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2016年09月17日 イイね!

BMW M4 & ALPINA B4 の比較試乗。

BMW M4 & ALPINA B4 の比較試乗。BMW M4 と ALPINA B4 の比較試乗。数多くのラインナップを持つ3シリーズのトップランクとして語られる二台の車両。それぞれに明確な個性があり、ハンドルを握るとそれぞれの魅力に心が鷲掴みにされてしまう。3シリーズの兄弟車に見える見た目からは想像もできない圧倒的なパフォーマンスを感じることで、自分の未来のカーライフはどの方向に進むのかを、感じてみることにした。



【走り出し:BMW M4】
エンジンをかけると、勇ましい排気音と共にクルマが目覚める。今から路面を力強く蹴り出し、走るのだということを自覚させられる。アクセルを煽るとまるでレーシングエンジンのようなピックアップとサウンドが届いてくる。連動して微かに伝わる車体の揺れからは、その車体剛性の高さを感じる。ハンドルを握り走り出すと、DCTに制御された車体は軽快に走り出す。通常のトルコンに比べると、変速のタイミングは少し引っ張り気味で、すぐに高回転域に達する。もちろん街中では速度に注意しないとあっという間に違反をしてしまうことになる。アクセルを踏めば獰猛な加速を見せ、瞬時に目標の速度に達することができる。これだけ反応のいいクルマに乗ったのは初めてである。走っている時の音も野太い音を奏でるので、走っている実感は非常に強いと感じる。



【走り出し:ALPINA B4】
M4とは対照的に、エンジンを掛けても普段通り普通のクルマに乗っている時と同じ普通の状況である。内装こそ豪華で上質な雰囲気ではあるが、このクルマは本当に凄いのかと疑ってしまう。走り出すと、なによりも心地が良い。誰が乗っても快適なクルマに仕上がっているのである。M4だと家族を乗せることになれば、家族からは不快だと評価されるかもしれない。しかし、アルピナの場合は320iをより快適にしたような、優しい乗り心地なのである。街中で走り出すと、極めて快適と言える走りである。B4の走り心地をなるべく言葉に変換するとすれば、上質でマイルド、そして快適さを追求した優しい走り心地と言える。しかし、アルピナの本性を見たのはこの先だ。アクセルを踏み込んでみると、逆鱗に触れてしまったのかと思う程の変貌を遂げ、景色を置き去る強烈な加速を見せる。M4とは全く異なるキャラクターと言え、想像以上に別物な二台であることを理解した。



【街乗り:BMW M4】
エンジンは高回転気味になることで、常にクルマに走れと言われている気がする。走りたいという気持ちがノッているときにはとても楽しい事だと思うが、仕事で疲れているときに乗れば、少々しんどいかもしれないなと感じた。やはりサーキットに持ち込むのが似合う車両と言われることがよく分かるほどに、その気にさせる車両だと感じる。交差点でもラフにアクセルを踏むと、思った以上にパワーが出てしまうので、多少気を使う場面もあった。ある程度は慣れでなんとでもなると思うが、初めて少しだけ乗るこの印象は疲れて運転している時にはより、顕著に感じてしまう特性でもあると思う。



【街乗り:ALPINA B4】
低速走行時は普通の扱いやすいクルマであり、踏み込めば豹変する走行感。神経質なものではなく、よく調教されていると思う。走りたいときには、思う以上のパフォーマンスを発揮し、疲れているときには包み込むように走ることができる。そしてそれがアルピナの「感動の極み」だと理解することができた。初めて乗ったこの日だけで、アルピナで走ることに慣れ、その快適さと走行性能の高さを両立する車両であることを感じ、唯一無二と言えるクルマだと感じた。M4に比べて数段扱いやすかったので、思いのまま走ってくれた。それは、ここ何年も無かった運転中に笑ってしまう程の出来事だった。



