2012年09月30日
雨の日、低く降りてきた雲が
高い山の峰を包むという光景は
よく目にするわけですが。
私がお気に入りのドライブコースにしている
山もその高い山の例に漏れないわけです。
夜のドライブというのは、格別の緊張を強いられますね。
特に、街灯一つない、
ヘッドライトの照らし出すわずかな視界のみが
頼りとなる、山道の走行では尚更です。
もう何年も走っているから昼間走れば、
この先がどうなっているかなんて
すっかりと記憶しているつもりだったのですが……
夜になると途端にその記憶が呼び起こせなくなってしまいます。
今、自分の走っている景色は記憶にある。
でも、この先の道がどうなっていたか……
がどうしても思い出せないんです。
だから、突然目の前にコーナーが現れる感覚です。
気を抜いているとそのまま岩肌にでもぶつかりそうなくらい。
それじゃあ昼間走ればいいじゃないかと言われそうですが、
何分雲がかかるほどの高い山ですから。
遅い軽自動車なんかが前を走っていようものなら、
だんだんイライラしてきてしまって……。
まぁ勾配が激しいのだからしかたがない、
なんて言い訳をしながらアクセルを踏み込んでしまえば、
インプレッサは苦もなく怒涛の加速を
見せつけてくれるわけですよ。
そりゃ、パワーの差が出るのもしかたがない……
とは言っても、何十分ものんびり走りつづけられると、
とてもとても辛いものがあるわけですよ。
えっと、雨の話ですね。
濡れた路面はいいですね。
晴れた日に自分が如何にグリップに頼り切って
雑な運転をしているかを痛感させてくれます。
いつもの調子で走っていると、
止まらない、曲らない、滑る、回る。
晴れている日よりも制動力が伸びる。
思ったように減速してれないのに、迫ってくる壁。
強引にステアリングを切ろうとすれば、
ツルツルと滑るように軽いフロントの手応え。
曲らないかも、という危機を感じる。
アクセルを踏めば容易く外に膨らもうとするし、
オーバースピードならリアが滑りそうな危うい感覚が
伝わってくる。
だから、丁寧な操作が求められる。
早めにブレーキを踏んで緩やかに減速する。
フロントが沈み込んでいるのを感じながら
ステアリングを切るとスイスイ曲がっていく。
きついコーナーなら、強くフロントを沈めたまま
きゅきゅっとステアリングを切れば、
お尻が滑るように小さく回る感覚が楽しい。
タイヤをグリグリやりながら走るよりも、
スイスイ滑るようになめらかに走る方が、
楽しいなぁと思った雨の日でした。
車体が跳ねるほどに荒れた路面、
路傍に積もった砂、
激しい勾配、そして雨。
改めて実感する、AWDの安定性。
こんなコンディションこそ、
インプレッサの本領を遺憾なく発揮できると
思うんですよ。
終始、雲が目の前を横切るように靄のかかった道でしたが、
なかなか趣きがあって楽しいものです。
時々、野生動物が闊歩しているのを目にしては
肝を冷やしたりもしますが。
野生動物は何度も目にする山ですが、
未だにおばけの類は見たことがないですね。
出ても不思議ではない雰囲気があるように
感じているのですが……
まぁ、見たくはないですけれどね。
いい年してお山ではしゃいで……
なんて思いながらも、やっぱりお山は楽しいんだ。
息をつく暇も与えないほどにコーナーが
押し寄せてくる快感。
これはちょっとサーキットでは味わえそうにない。
別に速さとか、そんなのは求めていないから。
Posted at 2012/09/30 00:55:00 | |
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