こぼんのブログ一覧

　先般の、｢偶然以上、奇跡未満。｣に続き、確率の話。

　周りから、｢単独行って危険やからやめとき。｣って、よう言われんねんけど、
　俺には｢独りで山に登るより、街を歩く方がハイリスク。｣との持論がある。

　持論って大袈裟なもんじゃなくても、簡単な数値で示せる。

　○危険なハナシ

　①平成21年中の単独登山者の｢死者・行方不明者数｣と｢割合｣について
　　・平成21年中の、単独遭難者の死者・行方不明者は160人。
　　　(2人以上の複数登山者を含めて全体では、317人となっている。)
　　・レジャー白書2009によると、現在の登山人口は、推計1,230万人。

　死者数を分母で割ると、約0.0013%となり、1,000人当たり1.3人が亡くなっとうこと
　になる。

　それに対して、

　②平成21年中の交通事故の｢死者数(24時間以内)｣と｢割合｣について
　　・平成21年中の、交通事故による死者数(24時間以内)は4,914人。
　　・仮に老若男女、全ての人が街を歩く(又はクルマに乗る)として、対象は全国民。
　　　総務省統計局の人口推計(平成22年12月１日現在概算値)は、１億2739万人
　　　となっている。

　死者数を分母で割ると、約0.0039%となり、1,000人当たり3.9人が亡くなってる。
　単純に、街を歩く方が単独で山に登るより、ちょうど3倍リスキーっちゅうことや。

　山岳遭難における、全死者数で割り返したとしても、死亡率は1000人当たり2.6人と、
　やはり交通事故のそれより低い。

　いや、街にはまだ危険が潜んでる。
　事件や交通事故以外の様々な事故、自然災害などの被害を加味したら、山って意
　なほど安全。

　ただ、
　　・山に行くまでにクルマに乗るやん。
　　・交通事故死者数って、24時間以降でナンボおるん？
　　・入院中や収監中の人って、街に出えへんやん。
　とか、他にも加えなアカン要素はあんねんけど・・・

　声を大にして言いたいんは、
　　・山ってそんなに危険やないで。
　　　みんな、山に行こう！
　　・目先の情報に踊らされたらアカン。
　　　山岳遭難って、大々的に取り上げられる嫌いがある。
　　・何をするにも、危険が伴う。
　　　どうやってリスクを低減するかが大事。
　　・根拠なく、決めつけてはいけない。
　　　単に、｢危ないから。｣では納得出来ない。

　ちゃうちゃう。
　なんかちゃう。

　本当に言いたいことは、こっち。
　｢山に行きたい。｣ 

　※出典
　　｢人口推計」（総務省統計局）
　　｢平成21年中の交通事故死者数について｣(警察庁交通局交通企画課)
　　｢平成21年中における山岳遭難の概況｣(警察庁生活安全局地域課)
　　｢レジャー白書2010｣(公益財団法人日本生産性本部)

　※山を登りたいのに、行けない理由
　　11月に双子が生まれて、休日は子育てに奮闘中の為。
　　山好き度は、こちらをご覧下さい。