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2023年10月10日

L880コペン 空調のお話。

夏の冷房があまり効かない初代コペン。
改善のためヒーターコントロールバルブをDIYで取付したところ、効果は絶大でした!!
取付風景をアップする前に、空調の仕組みと冷房が効かない原因をご説明したいと思います。
長文になりますが、ご興味のある方は最後までお付き合いください。

※過去の記憶を元に書きましたが、エアミクスチャ付近の空気の流れが逆でした。他の方のアップにより気が付きました。感謝すると共にお詫び致します🙇
(誤りは修正しました)

先ず空調に於ける空気の流れですが、コペンの場合
外気導入・内気循環切替→エアコンフィルター→エボパレータ(冷房)→ブロア(送風ファン)→エアミクスチャ(暖房)→吹出口分岐、となっています(記憶が曖昧で順序違ったらすみません)。
ブロアが下流にあり、空気を引っ張って室内に送風するのでプル型と呼ばれます(ブロアが上流にあるのはプッシュ型)。

このうち、エボパレータはグローブボックスの奥にあり空気を冷やす役割を担っています。
冷房の仕組みは
①A/Cスイッチをオンにするとエンジン脇のエアコンコンプレッサーがマグネットクラッチを介して作動
②コンプレッサーで圧縮された冷媒ガス(エアコンガス)は高圧側配管を通り室内に引き込まれ、エボパレータで気化(この時に冷える)
③気化熱を奪いながら膨張したガスは、低圧側配管でコンプレッサーに戻され再び圧縮
となっています。
A/Cスイッチを入れると窓の曇りが取れるのは、エボパレータが冷えて結露し除湿するから。冬の家のサッシ・ガラスに付くアレと同じ原理です。エアコン入れて長時間停車すると、車体下に水滴が垂れるのはエボパレータの結露の水滴なのです。

※なのでエアコンをかけたままエンジンを切ると、エボパレータが結露したまま密室に放置される事になり、悪臭・カビなどの原因になるかも!出来れば到着5〜10分前にはA/Cスイッチをオフ・送風のみにしてエボパレータを乾かす事をオススメします!

※また、エンジンが高回転時にいきなりA/Cスイッチを入れると、マグネットクラッチ及びコンプレッサーに大きな負担がかかり寿命が短くなるので、A/Cスイッチはアイドリングや低回転時に入れましょう。

ここからが本題。冷やされた空気はブロアを経てエアミクスチャ(冷風・温風の混合)を通りますが、L880は構造上の欠陥が! 




概略図の通り、中にあるヒーターコアは冷却水(熱湯)が通っておりエンジン熱を再利用している訳ですが、冷房のエボパレータと違いヒーターコアにはONOFFがありません。通常90℃、高い時で100℃を超える熱源が「常に」室内にある訳です。
当然、ヒーターコア近隣の「壁面」は少なからず熱せられる事になり、メイン経路の冷たい空気も温まってしまいます。
更に熱気は室内にも侵入するため、走行後にフットレストの左奥辺りを触ってみると結構熱くなっているはずです。コペンの足元が熱くなるのはエンジンからの熱よりもこれが原因です。

また、室内エアコンパネルの温度調整ダイヤルを捻ると図のフラップ(黄色)が上下し、冷・温風の割合を調整しますが、ヒーター経路の入口はフラップで閉じられたとしても、「出口は丸出しのまま」なのです。これではいくらクール側に捻って冷房を強くしても、100℃近い熱風が混ざってしまいます…

コペンは軽にしてはとても贅沢な車ですが、設計の古さは仕方ない所でしょうか。
最近の車は冷房も良く効き、こんな仕組みではないと思います。

よって、暖房を使わない季節はヒーターコントロールバルブにより冷却水をバイパスさせ、ヒーターコアに熱湯を送らない事で、冷房機能が100%発揮される様になる訳です。



以前ダッシュボードをバラした時の画像。左半分にブロア本体が見えます。この後、フレームを外し、ブロア内の清掃とアルミテープチューンを施しました。
エアミクスチャ内部の写真は撮り忘れていた模様。すみません🙇
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Posted at 2023/10/10 15:51:00

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この記事へのコメント

2023年10月10日 21:04
図解もあって 
知識のない私でも
とてもわかりやすい文章でした。 
入り口を塞いでないから 
高温が混じってしまうのですね。 
ならば、高温のものを流さないようにすると 

( ・ω・) タノシクヨメマシタ

引き続きよろしくお願いいたします。 
( ´∀` )b ドクショノアキ デス アリガタイ
コメントへの返答
2023年10月10日 23:31
いつもありがとうございます😊
このような長文をお読みいただき感謝です!

