日曜日に琵琶湖ツーリングに参加させて頂く道中に、低温のためバイオ・ディーゼル燃料が固まってしまい、走行不能になってしまいました。
写真を取り忘れてしまったので、文章のみで失礼致します。
まあ、燃料フィルターの中の事なので、写真に撮るのは難しいのですが、・・・
深夜に中央道で、東京から、集合場所の愛知を目指している中、岡谷JCを過ぎて少ししたところで、変調が現れました
アクセルのレスポンスが悪くなり、アクセルを踏み込んでも加速感がなく、ブースト圧も上がりません。
ほどなく、ときどき失火もするようになってしまいました。
外気温は、マイナス2℃程度、まさか? とは思ったのですが、低温のためにバイオ・ディーゼル燃料が固まってしまったみたいです。
以前、
異物により燃料フィルターが詰まってしまったとき の症状と似ていました。
エンジンが完全に止まってしまう前に、非常駐車帯に車を停めると、しばらくしてエンジンが止まってしまいました。
とりあえず、非常駐車帯の入り口付近に三角表示板を立ててから、ボンネットを開けて燃料フィルターを触ってみると、とても冷たくなっていました。
ボンネットを閉めて、エンジンの余熱でバイオ・ディーゼル燃料が溶けるのを待つことにしました。
5分ほどしてクランキングすると、エンジンは始動しましたが、アクセルを踏み込んでも回転が上がらない状態でしたので、アクセルを加減しながら暖機(暖燃料?)運転を続けました。
しばらくするとエンジンの回転がアクセルに追従するようになったので、三角表示板を回収して再出発しました。
速度を控えて、低いギアで走行したのですが、途中、何度か再発してしまいました。
パーキング・エリアや非常駐車帯で暖機しながら先を目指し、気温の高い地域にたどり着きたいのですが、・・・
非常駐車帯で暖機しているときにNEXCO中日本のパトロールの方がようすを診に来られたので聞いてみたところ、まだ、かなり先の区間まで気温が低い状態が続くでしょう とのことでした。
エンジンの回転がアクセルに追従しない症状のときに、無理にアクセルを踏み込むと、かなりの白煙が出ました。
後述の湯気のような白煙ではなく、グローが不十分な状態でクランキングしたときのような未燃焼燃料と思われる白煙でした。
十分な検討をしないで夜間の中央道ルートを選択したのが失敗でした。
一般道へ降りることも考えたのですが、走行と暖機を繰り返しながら、何とか気温がプラスの地域まで進むことができました。
5年ほど前、バイオ・ディーゼル燃料を使い始めた頃に、耐寒テストをしてみたことがあります。
宮城県北部にある、うちのゴルフ君の主治医のところに向かう際に、燃料の状態の目視確認と、走行性を確かめてみました。
そのときの状況は、以下のような感じでした。
~~~ 引用ここから ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
燃料の状態をモニターするため、小型のペット・ボトルにバイオ・ディーゼル燃料を入れ、ドア・ミラーにビニール・テープでくくりつけました。
深夜に自宅を出発したときは、始動時は5℃で、軽油と比べると始動性は悪いものの、コンマ何秒か、クランキングが長い程度で始動しました。
始動直後は、アイドリングが苦しそうなので、アクセルを軽く踏んで、1000rpm程度に保ってあげます。
国道4号線で北上するにつれて、気温が下がってきました。
車に付けている外気温時計で、-4℃くらいから、ペット・ボトルの中の燃料が濁り始めました。
観察していると、ボトルの下の方から白濁を始めました。
-7℃程度で、全体的に透明度が失われ、向こう側を見通すことができなくなりました。
この状態では、流動性は、常温よりも若干悪くなっているように見受けられますが、自動車の振動で、チャポンチャポンしています。
シャーベット状 と言うレベルには、まだまだの状態です。
途中、栃木/福島の県境付近で、道中の最低気温になりました。
路側の気象情報表示板の表示で、-13℃(車に付けている外気温時計で、-9℃)まで気温が低下しましたが、走行上は、パワーの低下などの変化はありませんでした。
気付いた変化点は、-4℃程度以下では、発進加速時に排気管から白煙が出ることです。
これは、グロー不十分の状態で始動を試みた際に出るような燃料系の白煙ではなく、始動直後のガソリン車の排気管から出るような、湯気のような白煙でした。
ほわほわ~ と出て、すぐに消えます。
気温が上昇すると、白煙は認められなくなりました。
ペット・ボトルの中の燃料を見ていると、かなり不安な状況でしたが、無事に朝を迎えて、目的地に到着することができました。
運転中は、自車の発生する熱によって、気温よりは暖かい状態にあると思いますが、かなり限界に近い状態だったのかなぁ と思いました。
冷間時の始動については、8時間ほど駐車して、-6℃まで低下しました。 ペット・ボトルの中の燃料は、かなり濁っていますが、うっすらと見通せる状態でした。
不安を感じつつ、念のため、グローを2回行ってから始動を試みたところ、2秒くらいのクランキングで始動しました。
通常ならば、長くても1秒程度なので、かなり限界が迫っているのかも知れません。
主治医のコメントは、このくらいの始動性ならば、まあ、良いんじゃないの? とのことでした。
始動直後でも、白煙はありませんでした。
白煙には、外気の温度だけでなく、湿度の影響もあるのかも知れません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用ここまで ~~~
さて、以前は、今回よりも低い気温でも大丈夫だったのですが、今回は、なぜダメだったのでしょう?
原因として、以下の要因を考えてみました。
・ 高速定速走行の影響
過去の事例は、国道4号線を走ったケースで、今回の事例と比べると、最高速が遅く、信号で止まるなど速度も一定ではありませんでした。
速度が遅い分、外気に冷やされる度合いが低く、また、信号で止まった際などに、自車の熱で固まりかけた燃料が溶けたのかも知れません。
・ 原料油の性状
バイオ・ディーゼル燃料の性状は、その原料となる油の影響を受けます。
菜種油などは低温でも固まりにくいそうですが、油種によっては、固まりやすいものもあるそうです。
廃食用油を原料にしている場合、元の油が植物油であっても、食材から溶け出した油も混じってしまいますので、動物性の油が、ラードなどのように比較的高い温度でも固まってしまうようです。
事前の検討が不十分だったために、トラブルを招いてしまいました。
再始動できなくなるなどの重大な状況にはならずに済みましたが、反省しなくては、・・・