【乗り味:BMW M4】
先ほどから書いているとおり、一言で表せばスパルタである。しかしそこは現代のクルマなので一定の乗り心地は担保されている。例えば私のクアンタムを入れた325iの足と比べると、ほんの僅かにだけ堅い印象はあるが、このクルマの性能を思うと気になるものではない。それよりも、走りのポテンシャルを感じられるワイド&ローな車体に身を沈めていると、それだけで嬉しくなるような高揚感を感じる。



【乗り味:ALPINA B4】
アルピナの走り心地は一言で表せればエグゼクティブである。能ある鷹は爪を隠すというべき乗り味で、アクセルを踏み込むまでは至って上品なクルマだと感じさせられる。クアンタムの足と比較してもより柔らかに丁寧に動くのだが、一定以上はコシがあるというか粘る。踏み込んだ時には暴力的な加速をするので、その二面性に驚かされる。20インチと思えないような乗り心地はまさにアルピナマジックである。



【デザイン:BMW M4】
攻撃的で圧倒的に戦闘的なデザイン。どこから見ても走れるデザイン。サイドのエアインテークのラインは非常にスポーティーでそれだけでも欲しくなる。見るからに攻撃的なエアロ、ワイドに張り出したフェンダーとマッシブなシルエット、そしてなんと言ってもカーボンのルーフが只者ではない雰囲気を醸す。



【デザイン:ALPINA B4】
対照的にエアロ付きの3シリーズ。普通のクルマ、いや、控えめの美学。形は普通と言えるが、タイヤハウスのタイヤとのクリアランスは純正でも美しい。細部が詰められているため、一見普通だが、よく見ると普通でないことに気付く。やはり控えめの美学。高性能をフォルムで表現せず機能美に留めるところも美学か。



【インテリア:BMW M4】
カーボンがあしらわれたインテリア空間はスポーティーそのもの。コックピット感があり、BMWらしく走るための演出を感じられる。ひと昔前と比べると質感は少しチープな印象も拭えないが、それでも、乗り込めば良いクルマだということは伝わってくる。



【インテリア:ALPINA B4】
M4のカーボンに対して多重塗装された美しいアルピナのウッドパネル。見るからにジェントルな大人空間を創りドライバーの気持ちを落ち着ける。アルピナブルーのインストルメントパネルやラヴァリナレザーのハンドル、明らかに品格を重んじたデザインに仕上がっていることが伝わってくる。



【総評:BMW M4】
走りたい気持ちを生み出し、速く走ることこそ正義という意思の強さを感じる。それは意のままに駆け抜けるという言葉を体現するようなクルマであると断言できる。また日常からスポーティーな走りこそ、大人の嗜みとして楽しむことができるが、M4を1台体制で乗ることは四六時中スポーティーな日常を生きるというところに辿り着く。



【総評:ALPINA B4】
走りたい時には走れるが、そこまで急いで走らなくてもよいだろう。そんな風に諭されている気がしてしまうほど、包み込まれる強い優しさがある。日常的にも、スポーティーに楽しみたい時にも、柔軟に対応できる懐の広さもある。控えめながら実力派なところが、日本人の美徳に重なるようにも感じる。本当に大人向けの一台だ。




M4とB4をじっくり体験して、自分にとってどちらが好きだったのだろうか。ハッキリ言って、甲乙は付けられない程にどちらも魅力的なクルマであった。毎日がスポーティーでレーシーなM4と過ごす自分が居たとすれば、それはそれで元気いっぱいに、人生を駆け抜ける共として過ごすであろう。毎日がエレガントでジェントルなB4と過ごす自分が居たとすれば、落ちついた思考性を持ち、味わいのある時間を駆け抜けることができるであろう。そう考えると、買う車によって、自分の人生というのも動いていくのかもしれない。

クルマを買う行為には選択という判断が付いてくる。どんな選択をしても後悔をすることは無いと思うが、その判断でチャレンジをするのか、保守的になるのか、そういったことも含めて、クルマ選びは自分の人生に深く関わっているのかもしれないと感じる。自分の走るべき道を探す時間が動き出した、そんな気がしている。
Posted at 2016/09/17 17:05:38 | コメント(7) | トラックバック(0) | クルマのこと | 日記

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