トゥインゴSに乗り始めてから、2週間で1000kmを伴にした。市街地から山道、高速道路まで様々な状況を走り、ハンドル、MT、乗り心地など、このクルマの癖など大分見えてきた様な気がしている。
まずは最初の1000kmのインプレッションを市街地、郊外山道、高速道路とシーン別でメモしておこうと思う。
①市街地~低速域
このクルマのサイズと小回り性能からして、市街地走行が一番ぴったりなシーンだと思うのだが、個人的な印象としてはさにあらず。勿論、リアエンジン搭載による驚異的なハンドルの切れ角確保にて、Uターンや狭小駐車場への入り込みなど市街地での扱いは至極便利なのであるが、やはり低速のトルクはお世辞にも厚いとは言えないので、2速に入れて低速でじんわり行く状況では時にノッキング気味に。低速領域でギアに1.5速があればいいのに…(笑)なんて思う事がしばしば。
前回記載の様に、ハンドルは軽くクルクル回り、セルフセンタリングがやや強めな印象。切り戻しの違和感が当初あったが、慣れてくるとヒョイヒョイと動かすことが出来るようになり、これはこれで気持ちがいい。乗り心地も優秀で路面不整のいなし方が上手。後輪が独立式サスで無い事からある程度の揺すられ感が出ることは覚悟していたが、やはり後輪荷重の影響か、そこのネガを感じる事は殆ど無い。
②郊外山道
ある程度の速度で走る直線路とやや大きめのカーブが続く山道の下り。この二つがトゥインゴSを走らせて一番気持ちのいいシーンだと思う。アクセルに対してのエンジンのレスポンスはあまり鋭いとは言えず、比較的ハイギアードなMTの設定であることも加わって、どちらかというとMTを駆使してアクセルをブンブン開けながらというよりは、一定速度でトルクを感じながら…という走り方の方が合っている感じだ。そして、コーナーもタイトコーナーをグルングルンでは無く、大きめのコーナーを一定速度で回って行くのが気持ちがいい。このときのニュートラルな感覚はやはり独特。今までFF、FR、AWD、MRと乗った事があるが、やはりMRの感覚に近いと思う。実際厳密に言えばトゥインゴもリアミッドシップになるわけで、これは当然といえば当然か。因みにMRはボクスター。ハンドルや足回りの剛性感や重心の低さなどあらゆる部分が違うのだが、ハンドルを持った自分と後輪の動きとの関係性といった部分でトゥインゴSを運転しながらボクスターが頭をよぎったのは、自分でもちょっとびっくりする所であった。
③高速道路
トゥインゴの一番の欠点は高速走行中の横風ではないだろうか。横風に対する直進の乱れが今まで乗ってきたクルマの中で一番ある(笑)。勿論危険を感じる様なレベルでは無いのだが、普段の直進性が優秀なだけに、風による影響が想像以上に出てくるとハンドルを持つ手にも緊張が走る。乗り心地そのものは車格よりもずっとフラットで、市街地では軽く感じたハンドルも適度な重さで強風さえ吹かなければ不安感は無い。走行音、風きり音、エンジン音は望外に静かで、充分に快適。ただ、タイヤハウス内に生じた音はかなり大きく響いて聞こえた。
等々…、感じる事はまだまだ多々あるが、結論として静的性能と動的性能含め総じて欠点が見えなくなるくらいに満足している次第。
因みに、後席に座る子供達にも好評なトゥインゴSなのであるが、一点だけ子供達に不満がある部分がある。それはリアウィンドウの上下開閉が出来ない事。夏の冷房がやや弱いと聞いていたので、リアウィンドウはプライバシーガラスにしたのだが、子供達の送迎で後席からお友達に挨拶をしようとすると、窓がブラックアウトしていて、更に下がらないからバイバイが外から見えないのだ。この点は想定外だった(笑)。
Posted at 2021/03/05 15:16:58 | |
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