指定工場の認定を受けている横浜トヨペット店は標準のトヨタ車に付いている部品以外のものが付いていると車検を通さない可能性があることが解りました(よく言われていることですが)。
しかしながら、車両検査基準と照らし合わせ、問題になりそうになければ陸運局に持ち込み、判定を受けてくれます。
要するに指定工場の判断を超えるとの考え方のようです。
今回私が遭遇した事象を下記に記しておきます。
(とっても長い記録になってしまいました)
・10月3日0930、1回目の車検に横浜トヨペットに出す。
・1時間ほどのちに担当から“問題が発生しました。テールランプが車検に通りません。”との電話が入った。私からは“このテールランプは保安基準適合製品であり、車検は通るはずである。ヴァレンティのホームページを見て確認されたい”と指示。
・ヴァレンティに電話し、横浜トヨペットに車検に出しているが、車検に通らないと言われている旨を説明し、保安基準適合品である証明書をFAXで横浜トヨペットに送ってほしい旨を依頼。ヴァレンティはeマーク適合の証明があるのでそれをFAXで送ると約束。
・昼過ぎに横浜トヨペットにから電話が入っていたが、出られなかったので、夕刻に電話を折り返した。電話の内容は“ヴァレンティからFAXが入ったが、英語の書類で内容がわからない。eマークはオランダで取得したものらしいことは書類からわかった。どちらにせよ、社内ではこのまま車検を通すことができないので、純正テールランプが残っていればそれと入れ替えて車検を通すか、陸運局に車両を持っていき、判断をゆだねる必要がある。”とのこと。入れ替えに追加の費用はかからないが、ヴァレンティのテールに戻すことは横浜トヨペットではできないのでお客様ご自身で…とのこと。これは面倒なので即刻却下。陸運局に持っていくことを選択。陸運局は平日しかやっていないが、幸いにも横浜トヨペットが持って行ってくれるとのこと。しかしながら、予約を取らないといけないので、即日とはいかない。
・一旦、横浜トヨペットの電話を切り、ヴァレンティへ電話。FAXは無事の届いたが、英語の記述なので何だかわからない。と言われた。和約した書類が無いのか聞いたが無いとのこと。そこで、オランダで取得したeマークが日本の法律に適合していることを証明できる書類を自宅にFAXで送付するよう依頼したところ、“まずは横浜トヨペットと話をさせてほしいとのことで、連絡先を教える。
・30分後ぐらいにヴァレンティから電話が入った(私の電話番号は教えていないが、ナンバーディスプレイだったのだろう。個人情報が漏れた気がしたが問題が問題なので企業側から電話してくるのは良い姿勢であると考える)。内容は“横浜トヨペットの担当と話したが、会社方針でダメのようであるため、これ以上言ってもラチがあかない”とのこと。私からは“陸運局に判定を委ねるのは承知しているが、そこで問題となるのは好まない。そこでダメと言われることはないのか”と念押ししたが、“正直、検査員によるところが大きいが、eマークは国際基準なので大丈夫なはずである”とのこと。もし、陸運局の検査員が問題を指摘した場合、ヴァレンティに対応してもらう旨を申し伝えた。
・横浜トヨペットに車検整備は依頼していたので夕刻に車両を引き取りに行った。そこで、今回の問題を色々と話をした。相手はサービスグループの副店長と営業担当。話をした内容は以下の通り。
① そもそも、横浜トヨペットでは車検を通すことができない部品の基準はあるのか?
② 話を聞いていると純正意外の保安部品(たとえば、前照灯、方向指示器、後尾灯)は車検を通さない方針なのではないのか?そうならばユーザーに対して“横浜トヨペットは純正意外の部品がついた車両の車検は判断を陸運局にゆだねる場合があります”等の意思表示が必要なのではないか?
③ 3年間も毎半年ごとに点検を実施しているが、車検で問題になると言われたのは前扉のカーテシランプ(赤色点滅している)だけである。なぜ、車検まで指摘されないのか?ディーラーである横浜トヨペットで車検不適合となる車両を毎半年の点検で異常なしとユーザーに報告し、だましていたのか?
