ヨシムラ サイクロン GP-MAGNUM （SS）  

ヨシムラ発、モンキー用マフラーのエントリーモデルです。
このモデルはサイクロンシリーズの新型になるようです。
チョイスしたモデルはステンサイレンサーですが、他にカーボン、チタン等があります。
パイプとサイレンサーが分離した2ピースのスリップオン式で、スプリングによって保持する方式です。

誇張表現のようですが、製品の出来自体は価格以上のものがあると思います。
機械曲げとは思えないような丁寧な曲げ、限りなくスムースな溶接のビード。
そのままオブジェとして飾っておいても違和感のないレベルだと思いました。
ヨシムラのものづくりに対する情熱が伝わってくる逸品です。

特性としては、純正マフラー特有の低回転の力強さはそのままに、高回転の抜けを強化したような具合です。
基本的には低回転重視な感がありますが、トップエンドまでストレスなく吹け上がります。
よく研究された、非常に優れた特性を持つマフラーだと感じました。

音量は81db/3150rpmとかなり控えめで、重低音の効いた音質です。
全開時も音量は抑えられていますので、世間体が気になる方向け、ストレート構造とは思えない静粛性を備えています。
走行性能を犠牲にする事なく、音量を控えめにした大人の社外マフラーという印象です。

エンドの形状の関係からインナーサイレンサーを装着する事はできませんが、音量自体は問題のないレベルでしょう。
事実、全開時にキャブから発生する吸気音の方が大きいほどです。
ただ、ストレート形状の宿命か、アイドリングは若干五月蝿く感じるかもしれません。


万能に見えるこのマフラーですが、幾つか如何ともし難い欠点もあります。

まずサイレンサーの径ですが、このシリーズの場合はφ90もあります。
武川のボンバーと同じ径ですが、かなり大きく感じる事と思います。
写真にもありますが、カブに装着した場合はサスペンションとのクリアランスがカツカツです。
揺れる等してサスペンションと接触しないよう、ステーはかなりガチガチに組む必要があります。

また、ステン製サイレンサーはかなりの重量があります。
付属のマフラーステーは非常に強固な造りをしていますので、極力それを使用するようにした方が良いかと思われます。
しかし、カブに装着する場合、そのステーは使用できません。
板切れのようなステーであっても、テンションを掛けた上で二枚重ねにしたりする事で剛性を高める事が出来ますので、流用される方は各自工夫してみてくださいｗ

マフラーの全長は短めですので、かなり長いステーが必要になるという事だけ申し上げておきます。
300mm程度のものがあれば、エンブレムに干渉せずに装着できると思います。

関連情報URL：http://shop.yoshimura-jp.com/syouhin/syousai.php?id=1988