きっとL400はこの辺りも改善されているのでしょう…羨ましい限りです。

(^。^)コレカラモ ヨロシクネ
2023年10月13日 16:09
コメント失礼します。
とても勉強になります。足元が熱くなるのはそういうことだったんですね。
来年の春あたりにやってみようかな~なんて思ってますが、ちょっと難しいかな(^^;)
コメントへの返答
2023年10月13日 21:00
いつもありがとうございます😊
見た目重視で手間が多くなってしまいました…💦
見えなくても良いのなら、エンジン後ろで比較的簡単に出来るかも知れませんね。

同じコペンの知人も多分やりたがると思うので、もっとシンプルな方法も模索したいと思います!
効果は保証しますよ😉
2024年4月17日 8:15
素晴らしい解説、
勉強になりました、

わたしのコペン 880昨年暮れに10万キロ弱で購入し、
ラジエーター、ホース、サーモ、ウォーターポンプDIYで公開しましたが、

水温が下がらず、
ヒーターMAX、全開でなんとか
水温をメーター真ん中上に維持出来る状態です、
非常に困っています、

温度調整ダイヤルを冷風に回すと
あっというまに水温が上昇し
100度超えになります。

高速道路を80キロキープで走るときや、長い朝比奈峠ではヒーター全開でないと走ることできません、

ヒーターコントロールバルブ交換で治るでしょうか?

または、ラジエーターまわり再チェック、サーモをストーリアタイプに変える必要ありでしょうか?

よろしくお願いご指導お願い致します。
コメントへの返答
2024年4月17日 20:21
コメントありがとうございます😊
なかなか大変な状況ですね。これから夏はきついと思います😓

状況から私の推測をお伝えします。

まず怪しいのが「ラジエターが正常に機能してないっぽい(冷却水がラジエターに回っていない)」です。
ヒーター全開ならなんとか走れるのであれば、冷却水自体は回っている様なのでウォーターポンプはたぶん動いている感じですね。
エアコン内部には、熱々の冷却水が回っているヒーターコアがあって、これが「室内にある小さなラジエター」の役割を果たしているのです。

※このヒーターコアに冷却水を流さない様バイパスするのがヒーターコントロールバルブとなります。純正では装備されておらず後付け社外品です。なので問題解決にはなりません。

ただしヒーターコアだけでは小さすぎて放熱し切れません。よって、まず下記を確認して下さい。

【確認ポイント】
・冷却水は規定量入っているか?
・冷却水の漏れは無いか?
・サーモスタットは正しく付いているか?(取り付けが間違っていないか?)
・ラジエターキャップは破損していないか?

なんとなくサーモスタットが怪しい気がします。弁が正常に動く(固着していない)のも要確認です。
またラジエターキャップは劣化で破損し、もげた
部分が冷却水流通経路に入ってしまう事も稀にある様です(→経路が詰まってラジエターに冷却水が流れていない・流れずらい)
ここいらは前のオーナーがどうだったか(購入直後の水温はどうだったか、DIY交換前後で症状は変化したか)も推測材料になりそうです。

ここまで確認してラジエターに冷却水が正常に流れているなら、(冷却し切れないほど)エンジン自体が異常発熱してるという事になります。
プラグの番手相違やコンピュータの不具合、インジェクターの不具合・詰まりなどで燃料が薄くなっているかもしれません。ここら辺はディーラーの出番でしょうか。

私のコペンは、高速含め通常で90℃を超える事はほぼありません。80キロ巡行ならラジエターに風が当たり、エンジンは冷える筈なのです。

取り急ぎ、思いつく所を書いてみました。違ってたら申し訳ありません。
早期の解消をお祈りしています🙏
2024年4月18日 8:09
丁寧なアドバイスありがとうございます、
大変適切なコメントで感服しています。

