
皆さん おはようございます。「約19年乗り続けたNBからNDに乗り替えた顛末」は、今回で完結です。ご覧いただきありがとうございます。
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翌7日再度ディーラーに行き、今度は担当者に、買うことを前提に再度見積もりを要求し、納車費用などの不要なものを削除した金額を出してもらいました。NBを下取りに出すことに関しては、予想通り難色を示され、無理にと言われれば下取りは可能ですが、私にとって不本意な結果になる可能性がありますと、やんわり言われました。担当者は、NBを買った時と同じ担当者でもあります。担当者としても私のNBをそういうルートには乗せたくないし、そういう車ではないでしょうともいわれました。その上で、いつも整備しているショップに相談してみてはどうかと、逆にアドバイスを受けました。
それもそうだと思いながらも、買うかどうかの回答期限を、翌8日と言われてディーラーを後にしました。中古車は新車とは違ってオンリーワンンであり、引き合いがあるので長引かせることはできないのだろうと一人納得しましたが、崖っぷちに追い詰められた気分でした。中古車買い取り業者のことも頭にありましたが、なんせ時間がありません。この時点で、中古車買い取り業者に関しては頭から外しました。
帰宅後、自分なりに金銭的なことを色々とシミュレーションした上で、妻に車の代金に関して再度説明し、今後の資金計画もすり合わせを実施しました。そして前日話した内容に加えて、自身の健康不安のことや、後何年運転できるかわからないが、もう一度夢を見てみたいこと等を一生懸命伝えて頭を下げました。同時に、NBに自分自身が納得のできる取り扱いができなければ、この話はあきらめることも伝えました。
その結果、どうにかRF購入の同意を得ることができました。
これで、ハードルの一つは何とかクリアできました。もう一つのハードルはNBの取扱いです。その日の午後、意を決して行きつけのロードスターショップの店主に1通のメールを打ちました。内容は、私のNBを無償で良いから引き取ってもらえないかというお願いでした。
NBの自分自身が納得のできる扱いとは何なのか、ということを一生懸命考えてみたところ、それは私が大事に大事に維持してきた愛車が正当に評価され、取り扱われたいということだと気づきました。下取りの評価額が頑張って1万円とか、理屈の上では理解できても気持ちの上では納得できません。言葉は悪いですが、ふざけんじゃないよと思いました。
究極は、お金なんかどうでもよい。私のNBの行く末を10年以上整備してくれた行きつけのロードスターショップの店主に委ねたい。あの方なら、きっと私のNBにふさわしい取扱いをしてくれる。そう思ったのです。ただし、最近お客のNBを1台引き取っていることを知っていたので、無理を承知の直談判でした。
祈るような想いで待っていると、その日の夜に返信がありました。これで断られたらRFの話はアウトだと決めてメールを開きました。そこには、NBを引き取っても良いが売却してはどうかということで、自身のショップのサイトで私の車のことを紹介して購入希望者を募り、仲介してあげても良いよとの、有難い提案がありました。店主曰く、私がアップした「NBロードスターの19年間を総括してみた。」は、私のNBのことを知ってもらう上でとても良いので、これを読んだ上で手を上げて貰えば、後で問題も起きにくいだろうとのことでした。
なんか複雑でしたが、とにもかくにも、これによって一気に展望が開け、購入希望者が現れなければ引き取っていただけるとのご了承まで頂いたところで、NBを手放して中古のRFを購入することは決定的となりました。8月7日の夜10時過ぎのことでした。
ショップのサイトでは、翌8日土曜日の日記で紹介していただけることになり、私も同時にみんカラで購入希望者を募るブログを上げることにしました。価格は相談の結果30万円にしました。個人売買における相場は分からないのですが、私の想いとしては、最低でもそれくらいの価値はあると納得できたので、これで売れなければショップに引き取ってもらえば良いと決めました。
翌8日、電話で担当に購入の意思を伝え、気持ちに区切りをつけるため、その日のうちにディーラーに行って契約書に印鑑を押し、ここに正式にNBの買い替え計画は走り始めました。以後の動きは、私がブログにアップしているとおりです。
NBの売却の話には最終的に4人の方に手を上げていただきましたが、お譲りすることになったのは、2番目に手を上げていただいた方でした。
この方は、過去にロードスターにも縁があった方で、今日27日に届く予定となっているNBを、とても楽しみにしてくださっています。私のNBが新しいオーナーの人生の楽しみに少しでも寄与できれば、私にとってもこんな嬉しいことはありません。NBもきっと最後まで頑張って走ってくれるものと信じています。
長々と顛末を書き連ねてきましたが、一つ一つの事象は何の変哲もない日常の1ページです。しかし、こうして並べてみると8月8日に契約書に印鑑を押し、次のオーナーが決まるところまで、見えない力に支えられていたように思えます。特に、8月2日にディーラーで偶然得たRFの情報は、結果的に天恵と言っても過言では無いと思うのです。とても無理そうな条件の車を想定していたにも関わらず、その直後にそれに合致する条件の車の情報を得てしまったのですから。
7月16日付の「NBロードスターの19年間を総括してみた。」の最後に、NBでの現状を、着陸地点を探しながらゆっくり高度を下げている。と表現しました。
そして、一度着陸して休息・整備・燃料補給後、再度離陸するのか、着陸後、機体を替えて新たな旅に出るのか、はたまた着陸後愛機を眺めながら、思い出に浸って余生を送るのか。と、今後のロードスターライフについて想いを巡らせました。
それから3週間後、NBとのロードスターライフは、緊急着陸後に幕を閉じ、新たにRFに乗り替えてスタートを切ることになりました。今でもNBへの惜別の想いはあるものの、どんな形にせよ、いつかは別れの日が来ると思えば、現時点で最高の結果とともに、NBとの18年9か月に及ぶ思い出を記憶の中に格納することができる私は、とても幸せだなと思えるのです。
冒頭に述べましたように、私は神の存在を信じているわけではありませんし、人智を越えた何かが、本当にあるのかどうかはわかりません。しかし、たった60年少々の人生においても、岐路に立って決断を迫られるような時に偶然のように大きな助力を得たことや、そのことが人生の大きなターニングポイントになっていったこともあります。今回のことは、低次元ではありますが、これらに通じる何かを感じました。
今回購入に至ったRFは、偶然というにはあまりにも不思議な出会いだと思えてならないのです。そしてクリアが困難に思えた費用とNBの扱いに関する問題も、妻の理解と、ショップの店主や、私のブログに「いいね」を付けて拡散してくださった、みんカラの方々の助力が無ければ、おそらく納得のできる解決には至らなかっただろうと思うのです。その意味で、このRFの購入話が、途中でとん挫せず、購入に至ったということは、初めて見た瞬間に感じたとおり、出会うべくして出会ってしまった車だったのだろうと思うのです。
この場をお借りして、次のオーナーを引き受けてくださった某氏と助力をいただいた全ての方々に、心から御礼申し上げます。この度は、本当にありがとうございました。
お蔭様で、思いがけず新しい翼を得て、新たなロードスターライフをスタートさせることができそうです。
明日はRFが我が家にやってきます。新しいナンバーも決まり、年甲斐もなくワクワクしています。
60を過ぎて新たな翼を得た旅は、私にどんな変化を与えてくれるのか楽しみです。40過ぎに出会ったNBの時のように、躍動するような高揚感はないと思いますが、約19年乗ってきたNBの経験を土台にして、自分らしいロードスターライフを模索しつつ、精いっぱい人生を楽しんでいきたいと思っています。
長文となってしまいましたが、以上が、NBから突然RFに乗り換えた顛末です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今回のことは色々な要素が絡み合っていたため、これをどのように表現したらよいのか悩みましたが、私がどのように考えてここに至ったのかが少しでも伝われば幸いです。
こんな私ですが、またどこかのミーティング会場でお会いできることもあるかと思います。その際は、NBの時と同様にお付き合いを頂ければ、これに勝る幸せはありません。
どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。
明日は、やってきたRFの姿をお見せすることができると思います。
どうぞお楽しみに。