④ 今回の事例で陸運局がOKを出した場合、横浜トヨペットの車検適合性判定基準は国家の判定に対して誤っていることになる。これは改善する考えはあるのか?改善しないと今回の事例が生きてこない。
⑤ 過去にも同様のことがあったのではないのか?本店にそのようなデータは残っていないのか?今回のような事例をデータベース化し、陸運局がOKと判断した社外部品は横浜トヨペットでもOKと判断できるように事例を蓄積して生かすべきである。
⑥ とにかく、ダメというのならばユーザーが納得できる根拠を示すべきである。
⑦ 横浜トヨペットに品質管理部門やユーザークレームを聞く部門があるのか?→お客様相談センターがある。電話番号は封筒に書いてある
⑧ この件はお客様相談センターに報告する。
・車検費用はこのあと、テールランプの交換が発生したとしても費用は発生しないとのことで、今日、全額をお支払い。その際に“2年間の定期点検は申し込みされませんか?“と再度聞かれたので、“問題を指摘できないでしょ。そんな点検にお金を払わないよ”と回答しておいた。
・私は横浜トヨペットが憎くてクレームを付けているわけではない。自分が納得できる理由を示してくれていないので、納得できる理由を根拠資料をもって聞きたいだけである。
・10月4日、保安基準とeマークの関係をネットで調査をしていたところ、TOMSがハイエース用と86用で同様のLEDテールランプを販売していることが判明。しかもそのうたい文句がLEDテールランプ ハイエース/レジアスエース(TRH20#/KDH20#)用消灯時は落ち着きのあるブラキッシュレッドのシングルトーンとし、点灯時は2連のL型LEDチューブによる特徴あるスモールライトのデザインで、明確な差別化と高い視認性を実現。自動車メーカーに納入実績のあるランプメーカーでの製造により高い信頼性を確保すると共に部品型式認証"Eマーク"も取得した保安基準適合LEDテールランプ。
とホームページ上にはある。
ヴァレンティと言っていることは全く同じであり、横浜トヨペットにTOMS製も車検を通さないのかメールにて聞いたところ、下記の回答であった。
・TOMS製テールレンズ、お恥ずかしながら存在を知らなかった。おそらく店舗ではOKの判断をしてしまうと思われる。TRDもそうだが、TOMSパーツも通常の純正部品と同じように、部品取り寄せ、販売が可能なので・・・本部にも確認してみる。
とのこと。グループ会社が何を販売しているのか全てを把握していないのは良くあることなので問題ではないが、横浜トヨペットがOKとする基準があいまいなのである。とりあえず、TOMSの製品を作っているメーカーと部品型式認証のエビデンスをもらえないか確認することにした。
・10月5日早朝、横浜トヨペット本部に確認する際、以下の根拠を示すようメールにて要求した。本部への確認の際、下記について根拠を示すよう指示願います。
1.TOMS製品は車検適合とする根拠。
2.そのエビデンス。
・10月5日1938、横浜トヨペットから電話があり、本部への確認結果を口頭で伝えてきた。その理由は明日、明後日とサービスグループの副店長と営業担当がお休みのため。早く、連絡を取ろうとするその姿勢は評価に値する。
報告の内容は以下、
・昨日、メールで店舗にてOKの判断をしてしまうだろうと書いたが、本部の判断はTOMSでも車両に付けた状態で型式証明を取っているわけではないので店舗で判断をするなとのこと。
私も口頭にて以下の意見を具申。
・TOMS製なのでいずれ、店舗でも販売できるようにカタログに載るのではないのか?そうなると、ディーラーで車検に通らない部品を売ることになるのではないのか?話に矛盾があるので本店の責任者と話をするのもかまわない。TOMSにも情報提供を依頼している。ともかく、私が納得できる理由(この製品はこの法律・基準に照らし合わせて適合していないからダメである等)を示してくれ。
・10月6日1300、TOMSから電話があり、内容は
86のLEDテールは審査事務規定の5-69に合致しているので問題ない。型式証明証はLEDテールを買った人で必要としている方にしかお出ししない。製品は台湾製である。
とのこと。また、ディーラー車検はそのディーラーの方針が色濃く出るもので、トヨタ店、トヨペット店はうるさいほう。ネッツ店とかは意外とゆるい。車を買う際はこのへんもよく吟味して買ってほしいと。
また、ヴァレンティからもらった型式証明書にはLEDテールの型番が書いてあるが、ホームページ 上にある品番とは別のものであることがわかった。
型式証明書の型番 =60-1337
ホームページの品番=TT20VA-**-**
そこで、ヴァレンティに電話して、本体に60-1337が書いていないのか確認してもらったところ、 裏面に刻印されているとのこと。取り外すのは大変なので、写真にとってFAX送信してもらったが、 写真はつぶれていて見えなかった。FAXに私のメアドを書いて、メールに写真を添付するよう依頼。
・10月8日0938、ヴァレンティからメールが届き、PDFが添付されていた。ヴァレンティの対応は非常に素早い。好印象。たしかに60-1337の表示がある。
・10月9日、ついに陸運局の判定を得る日。昼過ぎに横浜トヨペットのサービスグループ副店長より電話が入った。陸運局による車検の結果は
全く問題なし。
そりゃそうだ。審査基準を見てもやましいところは無いもんね。今後の横浜トヨペットの改善方針も聞きたかったので退社後、車を引き取りに行った。車両を受け取る際に副店長より今日の陸運局での状況をお聞きした。
陸運局での車検は流れ作業的で、全く問題視していない。本当に検査しているのか?と思うぐらいだった。
とのこと。たぶん、見る人が見ればダメそうな車はピンと来るんだろう。
ディーラーで判断できない状況があることは理解できる。新車購入後、全く車を見せていない人が 車検を受けにきたのならばその場で指摘されることはあり得るだろうけど、メンテナンスパスポートに入って点検をしっかり受けている車両が車検時に問題を初めて指摘されるのは点検のシステムがおかしい。
おそらく、以下は私感。
トヨタは世界一の企業であり、トヨタ基準の品質(事実、トヨタはISO9001を持っていない)で車両を作っているのだから問題ないのだ、客はそれを納得すれば車を買えばよい(車を売ってやる)。客の意見なんか世界一の企業なんだから聞く必要ない。
とでも思っているんじゃないかな?ともあれ、車検は通ったし、横浜トヨペットにはこれからも世話になるんだからメンテナンスパスポートは継続することにしました。
次の点検のときに何か書いてくるのか、ちょっと楽しみ。