
今回のマニアックロードは、前回マニアックで少し触れた≪あのトンネルの向こう側≫に迫ってみたいと思います。
コチラは、西伊豆スカイライン戸田峠側入り口の道を挟んで反対側にある小さなトンネルです。
「あー、あのトンネルねー。通った事は無いけど興味はあるな~」
そんな方も結構いるのではないでしょうか。
このトンネルから先には、結構な数の林道があります。
暇人を自認する僕でも、流石に全ての林道を紹介する程の暇はありません。
ですので、いくつかの道をピックアップして、マニアックロード調査団独自の視点でそれらの道を評価してみたいと思います。
※評価の基準が通常と違う為、本文中に見苦しい表現があります事をお許し下さい<(_ _)>
では、早速行ってみましょうか。
まずは、金冠山(きんかんざん)第二・第一という二つの短いトンネルを抜けます。
そこからしばらく続く舗装状態の良い二車線の道に面食らう事になるでしょう。
二車線て、ちょっとがっかりしますよね。
でも焦らないでください。
やり様はいくらでもありますから。
あーそうそう、今回はマニアックロード調査団幹部候補生をドライバーとして調査に出かけました。


ホント、意外なほど気持ちよく走れる道です。
だからと言って、あまりトバし過ぎてはいけませんよ。
油断していると、
鹿さんや、

こんな巨大生物がブラインドコーナーの先にいないとも限りません。
トンネルから約4km程進むと、こんな看板が出てきます。
両方☓が付いているところが素敵ですね。
個人的な話で恐縮ですが、学生時代からこの歳になるまで数々の☓を付けられてきた僕としては、なんだかワクワクしてしまうT字路ですね。

どうです?中々雰囲気があるT字路でしょう?
写真を見るだけで、あまり車が通らない道だとなんとなく分かる所が素敵です。
このT字を左に曲がりたい気持ちを抑えつつ、まずは右方向に進みます。
そして、少し進むと分かれ道が。

ここも、若干狭い右方向に進みたくなる気持ちを抑えて左方向に進みます。
その先は、多少道幅は狭いものの、走りにくいという程ではありません。

落ち葉が道の両側に寄せられている事から、多少の車通りがある事が分かります。
車通りも少なく、比較的スイスイ走れる為、思ったより随分あっさりと下まで下りて来てしまう筈です。

河内川(こうちがわ)沿いを進み、海岸線の県道17号に出ます。
林道A… マニアック度:中級
「なんだこれ、ただの近道じゃね?」きっとそう思う事と思います。
そうですよ、ただの近道です。
まあ、初っ端なんで、皆さんに近道を教えただけです。
マニアックと言えばマニアックですが、近道であるというマイナスポイントが響いて中級マニアック判定です。
※天候その他、状況によっては木の枝や石が散乱している事もあるので注意が必要です。
------------------------------------------------------------------------------------
ウォーミングアップは終わりです。
ここまで戻って、今度はこの分かれ道を右方向に行ってみましょうか。
こちらのルートは、最終的に先程のルートに合流します。

ですが、距離が長く、先程の道より更に車通りが少ない為、落ち葉や木の枝、小石がイイ感じに散乱しています。
そんな走りづらさがこのルートの魅力です。
途中には…

こ~んな素敵な道がいくつかありますが、グッと我慢して先に進みます。
下の方まで走って来ると、こんな景色が良い場所があり少し残念ですが、

それでも中々にマニアックと言えるでしょう。
林道B… マニアック度:中・上級
市民の森や、自分の畑等に行く農家の方以外には滅多に使われないでしょうね。
僕は結構好きです、この道。
車高の低いクルマにお乗りの方は、道に散乱している落ち葉や木の枝や石を、愛車のフロントスポイラーで片づけに行く位の気持ちで挑んでみて下さい。
まあ、愛車がどの様になっても僕は知りません。
※通行する際は、くれぐれも自己責任でお願いします。
------------------------------------------------------------------------------------
次、、、
もう一歩、奥に踏み込んでみましょうか。
お待たせいたしました<(_ _)>
本日のハイライトです。
入らない方がいいよ?感が半端ないこの道に入ってしまいます。
「大丈夫なんですか?こんなトコ入っちゃって」
思わず隊員から不安の声が漏れます。
が、無視します。

こんな道を通るのは、土地の所有者か怪しい人か我々くらいでしょう。
林道C… マニアック度:エキスパート(上級の上)
この道は、入る車と人を選びます。
しばらく走ると、隊員の不安が一気に急上昇しました。
「しんさん、なんかここヤバくないですか?もう帰りましょうよ!」「いや、でも、Uターンも出来ないし、なんかすぐ横に高圧電線注意とか書いてあって恐いんですけど!」
そんな腑抜けのたわごとを軽く聞き流しながら、僕はある事を思い出していました。
(多分)ここ(ら辺り)を右に曲がって、(偶然)修善寺方面へ抜けた日の事を。
そして一言彼に告げました。

