H56Aオートアンテナ化・構造編
1
ご無沙汰しております‥
野望編突入とは名ばかり?
ズボラ男故に前回の整備手帳から半年間放置してしまいましたなぁ‥(-.-;)
これからはちょっとテンション上げ?連続で書き込むよう努力します。
さて‥
そもそもオートアンテナとはどのような仕組みで動くのでしょうか?
「そんなもん知ら~ん!」
・・・
こんなユルい考えで‥この先が不安ですね‥
でも、前向きに考えれば「知らないなら学べば良いだけ」
一応ネットで検索してみましたが元々設定の無い車種に電動アンテナ移植は殆ど出てこない。
この時点で成功率が何%とか全く分からない‥しかし、何の確証もなくてもイケてしまうのが八幡ヤードを利用した車弄り
とにかく八幡ヤードで調査だ!
到着すると目の前ド~ンとそびえ立つてた《らぶりぃ♪佐兄~アパート?》
サニー系はオートアンテナが多いのでコイツから調べるとしよう。
当時エコカー減税真っ只中で八幡ヤード内では車両の解体処理が追いつかず車両の積み上げが至る所に発生してました。
基本的に八幡ヤードは車両の積み上げはしないので普段のヤードと比較すると目の前に広がる光景は明らかに異常事態です。
この異常事態に一番困ってたのは自分‥(;_;)
他府県では当たり前の積み上げした車両からの部品の取り外しは
恥ずかしながら殆ど経験した事が無いので作業中は冷や汗ダラダラのビビりまくり。
サニー達と一緒に圧死は本意ではないぃぃ~。
このアパート‥グラグラやし‥ドア開けたら二度と閉まらんし‥
マジ怖ぇぇぇぇ~!
2
何故怖い思いまでして日産系アンテナユニットに拘る理由は‥
同じアンテナユニットを使う車種が多いので破損や故障時に部品調達に困らない事。
超狭いパジェロミニのフェンダー内に収めるので伸縮機能をユニット内で完結してるタイプ・尚且つ出来る限りコンパクトな事。
探し始めた時には知らなかったけどパジェロミニに投入できるマウントを持ってるのがBG系レガシィのアンテナユニットだった事。
今じゃスバルはトヨタの手下みたいな会社になってしまいましたが‥この時期のスバルは日産の影響力が強く日産系の部品を大量に使っておりアンテナユニットも同一部品を使用。
怖い怖い検証の結果、サニー系は標準タイプのオートアンテナばかりだと言う事が判明。
これとは別にハーフ機能付きオートアンテナがある事が後に判明。
これは子パジェロさんがオートアンテナ化する際にヤード内で見つけた機能。
この時期の日産車はミドルアッパークラスになると一部車種とグレートによってはスイッチの切り替えでアンテナの長さが最大と半分に設定出来る機能が付いてます。
外見上アンテナユニットは全く同じなのですがユニットのカプラー差込部分が黄色(標準タイプは黒色)なのと配線が標準タイプより一本多いです。
オートアンテナ自体はオーディオ側でラジオに切り替えれば後はフルオートで動くのでスイッチ類はありません。
勿論、エンジン切ったら自動で縮み始動すれば勝手に伸びる。同じくチューナー切れば勝手に縮むよ
3
何回か数々の(下らない)実験を繰り返した結果‥。
まぁ‥たぶん我一生分のアンテナユニットの在庫を抱える羽目に‥(爆)
山田商会の西川さんの計らいで部材は安く仕入れる事ができたのもあってこの画像の在庫達と現在パジェロミニに投入してるアンテナ・部品が違うシーマ用のアンテナユニット含め合計¥6000ぐらいでしょうか?
新品は一個で確実に数万は飛ぶ部品なので考え方を変えれば安いと言えば安いが‥貧乏人にはちょっと痛い出費でした(T_T)。
さて、左端のユニットに注目。敢えて立ててますがユニット中心部からアンテナシャフトが右側にオフセットされてるのが判るかと思います。
この状態で右側にフェンダーが来るようにしないとパジェロミニには投入できません。
Aピラーに繋がるインナーフレームを叩き潰して尚且つドリルで貫通すれば出来ますが(前回整備手帳の実験君3号の2ヶ所ある上部の穴位置ですが‥ここ絶絶対にヤバいのは明白)
同じく寝てる状態のアンテナユニットも表を使うか裏を使うかでアンテナシャフトの位置が極端に変わるのが判るかと思います。
アンテナシャフト先端部分の部品は画像のように全て分解できます。
で、パジェロミニには真ん中のアンテナユニットの先にある球形ジョイントとマウントを使います。
内部を開いたユニットもユニットカバーで挟み込みの手法を取ってるので内部のネジ類は最低限しか使って無い為にグリスで手がベトベトになるのさえ気にしなければ中のロッド巻き取り装置や駆動ギアのコマ跳びをあっという間に交換補修できます。
作動テスト時の注意点としましては先端部のキャップ無しで動かすとアンテナだけが情けなく飛んでってしまうので注意(笑)
壊れた訳ではないので簡単に復旧できますが‥やはり手がグリスまみれに‥。
そんな訳でこの画像にある全ての部品達は共用できます。
この汎用性の高さが日産系アンテナユニットの魅力かな?
