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今現在、クルマ大好きで様々な車暦を重ねているんやけど、どんなクルマを選び、どんな生活をしとるとこんなアホなクルマ大好き人間ができあがるのか！？　昔の自分を振り返ってみようかと思う。

初めて買ったクルマがこの真っ赤なユーノス ロードスター！初期型スペシャルパッケージ。しかし、このクルマに乗ることになったのは父の影響だった。オレの人生は大きく変わった。

免許を取ったとき、実家にはホンダ プレリュード 2.0Si　5MTがあった。そう、父もかなりクルマは好きで、MT好きだ。オレはこのクルマで運転の練習をした。運転に慣れたころ、FFであること、静かすぎることから、

「大きな音のするFRに乗って運転を練習したい！」

と思った。しかし貧乏な20歳のオレは金がなく、AE86の中古車などを探すも80万円くらいの価格に断念。「クルマなんか買えない・・・」と肩を落とし、FRで練習に適したマシンを探していた。そんなとき「そうだ！オレの父親はクルマが好きなんだから、「一緒に乗ろうよ。」と新車を買って一緒に乗ればいいじゃないかと作戦を立てた。

平成元年当時、カー雑誌を熟読していたオレは数あるクルマの中から、
「日産スカイライン2000GTS－ｔ タイプMを買おうぜ。きっとお父さんにも似合うと思うんだよなあ。クルマの解ってる紳士に見えるんじゃないかな。」
と提案してみた。すると彼は意外な言葉を口にした
「Toshi、男だったらやっぱりGT-R買わないと。だけどお父さんはそんなにお金に余裕はないんだ。それより、このクルマのリヤデザインが気になるんだよなあ。このクルマどうだ？」

それは『ユーノスロードスター』だった。

「街で試乗車なのかなあ、青いのを見かけたんだ。素晴らしいお尻のデザインで、いいんだよ。Toshi あれ、買おうよ。あれなら協力してやってもいいけどなあ。きっとあっちの方が運転も上手くなるよ。」

オレは驚いた

トシ：「え、ユーノスは2シーターだし、パワーもないし、いいのか？お母さんは？3人乗れないよ」
父：「年にいったい何回、3人で出かけるんだ。なんとかなるだろう。試乗に行こうよ。」

そしてオレは発売されたばかりのユーノスロードスター1600（NA6CE）に試乗した。

その時の感動は今も忘れない。エンジンをかけた瞬間の車内の音、「キュキュキュ、ブォーン！」おお！音でかい！これを待っていたんだ。感動。なんだ、この短いストロークのシフトレバーは！レーシングカーみたいだ。おおー！加速もちゃんとする、速い！クイックなハンドリング、凄い・・・。
今までに味わったことのないライトウェイトスポーツの走りの世界に一気に引き込まれた。

「コイツを乗りこなしたい。今すぐに乗って運転を練習したい。」そんな気持ちが抑えきれなくなった。
こんな世界があるなんて・・・。

そして、新車で予約、数ヵ月後、我が家に真っ赤なユーノスロードスターが納車された。
「人生にはロードスターを知る人生と知らない人生の２つがある」ことを教わった。

お父ちゃん、ありがとう！尊敬します。