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2009年09月08日 イイね!

カタルシスを求める、そのこと。

カタルシスを求める、そのこと。次の土曜日にロードショーの映画「TAJOMARU」を観たいと思っている。
原作は芥川の「藪の中」だが、イントロダクションを観た限りではまた違った視点になっているようで、それはそれで作品として面白そうかも?と思って。

芥川の小説はどれも好きなのだが、その中でも「藪の中」が凄く好きだ。余談だが、私の中で惹かれて止まないカタルシスを持つものに、夢野久作の「少女地獄」もある。

最初に読んだのが12歳で、それからずっと虜だ。時々読み返しては自分の浄化能力を測る。

私にとっての「藪の中」の魅力は、やはり “終わらない” つまり完結しないという完結 (表現が変だが) が私の心を捕らえて放さない。
勿論世の中に完結しない完結の作品は多数あって、それらを総て知っているわけではないのだが、自分の読み知ったものの中では、背景やストーリー、その他いろいろな要因を含めて「藪の中」が好きだと思う。

人は得てしてカタルシスを求めたがる生き物で、それは日常生活に於いて、仕事に於いて、或いは恋愛・人間関係に於いても言えるのかもしれない。
ただ、その中でもカタルシスすること…即ち「浄化する事」そのものが目的である場合と、カタルシスする過程を楽しむことを目的とする場合とが、状況に因って、またはその者の性格に因って別れるようにも思える。

自分なら。その過程…要するにカタルシスを求める、そのことが好きだ。
人に与えられるカタルシスも面白いとは思う。スッキリするし、何より楽だ。娯楽にもなる。
でも自分の予期しない終末であったり、好みでない場合もある。それはそれでまた浄化する楽しみにもなるかもしれないけれどね。

何年か前、映画館で「A.I」という作品を観終わった後に、斜め前に居た女がそのツレに言った
「終わり方が可哀想…あの子が本当に人間になれば良かったのにー」
センス無い。ストーリーを知っている人なら解るかもしれないが、あの終末があの映画の醍醐味だと思うのだけれど、どうだろう。
まぁ、センスや考え方は人それぞれなので、そういう方面で他人にあまり辛辣な事を言ってはイカンのだが、彼女がその後自分の中でカタルシスできたのかは、キニナルところだ。

人は感情の生き物だから、日々心境も変化する。
ひとつの問題を浄化する時、その日に因っても自分の視点が違うのだ。ある日自分だった私は、またある日はあなただったり、或いは第三者だったりもする。常に裏と表は背中合わせだ。
日向があれば影があるのと同じで実にシンプルなロジックなのだけれど、だからこそ奥が深いのが、人間の心理なんだなと痛感する。

要するに、一粒で何度でもオイシイってこと(笑)
Posted at 2009/09/08 12:13:41 | コメント(13) | トラックバック(0) | その他。 | 日記

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何シテル?   07/14 23:55
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