
後輩が届いた部品を付けてと持ってきました。
そのダンボールにはひっくり返したりしないでねと、この面上とご丁寧に書いてありました。
後輩はそのダンボールをこいつ上下関係に厳しいんすよと笑っていました。それ以降この面を上にと貼られたダンボール見ると生意気やなこいつと思うようになりました。
宅配便に貼るシールって色んなものがありますよね。
ワレモノ注意とかナマモノとかですね。
当時14歳くらいの私はヤマトの営業所へ荷物を出しに行きました。そこで置いてあるシールを見て気に入り、買おうとしたら無料ですと言われ2枚持って帰りました。
帰宅した私はニッコニコで通学用のヤンキーママチャリのチェーンカバーにこれを貼りました。
天 地 無 用

それこそこの面を上にと同じく逆さまにしないでねという意味です。しかし当時の私には天下布武、天上天下、御意見無用みたいな意味やろと思い、フォントもかっこよく攻撃色を表す赤色なのでチャリに貼ってしまいました。
母は困惑しておりました。
時は流れ高校生になりました。
その頃の私はクソ速い族単を作ることに熱中しておりました。ストリートファイタースタイルの族単仕様みたいなものです。
そしてアンダーカウルに貼られていたのがこれです。
取 扱 注 意
もう情けない…
やはり母は困惑しておりました。今は人間魚雷とか言ってても良いけど頼むから就職はしてくれ、正社員になってくれと懇願されたのが懐かしいです。
そんな自称元人間魚雷さんのIS-Fにダクトを作ります。
前回は山が3つ出来てヨゴレアルプス山脈みたいになっていました。
この型を使ってトランクフロア用のダクトを作ります。
今までのバキュームインフュージョンは1ピン物なので型が壊れてもOKでしたが、これは2個作らないといけません。
発砲スチロールやウレタンや木から削って作ったとします。バキュームインフュージョンの負圧は凄まじく、もし型が壊れて作り直しとなったらおがり散らかします。
そこで扱い慣れている鉄板で作りました。強度は車で踏んでも大丈夫そうです。
このダクトは整備手帳(真面目な方)で作り方を載せたので割愛します。
いつも通り真空引きやらなんやらやって
サクッと作りました。
お次は厚みチャレンジです。
ローラー塗りではなく液の浸透で樹脂が入り込みますがどの厚さまでいけるのか?
そこでガラスクロスの上にガラスマットを3枚重ねてその上からガラスクロスでサンド、その上にカーボンクロスという脅威の6枚重ね厚み4mmをやってみました。
樹脂は問題なく入りますが気持ち浸透速度が遅いような…
出来上がると防弾出来そうなくらい硬い物が出来ました。
しっかり裏側まで浸透しており問題ありませんでした。
しかし重ねた分だけ重くなっており過剰強度に重量過多です。
そんな予感がしたのでカットしまくるこの板で実験してみました。
今の上から押し込みタイプの電ファンとボックスを外します。
フロアパネルは開口部を切ってダクトを付けました。
左右で分けたのは真ん中にマフラーを通すためです。
電ファンを下側から付け直して
ダクトフロアパネルも付きました。
マフラーが上手くヨゴレアルプスを逃げてくれて一安心です。
一通り形になったところで電話が鳴りました。
ウエッサイダークトランスポーターこと西濃運輸からクソデカ木箱が届いておりますとのこと。
100kg以上ありますが今から持って行っていいですか?と聞かれ丁重にお断りをして翌日に再配達をお願いしました。
予定より早い到着にどうすんだこれ…と考えたのちにバスターコールをしました。
翌日の朝、北摂や南部と色んなところからタフガイが集まりました。
選手入場ッッ!!!
握力90kgッ!!海コンで鍛え上げられた握力は身内No.1のタカ!!
RB26のクランクプーリーを60cmのブレーカーバーで緩めた腕力ッッ!!緩まない時のSSTことゆやん!!
元祖肩幅なんと20J!!ガタイが良すぎてLサイズがピチTに早変わりッッ!!もけの登場だ!!
れいちゃん「なんで僕この中に呼ばれたんですか…?」
こうしてバスターコールで呼び出されたタフガイ3人とヨゴレとれいちゃんが待機している中にトラックがやって来ました。
荷台に乗っていたフォークリフトで運び込まれたクソデカ木箱はタフガイ達によりお神輿の如く運ばれて行きました。
V8!!
ノリはV8ですがパラツイン4基がけです。
木箱の中身は160Lエアコンプレッサーでした。これはいつも遊びに来るメンツがヨゴレクラファンとして買ってくれたのです。
家庭用100Vエアコンプレッサー2基にエアタンクをしていましたがとうとう天命を迎えました。
このパラツイン4基がけはとにかく静かでエアーが貯まるのも早くて助かります。
まさしく丁寧な暮らしには必須アイテムですね。
エアーツールが工場かよってくらいガンガン使えるようになったので作業もサクサク進めます。
お次はトランクの空気を排出するところです。
ついでに裏骨が邪魔なのでご理解頂きます。
めっちゃ軽くなりました。
裏骨の厚みが5〜7mmあったので純正よりちょい軽いくらいだったのです…
そして切ると同時に苦労して付けたゴムが実は着座してなかった事もわかりました。
これ内装に着座するみたいでドンガラだと意味ないんですね。必要ないとわかればさっさと外します。
風通しの良い職場みたいになりました。
Amazonで買った型取りゲージを使ってアルミ複合板を加工していきます。
洗車したいので水の事も考えないといけません。
とりあえず雨と洗車でトランク内が水没しないように考えて作ります。
雨の日は走らないとしても突然の雨は考えないといけません。
悩みまくった結果こうなりました。
なんだこれは…
このままアルミ複合板でも良いのですが、加工のしやすさなどもありFRPで作ることにしました。
作った型を使いバキュームインフュージョンでFRP化しましたがFRPとは思えない硬さと乾いた音になりました。あと軽いです。
やはり加圧と余分な樹脂は捨てるって大事なんですね。
継ぎ目とディフューザー用のカーボンアングルも作ります。
まだ開けてないのでトリミングが楽しみです。
あと身内がIS-Fを購入してFが増えました。
2号機はメイン街乗りなので非人道的な軽量化などは行わずに作っていきます。