、山代温泉にある薬王院温泉寺で住職をしていた明覚というお坊さんが作ったそうだ。
時期的には源氏物語や枕草子の書かれた100年後に当たる。



HPより拝借。山代温泉の景観


加賀は当時の国際都市、まるで今の横浜のような地域で、中国人、朝鮮人、日本人もいろんな地域から集まってきている。


そんな環境に明覚自身が身を置くことで、言葉は変化することに気がつく。


明覚は比叡山から降りてきた人。
比叡山にいた時に学んだ中国語と、加賀で聞く中国語が違う。
朝鮮語も変化している。



ところで現代日本語も変化している。
変化の渦中にいる私達は気づかないし、どう変化しているかさえわかっていない。

「あれ、若い人たちがヘンな言葉を使っているぞ」

と思っているうちに、それが定着していく。



明覚はこのまま日本語が変化していったら、古語が読めなくなってしまうと危機感を抱いた。

源氏物語や枕草子が読めるようにし続けるために、まだ読める段階で発音と文字を固定した表を作っておかなくてはいけない。


そう考えて50音図を作ったそうだ。



HPより拝借。「山口 謠司, 『日本語の奇跡』, 新潮社, 2007年」を元にHP製作者が作成




合わせてカニが紹介されていた。


雄のズワイガニを「加納ガニ」、雌のズワイガニを「香箱(こうばこ)ガニ」というそうだ。

メスは保護のため解禁期間はオスより短く、通常11月6日~12月29日までの2か月間。



HPより拝借。香箱ガニ。7~8㎝と小さい

甲羅の中にも卵、外にも卵。

カニ味噌、卵、カニ肉を混ぜてきれいに調えられたものを二杯酢でいただくそうだ。

山口さんいわく
「至福。これほどおいしい蟹を食べたことはないくらい」


この話を聞いて、冬の北陸はchérieちゃんでアクセスできそうにないけど、いつか食べに行ってみたいなぁと思った。





【福井県】
Episode 26「福井の巻 其の三-御食国(みけつくに)・福井」


御食国とは、

「お食事の材料になる国」という意味の古い言葉。
天皇が食されるための、海産物を中心とした食物を納めた国のことを言う。
淡路(兵庫県)、若狭(福井県)、志摩(三重県)が該当したそうだ。



HPより拝借。山あり谷ありのルートらしい


京都までおいしいものを届けるのに、3つの街道があったという。
・若狭街道:近世のメインルート
・針畑越(はりはたごえ):最古の鯖街道と言われる
・西の鯖街道


<若狭湾で取れる魚介類>
・若狭カレイ:薄だいだい色のきれいなお魚

HPより拝借

・グジ:若狭だけでしか取れない赤い甘鯛で皇室献上品。
煮つけにするとおいしいと言われる。
関東ではほとんど食べることができないし、現地でもものすごく高価で滅多に食べられないらしい。

HPより拝借

・越前ガニ



また年末は鯖のぬか漬けである「へしこ」のシーズン。

HPより拝借。福井のソウルフード

へしこが好きになれないと福井は好きになれないかもしれないと山口さんは言う。

いったいどんな味がするのでしょう?
私も気になる。



北前船は三国、敦賀、小浜の港にも立ち寄り、昆布やニシンが陸揚げされ、陸路、鯖街道を通って京都や大阪へ運ばれた。

なのでおぼろ昆布も有名
幅の広い包丁でリズミカルに漉いて出来上がる昆布。
地元の子供達はおにぎりは、海苔とおぼろ昆布の2種類で食べるそうだ。



HPより拝借。お米は福井の新しいお米「いちほまれ」かしら


富山のカマボコを買ったデパートの上層階では、福井の物産展がやっていたので、ふらっと歩いてみた。

おぼろ昆布も売っていたので、試しに買ってみた。

こちらもおにぎりを作って食べてみたら、「何シテル?」に載せて、後にこちらに追記するつもり。








実は去年11月のドライブ旅行は、北陸へ行く選択肢もあったのだが、いろいろ考えて、東北を楽しくドライブしてきた。


元日の地震により、ある考えが芽生えた。
「これは後で行くためにとってあったのかも」


時期が落ち着いたら、北陸へ遊びに行ってささやかなお金でも落としてこようと思う。

東日本大震災の年のゴールデンウイークにも、そういった趣旨のもと福島県西部へ足を延ばしている。



今回の震災で被害を受けた皆様のご息災と、一日も早いご復興を心よりお祈り申し上げます。





今回(上)(下)に分けて、ほんの少しだけ紹介したけれど、番組を聞けば聞くほど日本の豊かな文化を感じることができる。

地方の衰退が著しいと言われる昨今、こうした食文化が継承される限りは、まだまだ何とかなるんじゃないかなと思った。

そしてできる限り、私自身も追体験の旅に出てみたい。







最後に、“PLENUS RICE TO BE HERE”について

J-WAVE(東京のFM局)で月~木の15時10分~20分に放映されている。
それ以外にも、ポッドキャストで聞くこともできる。


食や食にまつわる歴史や文化、風土に興味のある方はどうぞ。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2024/01/22 22:16:14

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この記事へのコメント

2024年1月23日 1:19
こんばんは〜😊
日本の食文化は地方ごとに細分化された食文化の集大成ですから、深いですよね。
北海道なんかは歴史が浅いですから、今まさに文化を作ってる…言わば発展途上の最中ですね😄
明治以降の欧米文化と日本の文化が融合したような食文化になりつつあるのかな?

