1985年式SR500(1JN)Fブレーキ同調整備①
1
今回はSR500のフロントドラムブレーキの全バラ(リンクロッドまで分解)からの組み立てとブレーキ同調までの作業を行いたいと思います。SR500もSR400もドラムブレーキは同じですのでほぼすべてのSRのドラムブレーキと作業は共通かと思われます。SRのドラムブレーキはツーリーディングと言う機構で、簡単に説明するとブレーキレバーが握られればリンクロッドを介して繋がった二つのカムが同時に(同調)開き上下のシューが押し広げられて同時にハブに接触することで制動力を得ると言った仕組みです。この同時にブレーキシューがハブに接触させる調整がちょっと難しい点です。
また、リンクロッドからの組み立て・ブレーキ同調作業についてはサービスマニュアルにも載っていませんでした。ネットにて先人の方々の知見を元に正解の方法が分からないなりに自分なりに試行錯誤しながらブレーキを組んでみました。
色々な旧車のツーリーディングブレーキの整備方法を元に考えた私の作業は全くの自己流ですので参考程度にお考え下さい。ですが、わからないながらもしっかりとブレーキを整備したいという強い気持ちで作業をしています。今回はその試行錯誤第一弾となります。間違ったことを書いてるかもしれませんが作業の内容を書いてみたいと思います。
2
いきなりですが、全バラの状態からのスタートです。画像はコネクティングロッドの全部品です。ロッドの左右で正ねじ・逆ねじと違いがありさらにねじ山の数も違います。
正ねじの方が山の数が多いのですが、ロックナットの分多いのではないかなと思います
3
リンクロッドをアームにどれくらい差し込むかで悩みましたが、リンクロッドは調整するための部品ですので、調整しやすいように真ん中くらいの7ねじ山くらいまで差し込むことにしました。すごくさびやすい箇所なのでしっかり真鍮ブラシで掃除後にグリスアップしてください
画像の通りに車両前方側のアームにコネクティングロッドを時計回りにねじ山の半分くらい差し込んで下さい。ねじ山の半分くらいまでコネクティングロッドを差し込んだら次の作業でコネクティングロッドのとも回りを防ぐためにロックナットを、手で閉まるくらいでいいので軽く手で絞めてください
4
車両後方側のアームにリンクロッドを差し込みます。前方・後方で長さねじ切りが違います。車両後方側が逆ねじで12山です。こちらも調整しやすいように真ん中の6山のところまでリンクロッドを差し込んでください。錆びやすいのでねじ部にグリスアップを忘れずに。
車両後方側のアームを差し込む場合はコネクティングロッドを回すのではなく、アーム自体を回してねじ山の半分くらいまで差し込んで下さい。こちらは逆ねじとなっているので差し込む時は注意してください。
5
アームとリンクロッドが組みあがりました。軽く締めていたロックナットはそのままで後で調整するときに外します。つぎはカムを組んでいきます
6
ブレーキシューを押し広げるカムです。赤枠で囲ったプレート部に傷が有る場合はペーパー掛けをしてならしてください。傷が有ると交換となるようですが、今回は新品を用意していなかったのでメンテナンスをしてこのまま使用します。
また、こちらのブレーキカムは結構な力がかかりますし、ブレーキドラム内という過酷な環境にさらされる部品ですので組付け時にしっかり駆動部分すべてにグリスアップをしっかりと行ってください。メンテナンスが完了すれば組付けていきます
7
カムを差し込みました。写真では写ってませんがカムとボディの間に一枚ワッシャーが有りますので薄くグリスアップをしてから忘れずに入れてください。カムが刺さったら次はフェルト製のオイルシールをシャフトにはめます。これは絶対に忘れないでくださいね。非常に重要でこのシールが無ければドラム内に水が浸入し錆ます。
サービスマニュアルには組む付け時新品を使用することとありますが
今回はそのまま使いました。
8
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連コンテンツ( SR500 の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク