ドル崩壊は既定路線。問題はそのタイミングですが、債務上限14兆3000億ドル(約1150兆円)の引き上げ期限とされる8月2日との説が根強い。米議会にて法定債務上限引き上げが否決されればその引き金になりそうです。
『ドルの歴史はイカサマ将棋の歴史・・・今度はどんな手を使うのか?』(人力でGO)リンクより転載します。
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■ ギリシャを利用した危機の仕込み ■
阿修羅の紹介している記事は、筋書きとしては正鵠を得ているでしょう。
「ヨーロッパとアメリカ:世界的債務危機 (その2)」
リンク
① ウォール街とシティーがギリシャ危機の仕込みをする
② ギリシャ危機が勃発して、ユーロ危機が意識される
③ ドルとポンドの危機をユーロ危機が見え難くする
④ ヨーロッパはギリシャ危機を利用して財政の均衡へ舵を切る
⑤ 2012年までにユーロ国債の発行?
⑥ ギリシャ危機はヨーロッパの結束とユーロの強化に逆に利用された
⑦ アメリカ・イギリス・日本の醜い財政赤字が注目される
⑧ 格付け会社が米国債も含めた国債の格下げを検討する
⑨ アメリカ議会が債務の上限引き上げか、緊縮財政かで混迷する
この解析は、「米英(日)とヨーロッパの駆け引き」で語られています。
■ 対立では無く共謀である ■
私はここで述べられている「対立」は、事態をそれらしく見せる為のヤラセだと思っています。
米ドルが崩壊すれば、世界経済の被る被害は甚大で、ヨーロッパとて無傷ではいられません。
尤も、ヨーロッパが永年の悲願である「統一」を獲得する為にはそのぐらいの危機が必要なのでしょう。
世界の通貨の支配者が誰であるかを考えた場合、「ドル VS ユーロ」というのも、資金移動による利益を引き出す為の装置に過ぎない事に思い至るはずです。
■ ドルの歴史は「切り下げ」の歴史 ■
私が「ドル崩壊」を予測するのは、アメリカが憎い訳でも、終末論愛好家である訳でも無く、「ドルが救われる有効な手段が思いつかない」事によります。
ドルの崩壊は第二次世界大戦が終結した時から始まっています。
危機1
① 大量の戦時国債の償還が行われる。
② ドルが機軸通貨となったので、市場のドルはドルを必要とする海外に投資さっる
危機2
③ 第二次大戦の戦時国債を償還する為に発行した大量の国債の償還時期が来る
④ 大量のドルが発行されて、金兌換性が維持できなくなる
⑤ ニクソンショックによって金兌換性と固定相場が廃止される
⑥ ドルの暴落に備えてIMFはSDRのシステムを準備した
⑦ 石油ショックによる石油価格の高騰が、ドル需要を高める(修正ブレトンウッズ体制)
危機3
⑧ アメリカの空洞化によって貿易赤字と財政赤字が膨らむ
⑨ プラザ合意でドルを引き下げ、対外負債を圧縮する
危機4
⑩ 偽の金融によって、過剰なドルが発行される
⑪ リーマンショックによって流動性が喪失し、ドルが需要が高まる
危機5
⑫ リーマンショックの後始末で財政赤字がかつて無いペースで膨張する
⑬ 実体経済の損傷が激しく、経済はデフレ基調
⑭ 過剰流動性により原油価格や穀物価格は高騰
この様にドルは戦後、度重なる危機を「切り下げ」によって凌いできました。
■ FRBがドルを過剰に発行する理由 ■
ドルが機軸通貨である以上、世界の経済が拡大する時には大量のドルの増刷を伴います。
① ドルが増刷される
② 過剰なドルは海外に投資され、新興国の発展に寄与する
③ 「金融」や「米国債」投資によって海外のドルが米国内に還流する
④ 米国内で「住宅バブル」が膨らむ
結局、世界経済の発展が、サブプライム危機を発端とする金融危機を招いたとも言えます。
その結果、FRBは大量のドルを発行し、経済の崩壊を食い止めようとしています。
さて、大量に発行したドルが米国債投資に向かうなら、米国財政は債務を膨らめる事が可能です。世界最強国家の信頼から、従来は有事にこそ米国債は好まれました。
■ 米国債の買い手が居ない ■
今回の危機が今までの危機と異なるのは、「米国債の買い手が居ない」という一点に集約されます
QE2でFRBは発行される米国債の6割を直接買い付けています。
プリンティング・マネーと化したドルに、世界が不安を覚えています。
当然QE2終了後に米国債が売れ残る事態も予想され、そうなれば米国債の暴落も視野に入ってきます。
共和党が米国債務の上限引き上げに反対する最大の理由は、債務上限を引き上げて、米国国債を大量発行した場合、売れ残る事態が充分予想され、米国債暴落の引き金を引く恐れがあるからです。
■ 米国の陥ったトリレンマ ■
米国は米国債を増刷しなければ、米国債の償還が滞り、デフォルトします。
米国は米国債を増刷しても、FRBが米国債を買上げなければ、米国債が暴落してデフォルトします。
米国は、FRBがQE3を発動して米国債を直接買い付ける事も出来ますが、こればドルの信用を著しく失墜し、米国債が売られて暴落し、デフォルトします。
詰将棋では相手をジレンマに落とし込めば勝利です。米国は既にトリレンマに陥っていますので、通常、負けるのは時間の問題です。
サラリーマン活力再生様ブログ内容を転載しました。