強制ロックアップあらため,ロックアップを解除させないスイッチ
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
以前からずーっと画策していた,強制的にロックアップさせる作戦ですが,明日からラシーンで奈良に帰るので,一気に施工してしまうことにしました.当初予定と随分違う内容になってしまったので,顛末はブログに載せるとして,肝心の施工方法だけ載せます.
加工する箇所は,画像の配線図中央部,ECCS ECUから□Hでエンジンルームに抜けるECCSハーネス(紫色)内,桃色地に黒線の0.75sqの線をぶった切って,ON/OFF固定できるオルタネートなスイッチかませるだけです.
2
【対象ライン】
配線番号:BB10
配線色:桃/黒(P/B)
配線概要:
IGN電源(+12V)
↓MJ01(黄色)
ロックアップ解除ソレノイド
↓BB10(桃/黒)
エンジンハーネスNo.2
↓BB10(桃/黒)
コネクタNo.A-19(画像の32)
↓BB10(桃/黒)
ECCSハーネス
↓BB10(桃/黒)
ECCS ECU
↓黒
アース
3
実際の作業に入ります.
まずはECCSハーネスを束ねているPVCのカバーを切開します.気分はブラックジャック先生の如く,よく切れるカッターを配線に沿って軽くあてがい滑らせます.決して深く突き刺してはいけません.無事,表皮のみを切り開いたら,鉗子の代わりに定規などで患部を開き,中の配線を見えるようにします.
4
切開した配線束から,桃/黒の配線を見つけます.ECCSハーネス内には桃/青もありますから,間違えて切らないように.
4速ロックアップかかりっぱなしでいい向きは,ここで配線を切ってしまうだけで,作業は完了.ショートしないよう養生だけはしとくべきですが.
このECCSハーネスは,エンジンにとって最も大切なインジェクタ信号と点火信号が通じている部分です.逆に言えば,非ECCS車はこのハーネスがなく,代わりにキャブとエンジン側で完結している点火信号配線で成立しています.
このECCSハーネスが,メインハーネスと別系統かつ最短でECUとつながれているから,以前にメインハーネス焼いた時にも,とりあえずエンジンかかって走れたようですね.
こういうフェイルセーフを考えた設計は,好感がもてます.
5
アチキの場合は,手元でロックアップ解除ありと,なしの両方を切り替えできるように,スイッチを取り付けるので,こんな感じでギボシを打って,配線引っ張ってやりんす.
6
手元スイッチは,とりあえずオルタネートのプッシュスイッチ.ホムセンならエーモンのがよく売られている,あのタイプです.
単なるプッシュスイッチは押している瞬間しか通電しないモメンタリタイプでは,切り替え動作になりませんからね.
7
以上の作業で,とりあえず完了.スイッチは,インパネの2DINのうち,片方穴になっているところに転がして有ります.
さて,スイッチON状態で通常のロックアップ制御になります.具体的には…
・60km/h以上
・水温適温(冷間はロックアップしない)
・アクセルわずかに開(全閉ではロックアップ解除)
・エンジン負荷小(多分吸気管圧力が一定値以下)
の1条件でも該当しない場合,ECCS ECUの115番が通電し,ロックアップ解除ソレノイドがONして,ロックアップを外してくれます.全条件が揃っていれば,ECU 115番に+12Vが立つのか,切れるのかはわかりませんが,とにかくロックアップ解除ソレノイドがOFFして,ロックアップ状態に入ります.
今回設置したスイッチをOFFすると,ECU 115番に通電しなくなるので,ATの油圧・速度制御のみが有効になります.この状態では,O/Dに入るとすぐにロックアップが作動し,後はO/Dから抜けない限りロックアップは外れません.
アクセルを大きめに開けると,キックダウンして3速に変速してロックアップは解除されます.キックダウンのタイミングは,スロットルセンサから伸びるキックダウンワイヤの調整で変更できる(極端には外してしまえばキックダウンしなくなる)ので,4速固定でブルブル言わせながら坂を登ることができるようにもなります.必要に応じてスイッチきりかえればロックアップ解除も,3速への変速もできますので,ATでもMTのように操作しながら乗れるようになります.
ATの自動変速という思想からは外れるんですが,120カローラやプラッツのような優秀なATでないので,こっちから操作してやったほうがスムーズだったりします.
マツダのスカイアクティブドライブみたいなATなら,完全おまかせでいいんですけどねぇ〜
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