
然別湖での二日目の早朝は、薄曇りの中で晴れ間も見えて快適な一日の始まりでした。捨て猫のペコちゃん(娘が命名)に遭うまでは・・。
ママとカヌーを持って岸辺に降りてみると、もやのような湖沼霧の中で鴨の親子が水面を気持ち良さそうにスイスイと泳いでいて、時折潜っては魚を食べているようでした。
弁天島を目指していくといつの間にか空は晴れ渡っていて、絶好の上陸日和。
8月12日、午前6時24分、我ラ弁天島二上陸セリ。
弁天島から、対面の岸を目指すと湖面に太陽が映ってとてもきれい。
岸縁をゆっくりと進むと湖底がはっきりと見えていてとても神秘的な風景が続きます。
キャンプ場付近の湖底にはこのような水草が一杯茂っていました。髪の毛もこのようになってくれると嬉しいな。
朝食は、子どもらはダッジオーブンで作ったピザ、我々はタマネギがタップリ入ったかまぼこ入りのうどんを頂きました。朝方は冷えていたので体が温まって美味しくって言うことなしでござる。
食べた後のお片づけ(お皿を拭き拭き)を子どもらがしてくれています。「お手伝いロボ」なる歌を歌いながら・・。
でも、片付けの終わり頃になると息子は飽きて来たのか、クレヨンしんちゃんの「お尻、ブリブリ」を演じてくれました。結構、笑えます。
初日はママと息子と私の三人だけ、近くの日帰り温泉の山田温泉にゆったりと浸かってきましたが、二日目は娘とババとママが山田温泉に行ったので、パパと息子はお留守番。
ママらが行った後、自分も温泉行きたかったとワンワン泣き出すので、ほとほと困っていたのですが、テントの前の木に登らせたら少し機嫌が良くなって、近くのテントに小学生低学年の女の子を見つけると「おねえちゃんと遊んで来る」と行って、走って行ってしまいました。遠くから眺めていると、一人っ子らしく、最初はお互い戸惑っていたようですが、両親も含めて仲良く遊んでくれました。感謝。
午後からは、息子と鹿追町までガソリンの補給、洗車、コンビニでへの買い出しと1時間程のドライブ。途中で「カントリーパパ」というレストランにてソフトクリームを買って、車を走らせながら頂きましたが、濃厚でとても美味しくて、翌日ここで昼食をとることにしました。
午後4時頃、子どもらとママとパパの4人が乗船してまったりとカヌーを楽しみました。
食後の午後7時頃は娘とママとパパの三人でナイトクルーズに出ました。暗闇の中でキャンプ場の灯と子どもらの笑い声が響いてきて、自分らもその中にいるにもかかわらず、湖上から見えるキャンプ場はまるでニングルの村のように小さくほんのり明るくてとても楽しそう。
二日目も夜空には満天の星。意気込んで三脚にカメラをセットして湖岸に出て撮影しましたが、ビールが入っていたこともあり、なんとすべてピンボケ! ショック! また、撮りに来いよってことですね。
この日の夕食は、ジンギスカン。撮影はしませんでしたが、ジャスコのラム肉に安い安い赤ワインを注いで揉んで冷蔵庫で熟成させたものなので、炭火焼するとそれはそれは柔らかくて薫製のような味がして、とても美味しいのです。食後、子どもらは花火を楽しんでおりました。
満腹になって、焚き火をしながらママとビールを飲んでいたら、捨て猫のペコちゃんがやってきたのです。
初日から、あちこちのテントの前に現れては、残飯をねだってすり寄っている姿を見かけておりました。我々のテントの前にも時々来ておりましたので、ママと連れて帰ろうかなどと話し合っておりました。
我が家には、昨年から二代目のアメショーのキャンディがいて、とても大人しくて家族の一員になっていて、スペース的にももう一匹は厳しいと思われ、それでも、このまま秋になり、誰も来ない厳冬のキャンプ場で生き残っていけるわけがなくて、そう思うと、ペコちゃんの行く末を考えた時に、不憫で不憫で、放置して帰ることが罪であるように感じてくるのです。
ビールを飲んでいるところに現れたペコちゃんは、お腹が空いているのかすり寄って来て離れようとしないので、ママがハムを与えました。ペコちゃんは、我が家のキャンディとは大違いで、ガツガツと食いつきがよくて、背中を撫ぜると骨と皮だけのゴツゴツと背骨が手に当たって撫ぜ心地はよくないですが、毛並みはメスのため、柔らかくてシルバーの奇麗な模様がアメショーであることの証明です。
「連れて帰らないと、死んじゃうね」「でも、ゲージもないし、荷物で一杯だし・・」などと連れて帰れないことは分かっているのに、なんとかできないかという思いから、堂々巡りの話し合いが続きました。
ハムがなくなると、ゴロゴロと喉を鳴らして体を我々の足に擦り付けてから、違うテントを目指してペコちゃんは旅に出ました。なので、結論が出ないまま苦いビールを飲み干してテントの中に入り、寝袋にもぐり込みました。
翌朝の5時頃、タープのチャックを開けてすぐペコちゃんが、何かおくれと言わんばかりの表情でタープの中に入って来ましたが、ママがまだ起きて来ないので、「後でおいで」といって背中を撫ぜると、「あっ、そう」とでも行っているかのように、違うテントを目指して悠然と歩き出しました。
隣りのテントの前で佇んでいるところを写真に撮りましたが、とても悲しそうな表情をしていることに後で気がつきました。
朝食の準備を始めた頃から強い雨が降り出して、早めに朝食を済ませ、しばらく雨がやむか様子を見ておりましたが、一向に雨がやむ気配がないので、子どもらはテントの中で遊ばせて、とりあえず、荷物を車に少しずつ積み込むことにしました。お昼前にはすべて積み込みが終了して、どしゃ降りの中、猫の姿を探しましが、どこかで雨宿りでもして身を隠しているのか、見つけることができませんでした。
下の写真のトンネルの窓についてる水滴を見るとどしゃ降りの雨が降っていたことを思い出させてくれます。
山田温泉で汗を流して、着替えてから札幌へ向けてデリカに乗り込んで、楽しかった然別湖を後にしました。
ペコちゃんへの想いを残して、出発するのは少し辛かったですが、どうしょうもありませんので・・。
生き延びて欲しいし、誰か優しい人が連れ帰ってほしいと願いながら・・。
Posted at 2012/08/15 08:59:26 | |
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