『周辺住民トウモロコシ目がけて「それっ」、落とし主には「アンタのものと証拠あるのか?」・・・路上に2.4トン散乱』
福建省福州市郊外で21日午前10時半ごろ、大型トレーラーから積荷の麻袋入りトウモロコシが次々に落ちる事故が発生した。運転手は1キロメートルほど走行してから気づいた。引き返したところ、周辺住民によるトウモロコシ“争奪戦”の真っ最中だった。「持っていかないでください」などと懇願したが、「アンタのものと証拠があるのか?」などと逆に詰問された。東南網が報じた。中国科学報は、相次ぐ「群集による持ち去り事件」を嘆き、23日付で「中国式略奪は、いつになったらやむのか」との見出しの論説を発表した。
トレーラーの運転手は女性で、荷主から依頼を受けたトウモロコシ700袋を運んでいた。走行中にロープがゆるみ、袋は次々に脱落した。多くの袋は道路に落下した衝撃で裂けた。道路一面に、黄色いトウモロコシがぶちまけられた。
脱落したのは40袋あまりで、1袋は60キログラム入で計2.4トン分が路上に散らばった。道路脇で知人と立ち話をしていたという人によると、落下の際に麻袋がたてる「ドシン、ドシン」という地響きで気づいた。「おーい! 落ちている」と叫んだがトレーラーは気づかず、その後もトウモロコシの入った袋を落としながら去っていったという。
見ていた人の多くは、いったん自分の家に走った。今度は大きな麻袋やビニール袋を手に家から飛び出してきた。路上に残されたトウモロコシに殺到し、集めはじめた。ほうきを持って来た人もいた。
トレーラーの運転手は1キロメートルほど走行してから、バックミラーを見てトウモロコシの袋が脱落していることに気づいた。近くの自動車修理工場で働いている友人がいるので携帯電話で連絡し、トウモロコシを拾い集めるのを手伝ってくれるよう頼んだ。自分も急いで引き返した。
トウモロコシの袋が集中して落ちた場所では、目を疑う光景が繰り広げられていた。道路いっぱいに人が広がり、トウモロコシをかき集めていた。「今日は本当に運がいいぞ」、「集めても、いくらの金額にもならないけどな。家のアヒルのエサにできるぞ」なとと言い合っていた。警察官が駆けつけたが、トウモロコシは「単価が低くて、捕まえても立件できない」などと言いだした。
落とし主は「お願いです。私が今、落としたんです。拾わないでください」と懇願した。無駄だった。持ってきた袋にトウモロコシをつめ、バイクの荷台に乗せようとしていた男が「アンタのものと証拠があるのか?」などと言い出した。続けて「オレは盗むんでも奪うんでもないぞ。道に落ちていたものを拾うだけだ。落ちているものは、拾った人間のものだ」と言いったので、落とし主との争いになった。
トウモロコシが少なくなると、人々はほうきを使って集めた。道路はきれいになりはじめた。
運転手の女性は、かけつけた友人に手伝ってもらい、自分でもトウモロコシを集めた。友人はピックアップトラックを運転してやってきたので、持ってきた袋に集めたトウモロコシを入れ、荷台に乗せた。袋をしっかりと固定すると、別のピックアップトラックがやってきて、ゆっくりと止まった。運転していたのは、30歳ぐらいの見知らぬ男性だった。「これ、あんたたちのトウモロコシじゃないかね」と言い出した。
男性は、たまたま現場を通りかかった。大勢の人が「トウモロコシ集め」に夢中だった。トラックの荷台から落ちたのだろうと思い、やめるように言ったが駄目だった。そこで近くにあった袋2つを自分の車の荷台に積み、落とし主を探していたという。男性は「自分のできることを、するしかなかったんでね」と言った。
トレーラーから落ちたのは40袋あまりのうち、回収できたのは5袋分だったという。
まぁ、これぞ馬鹿民族っすよねぇ(笑)
Posted at 2014/05/29 04:11:22 | |
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