
LEDはアクリルの覗き窓からロゴが浮かび上がるようにしたかったが、LXA-OT3上からのLED配線では光量が足りず、トランス2出力のうち一方を使用しLM350T仕様電源キットとは別の小型可変電源キット(MK-502)を使い、5連LEDが点灯出来るようにして光量を確保。可変電源キット上のボリュームで光量の調整が可能。光量を上げるとロゴがよく見え、光量を下げると内部が見えるようになる。なお、フロントパネル電源を2回路スイッチにすることで電源連動の点灯が可能とした。最初乾電池用の昇圧コンバータをLXA-OT3上のLEDから取ろうとしたが上手く電圧が確保できず点灯しなかったため、急遽空いているスキマに設置できる小型の電源キットを使用した。ロゴは透明シールをプリンターで印刷し、アクリル板2枚で挟んで貼り付け接着。アクリル板の一方を穴より大きくし、抜け防止とした。

他の特徴として、入出力はRCA2入力スピーカー2出力とし、フロントのトグルスイッチで切り替えが可能とした。スピーカー端子はバナナプラグ対応として接続を簡易にした。
また、Dr.DAC2との接続を前提としておりDr.DAC2のLINE出力は-10dBで出力されるため、出力ゲインを30dBに変更。本当は32dBに上げたかったが、32dB設定だとコンデンサを2200uFにしているせいか音が出なかったので30dB設定に留めてある。そして、内部配線は基本的にファストン端子やターミナルブロックを使用して取り外しを容易にし、ケース横のネジを外すことでバラック組み状になり、メンテナンスが行い易い仕組みになっている。
ケースはタカチのCH8-25-23BBを使用。塗装はシールが剥がれないよう透明アクリルスプレーを使い、リアパネルがやや梨地のつや消しに、フロントパネルは光沢が出るようやや厚めにスプレーを行った。光沢が出るようスプレーするとちょっとぶつけただけでヒビが入りやすくなるので注意が必要。
音質はノーマルLXA-OT3よりも低音が出て、厚みがあり、音の輪郭がクッキリした音となった。オペアンプによってはやや音が遅れ気味になることもあったが、LME49720系に近いオペアンプなら特に遅れ気味になることもなく、スピードのある曲でも特に問題なく聴ける。トロイダルトランスを使っているせいか、付属のACアダプタよりも全体的に「余裕のある音」という印象が強い。なお、トロイダルトランスを使うと低音が出て音に厚みが出る代わり、ややスピード感が殺され、もっさりした感じになる。良くも悪くもアナログっぽくなる。ただ、このスピード感の減少はLME49系やLT1364などの高スルーレートの高速系オペアンプ交換等の調整により、ある程度の改善は可能。
なお、全体的なシステムとしてはメインタワーPC(コアキシャル・ONKYO SE-200PCIアナログ出力)とジュークボックス代わりのサブタワーPC(ASUS Xonar Essence STXアナログ出力)をDr.DAC2で切り替え、LXA-OT3をパワーアンプとしてKENWOODのミニコンポについていたスピーカーLS-F5及びStereo付録の5cmスピーカーを使った自作のフロントバスレフ型スピーカーを鳴らしている。ASUS Xonar Essence STXはオペアンプをMUSES8920、LT1364×2にDr.DAC2はディファレンシャルをLME49880、I/V・LINEをLME49860、HP をLME49990に変更してある。また、Dr.DAC2はLXA-OT3と同型のトロイダルトランス・秋月の電源キットを用いて外付け電源にしてある。平滑コンデンサはUTSJ 50V 2200uF×4+電源キット上の1個。電源コードはIECプラグがSCHURTER 8101、電源プラグがPanasonic電工WF5018のアース抜き、ケーブルがフジクラのCV-S3.5。
問題点があるとすれば、ボリュームを3時以降まで回すと少しサーノイズが入ることだが、実際に使う分にはそこまでボリュームをあげることはないので特に問題無し。あとはフロントパネルの塗装がハゲやすいぐらいか。Dr.DAC2では外付け電源のオンオフ時にパワーLEDインジケーターや周波数インジケーターが一瞬点灯するぐらい。
LXA-OT3のオペアンプを交換してみて持った感想は以下の通り。
LT1364:LXA-OT1で使用していたオペアンプ。フラットでストレート、繊細な音。音場・奥行き・左右の広がりはそこそこ。スピード感はやや有り。音の厚みはそれほど無いため、地味で大人しい感じに聴こえる。
LME49720:LT1364と似た傾向だがLT1364ほど大人しめではない。やや低音が薄い。LT1364にやや音の厚みをつけたような感じ。
LME49860:LME49720の上位版といった音。繊細さは向上したが非常にバランスが取れていて、低音の量も十分。やや音が左右に振れるパンが苦手なぐらいで、欠点が無いオペアンプ。フラット系で一番バランスが良いと思えた。
LME49880:他のLME49系とは少し傾向が異なり、ドンシャリ気味で音に厚みがある。オーテクのアートモニターヘッドホンでいう700番系。音は左右に余り広がらず、ぎゅっと集まる感じで前に飛び出てくる。スピーカー間に音の鳴る空間が出来る感じ。どちらかというとニアフィールドリスニング向け。ニアフィールドだとデスクトップにライブステージができる。SOPなので変換基板が必要。
LME49990:LME49系でトップクラスの解像度と繊細さ。低音は少なく高中音寄り。AKG K271Sのような音の出し方。どちらかというと低音が出しやすいヘッドホンアンプ向き。もしくは低音をバッサリと切り捨てたシステム向け。シングルSOPのため2個を一つのオペアンプにする変換基板が必要。
LM4652:LME49720の同等品とされるが、こちらの方がほんのわずかにドンシャリ気味。LME49860の下位版といったところ。バランスの良さではLME49720よりやや上。
MUSES8920:音に厚みがあり中音域重視のかまぼこ型。音が太い、といった感じ。繊細さもあるが、ややスピード感は薄れる。奥行き・広がりはそこそこ。
追記
Stereo5月号のカスタマイズ報告会に掲載して頂きました。なんかこんなゴチャゴチャした文なのに丸々1ページも貰っちゃって、なんか申し訳ない。ちなみに投稿時は仮のオペアンプだったんでオペアンプが変わってます。LME49880だとニアフィールドリスニング向け、LME49860だと部屋鳴らし向けかな。
Posted at 2014/04/15 22:08:24 | |
トラックバック(0) | 趣味