スーパーカーライト

リトラクタブルライトというボンネットからせり上がってくるヘッドライトシステムがある。
かつて、スーパーカーの代名詞は３００ｋｍスケールスピードメーターとこのリトラクタブルライトであった。
少年たちの自転車にまでそれは見事に普及した。

おそらく、カウンタックのそれがその存在感を高めたと思われるが、そもそもどのような物であったのだろうか。
理由はデザインの国イタリアらしい。
低く構えたデザインにするために低い車高に合わせてミウラではライトを寝かせたがまだ足りない。
しかし、ヘッドライトを低く設置すると夜間広く照らすことが出来ない。そもそも法律がそれを許さなかった。
そこで「本物」のライトはかくして、「ダミー」のライトを置いたというわけだ。機能美は重要なのでそこにはウインカーやポジションライトを置き、フォグランプのようなパッシングライトがチンスポイラーに追加されることになる。

ギミックとしても意味のある機能だが、デザイン面でもとても重要だったのである。
（当時言われていた空力的機能はあえて言うまい）