4
日産系オートアンテナのユニット内には大まかに三種類の基盤が存在します。
アンテナユニットには著しい違いはなく《オートアンテナの脳ミソはこの基盤で決まります》
画像左下が標準タイプの基盤
真ん中がローレル系のハーフ機能付き基盤
右上がR33.FFセフィーロ系のハーフ機能付き基盤
標準タイプとハーフ機能付きはコンデンサーの大きさや数で判別付きやすいです。
まぁ基本的な機能は同じです
おさらいしてみると
このアンテナユニットにはリミッター機能は付いてません。
モーターが駆動してグングンアンテナを伸ばしてアンテナのエンドキャップ付近まで行くと行き止まりになります。
モーター自体は行き止まった事なんて感知出来ないのですが詰まった瞬間にモーターに負荷が掛かります。
これを基盤が感知して瞬時にモーターの電力をカット(収縮時も同じ)するみたいです。
お次はハーフ機能。
これもアンテナユニットがロッドの長さを感知してる訳ではありません。要はハーフ機能を使った場合はタイマースイッチになってます。例えば2秒間だけモーターの電力を送り出して規定秒数が経てばカットする仕組み。
ゼロから伸ばしてハーフ機能を使うのと最大値まで伸ばしてハーフ機能で縮めるのとではアンテナの高さが微妙に違うのは長さではなく時間で計ってる為です。
面白いのはハーフ機能は時間で計ってるから《モーターの個体差》が出ますねん。
鋭い方ならお気づきだと思いますが少しくたびれたモーターと元気なモーターではハーフ機能展開時のアンテナ停止位置が微妙に変わるんですよ。
これを故障だとディーラーにクレーム入れる方が多いのですが
仕組みさえ分かればな~んて事ない《停止位置が変わるのはモーターの勢いが弱っただけで故障ではない》
と言う事。
わざわざアンテナユニットを交換しなくても《この基盤を入れ替えて配線を一本追加すればサニー系も簡単にハーフ機能が追加出来ます。》
ただ、ローレル系の一部ハーフ機能付き基盤は少し古くモーターへの配線が基盤側で極性反転しない3芯タイプとなりコネクターの形状が違う為にややこしいですなぁ…。
標準タイプへハーフ機能のコンバートは同じ2芯タイプのR33スカ系かFFセフィーロの基盤がポン付けで良いかと。
5
H56パジェロミニへのアンテナ投入は
分解できるヘッドシャフトを抜きレガシィやセフィーロワゴンに使われる球形エンドキャップ仕様を使います。
問題はパジェロミニへの投入時にアンテナユニットの固定位置選定がシビアになるので少しでも位置がズレるとミリ単位で高さが変わるのを踏まえアンテナユニット投入高に応じてゴムマウントキャップを使い分けれるように八幡で検証してみました。
高さの低い順に
カペラカーゴ用(-11㎜)
BGレガシィ用(+-0)
セフィーロワゴン用(+2㎜)
あくまで真ん中のBGレガシィ用が本命なのでコイツを基準値としてます。
基準値を外れ+-どちらかのマウントを使うにせよ施工程難易度は飛躍的に上がるのでかなり慎重に。
特にマイナス値のカペラカーゴ用は他の2つとフェンダー穴の共用が出来ない為に気合いの一発勝負になる為にリーサルウエポン的な要素が強く「そう言えばそんな部品もあったな~」程度の部品に留めた方が良いと判断しました。
他にはプリメーラワゴン・プレサージュ系等が使えますが選定はシビアに行った方が良いです。
他メーカーではトヨタのカルディナ等が角度的に合いそうに思われるでしょうが実験結果は《角度が全く合いません》ので御注意を。
カルディナのようなアンテナマウント堀込み型はパジェロミニには全てアウトと解釈した方が宜しいかと。
意外にもパジェロミニのボディサイド面は超絶壁形です。
カルディナや普通車ミニバン系のサイドに見受けられる生半可な勾配じゃありません
軽箱バンタイプと同じ角度と解釈して下さい。
ここまでデータを揃えるのが大変‥。
メーカー問わず片っ端からヤードの車両を血祭りに調べ上げたのでパジェロミニに関してはこれ以外で残りの選択肢は少ないと思われますねん。
6
コネクター部の配線です。
ハーフ機能付きは6Pカプラーの配線数4芯になってます。
標準は6Pカプラーの配線数3芯になってます。
スバル車の一部は配線位置が違うの場合がありますが基本配列はこの位置だと解釈して下さい。
ここで注意したいのが配線色!
