県道93号線で”田口峠”を越えても県境はまだ先だった

2月20日の続きです。

雨川砂防ダムを見終わり、田口峠を越えて群馬県へ抜けようと思います。

県道93号線には所々雪が残ってましたが踏破出来ました。



よく地図を見ないまま”田口峠”を越えたので　群馬県に入ったー！！　と思いきや・・・







”まだ長野県”

？？？　

このエリアの峠といえば分水嶺も越えて県も変わると思ったのに違うんですね。



ちなみに先程の雨川ダムの思川は信濃川水系で日本海へ。

田口峠を越えた南牧川は利根川水系で太平洋に注ぎます。




地図を見てみると不思議。　県境が峠をだいぶ越えた所なんです。




ネットで調べてみると、こんな話を見つけました。



”田口峠付近は藩の境目がはっきりせず、村人同士のいざこざが絶えなかったとか。

そこで不正が無いように互いに目付け役を送り、一番鶏の鳴き声を合図に出発。

互いが出会った場所を境にしようとしました。　しかし田口藩（長野側）の殿様が知恵を働かせる。

暖かくなると鳴く鶏の習性を知っていて、湯を入れた竹筒を置いたそうな。

すると夜明け前に鶏が鳴いた為、早く出発出来た。　

一方、群馬側は夜明けとともに鳴いた一番鶏を待ってから出発したので遅れた。

結果、かなり南牧寄り（群馬県）側まで進め、そこが境になったという。


別の話では出発は同時でも長野側は馬で早く進み、群馬側は牛だったので遅かった、などという説も有るようです。

ちなみに、南牧村の馬坂（まさか）という地名は、南牧側の使者が長野側と出会った場所で、

「まさか　こんな所まで！」と言ったことから、まさか→馬坂　になったとか。






南牧の人もビックリしたでしょうが、私もこのあとビックリしましたよ。

まさか！　ですよ



集落は馬坂ではなく”広川原”なんですけど。　まだ長野県です。

最初、廃村？（住んでる方、失礼しました）　と思ってしまいました。　あまりの荒れ方に。

周りが薄暗くなってきて電気が点る家が一軒有ったので、ホッとしましたが・・・










集落の外れにはお寺・・・これは楼っていうんですかね・・・

長い事手入れもされておらず、無人の寺みたいです。

周囲の荒廃ぶりに足尾の”銅山神社”を思い出してしまいました。　名前も分からない。

（地図で調べると”禅昌寺”という名前のようです。）







私は廃道は好きでも廃屋は対象外ですので、ざっと見るだけに留めました。　ハイオクなら好きですが（汗

先程も言った通り、住んでる方が居た事でホッとしたのと同時に、何か有った時や買い物、通院などは大変だろうと。

何しろ、公共交通（バス）も地図に示した場所が至近。　越境しないと行けないし、日に数本。

長野県側に至っては峠の向こう、雨川ダムよりも更に西、水落観音まで無し。　しかもデイリータクシー（要予約）

行政的には長野県だけれども、地理的には越境して群馬県南牧村との結びつきが強い地域。

その南牧村でさえ、先日、某雑誌で将来的に消滅の危機に瀕していると記事にされました。

ホントにやばい地域です。



せめて、南牧村の地元にお金を落とそうと、村内の”千歳屋”に寄って

”炭を練り込んだラーメン”を食べようと思いましたが時間が遅く、閉店したようでした。（暗くて分からなかった）





じゃ、道の駅”なんもく”へ・・・・

ここも閉まってた（汗

仕方なく自販機でコーンスープを飲んで貢献ｗ





PS 忘れてた。地図上にある、威怒牟畿不動という凄い感じの組み合わせは イヌムキ不動と言い、昔は滝行で賑わったそうな。