土曜日に雪が降って、日曜日は晴れ。
そんな天気予報を聞いて、滑るか・登るか、だいぶ迷ってんけど、天滝渓谷に決定。
時間が許せば、昼から猿尾滝も見ておきたい。
シーズン中、板こそ積んでへんけど、スノーシューやアイゼン、ストック、登山靴、
長靴等はクルマに積みっ放しや。
7時30分到着予定で、天滝に向かう。
○冬の滝巡り -雪に阻まれ、雪に救われる-

7時50分 天滝渓谷入口に到着。
オフの早朝は全然走ってへんのに、シーズン中は北近畿豊岡自動車道の交通量が多い。
そのせいでちょっと予定が遅れた。
意外なほど、雪が少ない。
これやったら、登山口までクルマで行けそうや。

さっきの入口から3分位登ったところ。
普通に走っとってんけど、ちょっと勾配がきつくなったとこで、ケツが流れ始めた。
何で?
一旦止まって、普段より優しくクラッチを繋ぐ。
タイヤが空しく転がる。
空転?

クルマから降りて、状況を確認する。
新雪の下に隠れてた雪が凍結気味。
そのせいで、スタッドレスが効いてへんようや。
もう一つ、確認。
左側に側溝がないかどうか。
あるやん...。
雪で隠れとうけど、幅・深さ共に25cm位のしっかりとした側溝が…。
しかも、左後タイヤの(幅の)半分が、既に側溝に乗っかってる。
前にも後ろにも行かれへん。
これってヤバいんちゃうん?
うん、かなりヤバい(自問自答)
ジャッキアップして、前後輪にフロアマットを挟んでもアカンかった。
雪が固いから、フロアマット程度じゃ簡単にズレる。
下手に動かすと、完全に脱輪する状態になってもた。
取り合えず、クルマから降りて、コーヒー片手に一服。
脱出を見込んで、写真も撮る。
これって危機感がなさそうな動きやねんけど、内心はプチパニック状態や。
一服のおかげで、4案ほど浮かんだ。
①後続を待っても手助けを求める。
こんな日に、好んで雪の天滝にくる人はいない。
来たとしても数人が必要。
②JAF呼ぶ。
会員じゃないから料金が高くなる。
③気温が上がるまでこのまま放って置く。
でも、山に登れない。しかも、後続車が来たら迷惑を掛ける。
④大屋町に住んでる後輩とその知り合いに救助依頼する。
後輩だけならまだしも、見ず知らずの人に助けを呼んでもらうのは躊躇する。
なんぼ遠慮のない俺でも出来そうにない。
後輩呼ぶのがベターな感じやねんけど、一人で何とかならんかなぁと思い、
状況を再確認する。
前には進まない。
側溝があって、バックも出来ひん。
少しでも動かすと、脱輪してまう。
雪はたくさんある。
閃いた…かもしれん。
側溝に足を突っ込むと、ズボッとハマッてまうねんけど、雪が圧縮され
底までいかずに踏み固まる。
周辺の雪を側溝に入れまくって、道路とツライチになる位まで踏み固めた。

脱臭成功。
タイヤが側溝の自作道路に乗った時ちょい沈んだから、心拍数が急上昇したわ。
雪に阻まれ、雪に救われた。
スタッドレス+フルタイム4WD+ミッションを過信してた。
やっぱ、チェーンか脱出アイテムを積んどかなアカンわ。

入口近くの駐車場までバックで下る。
バックしとったら、途中、1台クルマが登ってきた。
滝で再会したけど、地元の人が2日連続で写真を撮りに来たらしい。
地元人とはいえ、こんな日に物好きがおるねんなー。

登山口まで、テクテク林道を歩く。

悪戦苦闘の跡。
誰もいない山の中、一人で奮闘するとかなり寂しい。

9時17分 登山口に到着。
ハプニングで1時間はロスした。

アイゼンを装着して登った。
登山道に雪はあったけど、あんま深くなく締まっとって、更にさっきすれ違った先客の踏跡があって歩きやすい。

雪山は、天気が良ければかなり気持ちいい。
雑音もなく、シンシンとしてる。
聞こえてくるのは、水の流れる音と、雪を踏みしめる足音と息遣いだけ。

道中、大小の滝がいくつか見られる。
これは、鼓ヶ滝。

着いた。
日本の滝100選の一つ、天滝(てんだき)。
落差98mの直瀑。
晴れとったおかげで、エエ写真が撮れた。

雪の天滝、オススメやわ。
無雪期にない、独特の雰囲気がある。

この日は、先客が一人いはったけど、ほぼ独占出来るのも○

同日、昼からついでに香美町の猿尾滝も見てきた。
天滝からクルマで40分位。
天滝と同じく、これも「日本の滝100選」の一つ。
滝は上下二つに分かれてる二段瀑?って言うかなぁ、結構見応えがある。

少し上に登ると、上部だけが見られる。
道は雪で覆われ踏跡がなかったけど、長靴で登った。
滝を、見る・入る・撮る時は長靴が重宝する。

駐車場から歩いて3分で滝まで行ける。
労せずして見る事が出来るのは、ちょっと「見に来た」感が薄い。
険しい山道を3時間位歩いてやっと見られる。そんな滝ないかなー。
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Posted at
2010/02/08 21:21:44