車種毎(メーカー毎)にバラバラの配線色の為、配線色に頼っての結線は絶対に×です。
あくまでカプラーに繋がる配線の位置で結線です。
画像で
①常時電源(必ず常時電源からで!アクセサリー電源からだとエンジン止めたら全ての機能が停止するのでアンテナ格納が出来ないよ)
②アース
③パワーアンテナ線(+入力)チューナー作動時にだけ通電するオーディオからの+出力
④ハーフスイッチからの入力配線(+入力)
注・ハーフ機能付きだけの配線なので標準タイプにはありません。
ハーフ機能のスイッチは単純な1路スイッチなのでパワーアンテナ線から分岐してスイッチ経由してから入線でOK。
《スイッチは汎用品でも可能です》
パジェロミニ投入時にはカプラー側をフェンダー側に向けなければならないのですが‥フェンダーとの隙間にはこのカプラーすら入る余裕がありませ~ん。
その為に基盤側端子側でハンダ付けを施しアンテナユニット裏側に配線を回わして外に出す工程があるので画像の端子位置がかなり重要です。
それとオートアンテナユニットは適正な12Vを与えてやらないと作動しませんぜ。
特に基盤2Pタイプのハーフ機能付きユニット(バッテリー充電器をテスト用電源に使う等)では全く動かない場合があります。
これは故障ではなく電圧が低すぎるのが原因。
作動テスト時には必ずバッ直か安定化電源を用いる事が絶対だったり‥。
7
後は色々な部品を組み合わせて日産系オートアンテナ・パジェロミニスペシャルを作りました。
投入予定である1号機の他に
作業中の事故に備えて
バックアップ用の2号機も組んだら投入準備は全て完了~。
後はパジェロミニと合体するだけ。
アンテナ線はシャフト部先端付近に見える枝分かれしたジャックに差し込みます。
ユニットに合体時にはシャシーとアンテナユニットとをアースで繋がなければなりません。
日産純正での車体固定でも少し過剰気味とも思える位確実にアースを落としてます。
ここを適当に済ませてしまうとラジオのノイズに影響しますよ。
8
最後は子パジェロさんのアンテナユニット選定作業をしてる最中に発見したハーフスイッチのネタで終わりましょうか。
H51.56.57パジェロミニ・ジュニアに必ず付いてるウオッシャーレバー裏にある謎の刻印。
三菱ではこれにあうスイッチはミニキャブ等のエアコンスイッチ位しか無いのでぶっちゃけ無用の産物なのですが‥。
が・しかーし!ここを切り抜いて右上部に凸を付けると・・・
あ~ら不思議!
申し合わせたかのように日産系スイッチがポン付けできるんですね~!
まるで純正品の仕上がりや~ん。
んで、ハーフ機能のスイッチはここに投入。
同じように横も切り抜いて八幡ヤードに大量に転がってる日産系のダミーカバーを投入。
因みにこのスイッチは用途別に多種多様なスイッチがあるのでアイデア次第では驚きのカスタマイズが可能なのさぁ~。
ここに次なる野望機能がトッピングされるのでタネ明かしまで今はダミーカバーで封印~(笑)。
八幡で下らない事ばかりやってたらオートアンテナの事を全く知らなかった輩がいつの間にかちょっぴりオートアンテナに詳しくなってしまいました。
できるorできないって問われれば未搭載車両へのオートアンテナ移植はパジェロミニに限らずユニットさえ収まりちゃんとした下調べさえすれば不可能ではないと言う事が判明。
ユル~い所から始まり
形になって行く様はなかなか痛快ですぜぃ
次回整備手帳からアンテナユニットをパジェロミニへ投入となりますがここからあと2つの野望とバッティングするので整備手帳がランダムになります。
んな訳でH56的最強HID始動!か???
おしまい
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