RECARO PRO RACER RMS 2700G
2018年にRECAROから発売になった、新しいコンセプトで開発されたフルバケトシートのFRPバージョンです。
RECARO Japanで、日本市場に向けて開発され、あまりの人気で供給が間に合わず、ネットオークションでプレミアム価格で転売されたほど。
さらに、生産工場の火災やCOVID-19影響での生産中断など、様々な不運も重なり、一時は納期一年と言われた時期もありました。
FRPの2700Gは、生産工場を変更して生産を再開、そのため若干の仕様変更があり現在生産の製品はFIA認証は取られていません。
初期のFIA認証品はヘッドレスト脇のベルトホールの縁取りが黒色でしたが、現在の生産品はグレーになっていて識別になっています。
FIA認証が必要な格式のレースでは使えませんが、普通にスポーツドライビングするのにはもちろん何の問題もありません。
最近は少しずつ入荷しているようで、RECAROの取り扱いに力を入れているショップ等では、1~2ヶ月程度待ちくらいでは手に入りそう。
実際に使ってみた感想。
1. 剛性が非常に高く、ホールドも抜群
サーキットの全開走行で体が安定するので、純正シートから変更すると秒単位でタームが削れます。
2. パッドの変形が少ないがクッション性は良好
普通のフルバケで使われるようなクッション材ではなく、振動吸収する特殊な薄いパッドが使われていて、シートですっぽり嵌まり込んで、とにかく余計な動きがない。しかも、圧力の分散と振動吸収に優れているらしく、路面からの突き上げ等もびっくりするぐらいに気にならない。
3. 車両挙動の分かりやすい
純正シートと比べると、車両からの情報量が圧倒的に増えて、車両の挙動がよりダイレクトに感じ取れる。
4. 姿勢が良くなる、腰にも優しい
愛知県から富士スピードウェイと、岡山国際サーキットに、それぞれ1回づつ往復しましたが、待ったく腰に来ず、長距離も快適。
とにかく腰の位置がしっかり決まって力を入れなくても自然にポジションが決まるのと、背筋が自然に伸びて姿勢が良くなるので、純正シートよりもかえって楽。
ちなみに、86の運転席の純正シートは座面の調整がありますが、その最低位置からさらに70mmほど座面が低くなっています。
しかし、座面がほとんど沈まないこと、背筋が伸びることの相乗効果で、視線はほんのちょっと下がっただけ。
5. サーキット走行後の肩凝りが減った
純正シートでサーキット走ると、腕と肩にすごく力が入るので、あとで筋肉痛になりましたが、RMSを入れたらほとんど筋肉痛にはならなくなった。
6. 乗り降りはちょっとコツが必要
フルバケシートはどれもそうですが、降りる時には両手をついて腰を上に抜くようにする必要があり、乗るときはその逆の動作で、ちょっとコツが必要。
腕は鍛えた方が良いですね。
シート本体+専用サイドアダプタ+シートレール+工賃で、20万円以上になって、他のフルバケよりやや高いですが、その差額の何倍もの付加価値があるので、シートの形状さえ体にフィットするのであれば、一押しのシートです。
純正シート+3点ベルトから、RMS+3点ベルトへの変更で、美浜サーキットのタイムで、51.7secから、50.9秒に短縮。
(車両はエンジンノーマルの86、走行時期は2020年8月、タイヤが225/40/R18のMichelin Pilot Sport 4)
昔から「フルバケ入れたら1秒」と言われるそうですが(?)、姿勢が安定するだけで確実にタイムアップしますね。
そのあと6点ハーネスを取り付けて、最終的なベストは、11月に出た49.3秒。
今は48秒台を目前にして足踏み中。
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