五十音を1100年当時に考案した明覚上人は凄い方ですね!
そんな昔に考案されていたとは知りませんでした😅
母音と子音を理解してないとほぼ不可能な発想です!
後にローマ字が出現しても当てはめられるモノですから、言葉の「音」を図表化した極めて理系的な思考の出来る方だったのでしょう!
いろはにほへとちりぬるを(色は匂へど散りぬるを)は文系的思考からの発想としては綺麗ですけどね✨

鯖街道と言えば、元亀元年に信長の朝倉攻めで撤退した時の朽木越えを思い出しますね。
いずれは北陸新幹線が敦賀以降、新大阪までのルートがこの付近になると思うと、我が国の交通体系も歴史上の街道が発展していることに。
日本という国を知れば知るほど面白いと思いますね♪
さすが現存する世界最古の国ですわ😆
また色々教えて下さい♪
コメントへの返答
2024年1月23日 22:31
なみじさん、こんばんは

ちなみに北海道の巻は、スゴイです。
昭和30~40年代に、稚内の漁師さんがベーリング海とか千島列島まで遠洋漁業に出ていた時の話でした。
砕氷船で氷を砕いて進んだ先で操業。
底曳網漁船が網を引いた先から海水が凍りだすので、たくさんの木槌で氷の塊をバンバン叩いて魚を取りだしていたそうです。
その迫力に圧倒されました。外海だからムチャムチャ荒れますよね。
なので網走や紋別の観光用の砕氷船がむしろ可愛らしく思えてきました。

母音と子音の整理については、ブログでは載せなかったのですが、中国には漢字の読み方を漢字で示す「反切(はんせつ)」という考え方があり、それを利用したらしいです。
私が参考したのは、
https://intojapanwaraku.com/rock/culture-rock/146168/
よければどうぞ
ちゃんと50音図があったから、ローマ字の表もおそらくそれほど苦労せずに作成できたんですよね。
そう考えるとすごいなぁと思います。

この番組を聴くことで、かつては日本海側が日本の中心だったのだと知ることができました。北前船も国内の経済を牛耳るくらいものすごく影響力があったんですね。
それを11月の山形・鶴岡の朝ごはんのビュッフェで感じました。
「あれ、思ったような味じゃない。なんだろう、これは?」と帰宅して調べたら、京料理の流れを汲むんですもの、驚きました。
確かにそう言われてみれば関西風の味付けでした。

大晦日の食事は、年越しそばです。それにおせち料理を作っていたりするので、黒豆や筑前煮など、できたものをつまんだりします。
年越しそばは、こっちはかき揚げやエビの天ぷらを添えます。
でも、関西で馴染んだニシンそばが好きなので、私はニシンそばを食べています。ニシンは甘くこってりじゃなくて、関西風の甘くないあっさりしたのが好みですが、なかなかそういうのは売っていないです。
2024年1月23日 6:10
おはようございます。

とても楽しく拝見させて頂きました!m(_ _)m今回、大変な被害に遭われた地域の食文化を中心に50音図誕生秘話など、興味深かったです。

食はいずれも海の幸によるもので、いかにも日本海や北海道に由来したものだけあって、とても美味しそうですね。
コメントへの返答
2024年1月23日 22:46
Minoranzaさん、こんばんは

コメントをありがとうございます。

各地域、それぞれ魅力がありすぎて選ぶのに困るくらいでしたけど、最初から被災地域のことは紹介しようと決めてました。
それ以外は、自分の住んでいる地域と興味を引いたところを選びました。
50音図がそんなに古いなんて、思ってもみませんでした。
せいぜい明治時代以降だと思い込んでいました。

Minoranzaさんに指摘されて初めて気づきました。
今回は海の幸しか紹介していない!
富山は、カマボコを買ってしまったからです。他には富山の薬売りの話もあります。
石川は、50音図とカニの話で1回分だったんです。他には夏に食べる「氷室まんじゅう」の話もあります。
福井も、おぼろ昆布を買ってしまったからです。他には蕎麦の種類がたくさんあることや懐紙の生産が盛んであることも紹介されています。

ちなみに関東ネタでは、ピーナッツが初めて日本で栽培されたのは、神奈川県の大磯だそうです。
千葉なのかなと思っていたら違うんですね。
2024年2月2日 6:39
ルミディさん❣️おはようございます( ´͈ ᵕ `͈ )♡
すっかりご無沙汰しておりましたが、本年も宜しくお願いいたします🥰

ブログを拝見して、日本人の知恵とこまやかな気配りの素敵さを実感✨✨✨
魚にしても、生で…焼いて…揚げて…というだけでなくてカマボコ(変わり種もあるのですね😍)のように蒸したりすることも~

朧昆布も手を加えて時間もかけて作られているので、

食べ物に対する感謝の気持ちも、そこここに溢れてるんだなぁって思います(*^^*)

ラジオ‼️
そっかぁ、J-WAVEさんでの放送かぁ…
radikoアプリなら持ってるのだけど聴けたらいいなぁ😍
コメントへの返答
2024年2月2日 12:36
スイ。さん、こんにちは

この番組はポッドキャストなら最初からは聴けるので、食べ物にこだわりのあるスイ。ならさらに楽しめると思います。
ポッドキャストのアプリをスマホにダウンロードすればOKです。
クルマを運転しながら、音楽代わりに聴くこともありますよ。

日本のいたるところで、その土地に根付いた食べ物があることに感動しました。
もともと美味しいものはその土地に行かないと、と思っていたのですが、ますますその思いが強くなりました。

プロフィール

「車検(7年目)の見積をもらう旅に出る http://cvw.jp/b/3236741/48604244/
何シテル?   08/16 20:49
クルマにまつわる話を思いつくままに書き綴っていきます。日常生活でクルマの話を聞いてくれる友達はなかなかいないので、ここでお話します。 生まれは東京(たった...
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