『Caterham unleashes AeroSeven concept in Singapore [w/video]』
ケータハムは、F1グランプリが開催されているシンガポールで、これまでの同社のラインアップとは視覚的に大きく異なるコンセプトカー「エアロセブン」を発表!
2014年にはロードカーとして市販化予定だという
今回発表された「エアロセブン」もセブンの現行ラインアップから、独立式リア・サスペンションとインボード(プッシュロッド)式フロント・サスペンションを備える「CSR」のシャシーをベースに、ケータハム・テクノロジー&イノベーション社(CTI)とケータハムF1チームの空力開発グループが共同でデザインしたというカーボンファイバー製のボディを架装するという構造
伝統的なセブンのコクピット側方まで伸びたフロント・フェンダーを「クラムシェル・フェンダー」と呼ぶが、エアロセブンはボディ全体がクラムシェル(二枚貝)の様。市販化までには、さらに続けてF1のエアロダイナミクスを担当する専門スタッフ達が、数値流体力学の応用と風洞実験およびサーキットにおける実走テストを繰り返し、ボディ形状の"最適化"を推し進めるという
純粋なサーキット専用車ではなく公道も走れるロードカーとして設計されているが、ウインド・シールドを持たないので乗るときには同乗者もヘルメットが必須だろう
コクピット背後に備わるロールオーバー・バーは、安全性と空力性能、そして美観も考えて新たに設計されたものだそうだ
パワートレインは、ヨーロッパで販売認証を取得している「セブン 485」と共通の、フォード製「デュラテック」エンジンにCTIがチューニングを施した2.0リッター自然吸気直列4気筒で、セブン同様フロントに縦置きされ、6速ギアボックスとの組み合わせで後輪を駆動
最高出力240ps/8,500rpmと最大トルク15.5kgm/6,300rpmを発揮し、車両重量は600kg程度に収まるというエアロセブンの車体を、停止状態から100km/hまで4秒以下で加速させるという
ケータハムによればこのエンジンは「ヨーロッパの排ガス規制ユーロ6をクリアできる最も高回転型ユニットの1つ」だとか
なお、市販される際には他のエンジンも選べるようになる見込みだ
これまで潔く電子制御デバイスの類を持たなかったセブンだが、ケータハム初の試みとしてこのエアロセブンにはトラクション・コントロールとローンチ・コントロール、さらにボッシュのレースカー用ABSの採用も検討しているという
2人分の軽量な複合素材製バケット・シートを備えるコクピットには、センターコンソールに「グラフィカル・ディスプレイ・ユニット」が組み込まれ、この画面にエンジン回転数、速度、ギア・ポジション、燃料やオイルのレベル、トラクション・コントロールとブレーキのセッティングなどがリアルタイムで3D表示されるという
ステアリング・ホイールに設けられたボタンを押すことで、エンジン・マネジメントや電子制御デバイスの設定を「ロード」モードから「レース」モード、そして「フラッシュ・トゥ・パス」「ピットレーン・スピードリミッター」と切り替えることが可能だ
公道走行に適した「ロード」モードではエンジンのピーク・パワーと回転リミットが抑えられ、扱いやすいトルク特性に、「フラッシュ・トゥ・パス」は追い越し加速用のいわゆる"オーバーテイク・ボタン"、エンジンを始動したときのデフォルト・セッティングが「レース」モードになると
ケータハムのマネージング・ディレクターを務めるグレアム・マクドナルド氏は次のように語っている
「日常的にスポーツカーを楽しみたい人から、飛び切りのスリルを求める人まで。我々は潜在的顧客の要望に応えられるように、これから数年に掛けてケータハムのスポーツカー・レンジを拡大していくつもりです。エアロセブンはその第一歩となるでしょう」
ケータハム・カーズだけでなく、F1チームからエンジニアリング部門のCTIまで、ケータハム・グループ内の様々な部門が協力し合って開発が進められたというエアロセブン
2014年の秋には市販モデルの納車が始まる予定だというが、価格についてはまだ何も発表されていない
Posted at 2013/09/23 05:24:40 | |
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