
長年お付き合いしてくださっているZ4乗りの
まるさん
先日アライメント調整の依頼をいただいたのでこちらでレポートしたいと思います。
懐かしいなぁ…やっぱりEですよね~。
部品取りとして差し上げたつもりだったヘッドライトを手直しして使ってくれてありがとうございますw レンズが綺麗になってる
足回りのパーツを交換されたということで、アライメントの取り直しです。
リフトの水平出し等事前準備を済ませ計測。
今回はこの車輌の基準値の事も記しながらレポートしてみます。
まず右後ろのキャンバー角は-2°30′
左後ろキャンバー角
こちらも-2°30′
左右で差がなし、優秀です。
基準値最大角度で-2°35′なんですからよく考えるとすごい数値ですよね。
キャンバー調整カムは既に目一杯起きる方で調整されていたので手は付けませんでした。
次にトー調整
サイドシル後方にあるボルト三つを緩めてから、直接タイヤを動かし調整します。
矢印の上方に三つ目のボルトがあります。
この方法やり易いしズレにくいのですごくいい。 (固着してないこと前提ですが!
まるさんの車輌はとても素直に調整出来ましたよ(*´ω`*)
リヤはトータルト―が約9mmほどインに付いてました。 かなり強めなのでトータルト―は2mmにセット。
基準値ではトータルト―3mmから5.3mmとかなり強めです。 多分キャンバー角が強めだからこういう数値にセットされているのだと思いますが、国産車と違って老若男女だれでも乗りやすい仕様の車ではないからですね。
とにかく走りを楽しめよ! そんなカーメーカーの意志が伝わります
リアタイヤの内側が強めに段減り摩耗していたので、少しでも緩和したほうが良いかと思いトータルト―は2mmにセットした次第です。
同時にスラスト角も補正しています。
続いてフロント
左前は-1° いいですね。
右前
同じく-1°
優秀ですね!!
メーカー基準は-0°37′から-1°17′なので良いです。
キャンバー調整機構はないので、このままトー調整に移ります。
トータルトーで10mmも内を向いていました。
基準値ではトータルト―イン1mmから4.1mmで、かなり強めな基準値です。
一発目の調整ではいきなり追い込んで、トータルト―イン0.5mmに詰めました。
転がりがよく、ハンドルは切ったら切った分だけ曲がります。
これで一度試乗をお願いしました。
ファーストインプレッションは……左に流されるということでした。
ハンドルセンターもズレがあるようだったので修正し再度試乗していただく。この時点でトータルト―は、0.5から1mmに変わっています。
最初よりは良くなったということでしたが、走り慣れていない道路ということもあり良し悪しの判断がつかないということで、今日のところは現状終了とし走り慣れている道を走って判断しましょうということなりました。
そこはさすがまるさん、帰りの道中は高速道路を含めかなり念入りに走ってくれたようですw
その結果、良し!と仰ってくださいました。
それでもまだ流され現象が出たらどうしようかと改善策も考えていました。
まず一つ、Z4の基準値データにスラスト角が0°04′ モデルによっては0°06′となっていました。 これがすごい気になるんですよね~。
国産車はリヤが調整出来る機構の車が少ないからか、あまり重要視していない節がありますが(制限速度50~60㎞の国ですしね)、欧州車はスラスト角ってとても重要視します。
上記の様に0°06′ということはプラススラストになるので、リアタイヤは右へ向く事になります。
右方向にスラストをセットすると車は左に進もうとする力が発生します。
左側通行の国で、かまぼこ形状とされている日本の道路ということを考えるとこのプラススラストの基準値は日本仕様ではちょっと考えられないですよね。
なので、アライメントがきっちりと出ていること前提で左に流される現象が発生したら、リヤのスラストをマイナススラスト(左方向)にセットし右方向へ進む力を発生させ相殺するようにし、真っすぐ進むようにセットしようかと考えていました。
もう一つはタイヤそのものの問題です。
タイヤに起因する問題の総称は『コニシティ現象』ですが、そのなかでも厄介なのは『プライステア』です。
大まかに、左側通行用と右側通行用でタイヤの内部のベルトの組付け角度が違うんです。
国内向けタイヤは当然問題ないですが、輸入タイヤとか、国内メーカーでも輸出用タイヤとかはどうなっているか分かりません。
プライステアが原因でハンドル流れが発生したら、そのタイヤを使っている間は辛抱するほかありません。
しかし念入りな試乗のおかげもあり、最終的にOKはもらえました。
もしかしたら、片減り・段減りしていたタイヤの当たりが出始めてスムーズに転がるようになったのかもしれません。
そして、試乗の際お話されていた『ハンドル操作が忙しく感じる』という件。
今もまだそのように感じられていたら、もしかするとこれはトータルト―の数値とタイヤパターンに影響する部分が大きいかもしれません。
(※ステアリング機構・アーム類の経年劣化は考えないものとして)
まるさんが装着しているタイヤはスポーツ系、やや幅広、輸入タイヤ、トータルトー基準より僅かに開き気味(キャンバー角基準として、転がりと接地優先)、個人的に無視できない電動パワステという点でハンドリングに違和感があるのかもしれません。
本来アライメントは何度も取り直し、自分の一番良いと思う部分まで詰めるのがアライメントによるセッティングだと考えているので、『やっぱり再調整を…』と思いましたら遠慮なく言ってくださいね!