私も、ラジエターが正常に機能してないっぽい(冷却水がラジエターに回っていない)のではないか
と推測しています、

なぜなら、停車してラジエーターキャップをはずして、
クーラントエア抜きをヒーター全開でやりました。
水温は正常でした。
次に空調ダイヤルを冷やす側に回して、エアコンスイッチをオンにすると、
あっというまにクーラントが沸騰してキャップ口から熱湯が吹き出しました、
慌てて、エアコンSwitchを切り、
ヒーターマックスにもどしました。

サーモスタットが機能していないか、
ラジエーターまでの水路に何が詰まっているのではないかとのご指摘は当たりだと思います。

ラジエーターとサーモスタット交換しましたが
再度サーモスタットを調べてみます。
駄目なら
何か経路に詰まっているかもしれません、

購入したときから水温は高めでした、

また、スポーツコンピュータとプラグに交換しましたので、
コンピュータを戻してみようかとも思います。

いろいろご指導ありがとうございます。
助かります、
今週末に調べてみます、



2024年4月20日 19:59
本日、水温問題解決しました!
ご指摘いただいた、サーモスタット取り付けミスでした、
なんと、逆さまにサーモつけてました、アホです。
ストーリアサーモを付けようとしましたが、カップに入らず
ダイハツディーラーに電話
ディーラーの人から反対に付けてないですか?

はっ?
そういうことか!

さっそく反対にして付けたら
入るではないか!
当たり前か、

と言うことで
まったくアホなわたし、

取り付け、クーラントエア抜きして、
試し運転
坂を思い切り、ヒーターオフで爆走

なんと水温正常
おー!
素晴らしい、
その後、横浜横須賀道路を爆走
80キロをかなり超えても平温度
水温計は真ん中やや下、
😂嬉しい!

と言うことで、長らく悩まされてきた
水温問題は解決しました。

貴殿にはなんと感謝して良いのかわかりません、
本当にありがとうございました。

次はヒーターコントロールバルブをつけさせていただきます、
冷え冷えエアコンを目指します。









コメントへの返答
2024年4月20日 20:53
ご報告ありがとうございます😊
無事治ったのですね!おめでとうございます㊗️

組み付け時のミスはDIYあるあるなので、私も取り外し時の写真を撮る等気を付けています。

ご苦労されたと思いますが、これもまたDIYの醍醐味!一層コペンに愛着が湧かれた事でしょう。

ヒーターコントロールバルブはやや取り付け難度が高いですが、効果はかなり高いと思いますので、頑張ってチャレンジしてみて下さい。
判らない事があれば、いつでもお気軽にご質問くださいね♪
2024年4月20日 21:10
頑張らせていただきます!

今後ともよろしくお願い致します。
コメントへの返答
2024年4月20日 21:34
こちらこそよろしくお願いします🙇

なお余談ですが、ストーリア用のローテンプサーモはその名称から「水温を低く抑える」様な気がしますが、エンジンが温まった状態だと実は全くノーマルと同じです。

ローテンプは「より低い温度から弁が開き、早くからラジエターに冷却水を流す」仕様ですので、エンジンが温まるまでの時間が長くなるのが特徴(放熱に関してはノーマルと同じ)です。

ここら辺はあまり気にせず、どちらでも問題ないと思います。

もし水温をより安定させたければ、エンジンオイルにこだわってみるのも手だと思います。オイルも少しですが冷却性能に変化がありますよ。
オイルも色々検証しておりますので、ぜひご覧下さい。

すみません余計な事を言いました…。

今後もどうぞよろしくお願いします🙇
2024年4月20日 21:29
ヒーターコントロールバルブはどうやって購入でしょうか?
Amazonですか?
よろしくお願い致します
2024年4月20日 21:35
見つけました、Amazonで、
1738円
コメントへの返答
2024年4月20日 21:41
はい、そちらだと思います。
取り付け詳細は、整備手帳「エアコン激変!ヒーターコントロールバルブ取り付け風景」をご覧下さい。

自分のはヒーターコアへの「入」と「出」の両方遮断するタイプですが、他にもどちらか一方のみ遮断するタイプ(金属製)がある様です。
こちらはロードスターで多く取り付けしている方がいる様なので、そちらも参考に見てみるとイイかも知れません。

綺麗に取り付けるのは金属加工が必要ですが、頑張ってみて下さい!応援しております。

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2024年01月20日10:56 - 18:41、
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