「あ、そのT字路、右ね」と。
----------------------------------------------------------------------------------
過去の(たった一回の)経験とカンと運を頼りに、(行きあたりばったりで)修善寺方面を目指します。
ドカッバキッカリカリカリカリ…無数に散乱した木の枝が容赦なく襲いかかり、時に足周りに突き刺さります。
何度も車外に出て、下回りを確認しながら先に進みます。
アルトの限界を感じ、ジムニーが欲しくなりました。
それにしても、
この道は本当にどこかに繋がってんのか?感が半端ではありません。
「こんな道だったっけな?」のんきな僕も、流石に少し不安になってきました。
そして、遂に運転を担当していた隊員から泣きが入りました。
隊員:「しんさん、車壊れちゃいますよ!そしたら帰れなくなっちゃうし、てか既に普通に帰れる気がしないんですけど…」
僕:「このチキン野郎が…仕方ねえな!」
俺は平気だけどお前がそこまで言うなら… 的な空気にした上で、引き返す事を決めました。
では、判定です。
林道D… マニアック度:プロ (エキスパートの上)
と、言いたい所ですが、マニアックロードのMy定義は
≪行き止まりの道ではない事≫でしたよね。
今回は、どこかの道に繋がっている事が確認出来ていないので、判定は保留です。
僕が思うに、かなり惜しい所までは行っていたので少し残念です。
こりゃ、いつかまた再チャレンジしないとですね。
ツーリングの時に、道間違えたフリして来ちゃおうかな。
そして、スタックした仲間を置き去りにして、さっさと家に帰ってみたいものです。
----------------------------------------------------------------------------------
さて、、、
引き返すか!はいいけど、正直、元来た道にちゃんと戻れるのか、実は僕もドキドキものでした。
が、とりあえずは、コンパスと運勢と、最終的にはカンを頼りにここまで戻る事に成功しました。

そして矢印の方向に進みます。
「やっと普通に帰れそうな気がしてきました!」
隊員は嬉しそうにそう言っていましたが、それは彼の勝手な思い込みでした。

彼はここから県道へ出るまでの意外な程の長さ、そして、驚くほどの道の狭さを思い知る事になります。
こんな道幅の道が延々と続きます。
名もなき農道… マニアック度:上級
ここを通る時は、対向車が来ない事を祈りながら進んで下さい。
それこそ上級マニアックロードの醍醐味と言えるでしょう。
是非、ワイドボディ車に乗っているお友達を連れて来てみたいものです。
山を下りる頃には、きっとナローボディになっている事でしょう。
マニアックロード的に残念この上ないこの素晴らしい景色も、この時ばかりは自分へのご褒美と素直に受け取っておきました。

さっそうとマニアック農道をゆくマニアックロード調査団オフィシャルカー

こんな道を走っていても全く違和感がありません。
これならミカン泥棒に間違われる事もないでしょう。

そして、やっとの思いで県道に辿り着きました。
隊員の疲れがピークに達した為、この日の調査はここで打ち切りとなりました。
後半はマニアックロード調査というよりは、もはや
軽い冒険でしたね。
----------------------------------------------------------------------------------
翌日は一人で調査に出かけました。
前日予定していた、トンネルから4km先にある一番最初のこのT字路を左折する調査を完了させないといけません。

実は僕、ココを左に曲がった事が無かったんで、すごく気になっていたんです。
気になるなら行ってみないと、ですよね。

曲がってしばらくは舗装も綺麗で、どうという事はありません。
が、この分かれ道を右に行くと…


落ち葉・木の枝・石ころ散乱ゾーンに突入しました。
中々に走り難くて良い感じの道ですね。
分かれ道の左ルートが道なりになっていたので、そちらはもっと走りやすくて残念な道なのかもしれません。
右ルートを選択して正解でしたが、やはりいずれは左ルートも調査しないとですね。
しばらく走ると、途中から二車線になります。
そこから見える景色がとても素晴らしく残念でなりません。

最終的に県道17号沿いの、らららサンビーチ近辺に出ます。
しかし、こんな景色が良い道があったとは…ちょっとしたサプライズでしたね。
この辺の林道は過去にソコソコ調査したつもりでいましたが、この道を見逃している様では僕もまだまだヒヨッコです。
林道E(右ルート)… マニアック度:中・上級
上級判定にならなかった理由は、途中から二車線になってしまう事と、やっぱり景色が良い事ですかね。
---------------------------------------------------------------------------------
この後、もう二本のマニアックロード調査を完了させましたが、いい加減長くなりすぎたので今回はここまでにします。
いかがでしたか?
≪あのトンネルの向こう側≫
使える近道から軽い冒険道まで、中々に奥が深かったですね。
まあ、でも、今回はちょっとマニアック過ぎましたかね。
次回は軌道修正して、もう少し軽めのマニアックロードを紹介したいと思います。
ちょっと飽きて来たんで、あと一回か二回で最終回になると思いますので、もう少しだけお付きあい下さい。
ではまた。
※林道にはそれぞれ名称があると思いますが、面倒なので調べておりません。
※これらの林道は、付近の住民の方の生活道路になってますので、通行する際は迷惑にならない様お願い致します。
※林道通行の際の注意点
