みなさん今年最後のブログは一年の総括とかそれらしいのをされるのですが、
ここはあえて温め続けた禁断の大ネタで最後を締めくくろうと思います♪
相変わらずクルマの「カタチ」についての考察です。
お題は「4代目プリウス」
この世紀の問題作(?)について色々言うていきたいと思います。
フルヌードが発表されるや否や、賛否両論のこのクルマのデザイン。
いやむしろなんだかんだ書き込んでる人のコメントに限って言うと
賛1:否99
な感じですな。
大体の意見を見てますと
「ありえない」
「ここまでひどいとは」
「なんでこんな顔なの?」
「日本のクルマのデザインは終わった」
など散々ですw
とくに皆さんその顔のエグさにタジタジとなってるようですね。
確かに画像で見ると「エグい」顔してますよね。
でもまぁ今のトヨタが「新しいプリウス」として世に問うならこれくらいの
インパクトは持たせて来て然るべきだとぼくは思います。
ライト周りと「スピンドルグリル」を意識させることが見え見えのバンパーサイドの「エグリ」
に対して不満が集中。
ライトが長過ぎるとか言われてますが、違和感の一番の理由は
この長いヘッドライトハウジングの中に単眼のプロジェクターが
1個だけ埋め込まれてることだと思います。
このハウジングだと斬新なシルエットの「薄目」の2灯とかが普通はハマってくると思います。
でもあえて単眼。
コストが主な理由と考えられますが、なぜ薄目2灯にしなかったのでしょうか?
思うのですが、あえてインパクトを狙ったのではないかと考えています。
プリウスの顔が奇天烈に見えるのはその目のせいだと思います。
ものっそこっちを睨んで来るwww
ちなみに上の画像の「目」の部分を隠して見てみてください。
なんか普通のイマドキのクルマに見えて来ません?
巨大なテールランプよりも実はこの小さなライトこそが新型の最たるインパクトポイント
だとぼくは思っています。
凝り倒した造形にシンプルなプロジェクターライトを組み合わせる言わば逆転の発想。
お陰で画像を見るだけでざわざわ来るほどのインパクトを得られました。
そして、今日、実車とすれ違いました。
別に「ぎょっっっ」としませんw
特に意外とテールのインパクトが薄い。夜だと強烈かもしれませんがね。
驚くべき事に「なにやら異形のクルマが来たぞ」とは思わないのです。
「あれ?なんか違和感」と思って振り返って確認して例のテールだったので
「あー新型か」と。
プリウスのデザイン考察の記事の中で、そのフォルムに違和感を抱くだろうが、的な
切り口で書いていた物があるのですがぼくは全然そう思いません。
記事曰くは空力を追求した結果、トライアングルの頂点は前方に移動し、みたいなことを
書いてましたがこりゃどう見てもプリウスですよ。
そもそも「フォルムがかっこいい」とか普通の人はそんなとこ見てませんw
もっとわかりやすい要素のインパクトで評価します。
なのでこのプリウスのデザインの評価軸は一般的には「顔」なのです。
写真ではエグいのに実車はそれほどでもないこの顔。
なんででしょ?
最初にこの顔を見たときにぼくは「これはイチからPC上で作ったデザインなのでは?」
と思いました。
手でこの顔描いてないよね?と。
どうも3Dソフトでこねくり回して作ったとしか思えない。(あくまで想像です)
複雑な面をしている割りにはカタマリとしてのインパクトが薄い。
ディテールは精緻ではあるが纏まりが無い。
ラインが繋がっていれば一体感があるっちゅうもんでもないです。
釈然としない部分はあるものの、ぼくはこのプリウスの顔に関してそんなに悪いと
思ってません。
色々考えてそれなりの答えを出しはったんやなーと思います。
たぶんこのクルマが街に溢れる頃には何事もなかったように皆受け入れると思いますよ。
線は複雑ですが強さはありませんから気にならないんです。
ぼくはこのクルマのカタチのダメなところは他にあると思っています。
それがここ
新旧のサイドビューを比較して下さい。
似ていますが、印象が大きくちがうのは「纏まり感」です。
旧型は「ぱん」と1つのカタチのイメージとして頭に入って来ます。
新型は凝ったディテールばかりが目についてそれが1つのものとして入って来ない。
そして前と後ろを繋ぐ「ここ」。
フロントドア。
なんですかこれ?
なんでここだけふつーーーのドアがハマってるの?
この没個性かつ非常に漫然としたイメージのドアが前後の間に挟まる事によって
サイドビューのイメージがとっちらかっているのです。
なんかここだけ別のふつーのカタチのくるまの部分をコラージュしたみたい。
今流れてるCMで最後に真横のショットが来るので見てみてください。
斜め前とか斜め後ろとか、なんかコレはコレというかそれなりなんですよ。
ところが真横から見ると「なんじゃこりゃ」。
見れば見るほど破綻した造形で船酔いのように気分が悪くなって来ます。
ライバル「ボルト」の非常に良く纏まったサイドビューと比較してください。
ちゃんと手で描いてるデザインですよね。
これはもうどちらがカッコいいとか好きとか嫌いとかの次元ではないです。
この散々なサイドビューですが、ドアミラーの付け方、付け位置もその惨状に一役買っている
と思われます。
この記事によるとミラーの付け位置の謎について書いてあります。
http://clicccar.com/2015/09/13/326413/3/
なんと。。。
この「斬新」(?)なドアトリムのラインのお陰でミラーの位置が決まったというのです。
ドアトリムの前端を持ち上げたため、その前端のウラ側がサイドウインドウに掛かってしまい
外から丸見えになる。なのでそれを目隠しする為にミラーを。。。
なんじゃそれ
そんなドアトリムの幼稚な「遊び」なんてどうでもええんですわ。
ちゃんと一体感のある外観にする方が大事やろがぃ。
ミラーの位置、付け方、ミラーの前の目隠し、それらとフロントフェンダー及び
Aピラーとの関係。そこの大失敗がこのクルマのサイドビューを本当の意味での
「奇天烈」に仕立てています。
フロントセクションもサイドビューの方が奇天烈ですよね。
アニメのキャラをフィギアにしたら「横顔こんなになってたんだw」みたいなwww
立体として捉え切れてない証拠です。
これは絵が描けるデザイナーが減っている、あるいはPCによるデザイン環境が
進み過ぎた結果なのではないでしょうか。
これに携わったデザイナーはいっぺん実車をなで回して頂きたい。
このクルマの洗車は楽しくないはずです。
となるとこのクルマのデザインの鍵は内装??
ネット上で「便器」と呼ばれるこちらのコンソール周り。
ぼくは外観よりも内装の方がチャレンジングだと思ってます。
しかもそのチャレンジの意味がわからないw
ぶっちゃけこれはもうお手上げです。
この内装デザインのコンセプトについてじっくりと関係者と話をしたいくらいです。
兎にも角にも外観はプリウスに見えるのです。いやプリウスにしか見えない。
このことがこのクルマのデザインで最も評価出来る点です。
しかしこの内装は?
んーーー
最初見たとき「新型アクア」の内装ならこれが出て来ても、と思いました。
何故にこれがプリウス??
なぜ便器だったのか?一体何に対してのチャレンジなのか?
しかもそれがどうした?というチャレンジ。
物作りに於ける「真善美」は一体何処に?
この内装にふさわしい言葉を贈るとしたら。。
誰得
しか思い浮かびません。
はー やれやれ
なかなか悩ましいクルマですわw
やっぱ「腑に落ちない」というのが一番厄介なんでねぇ。
単純に「良い」「悪い」、「好き」「嫌い」を越えた何とも言えない
もどかしさを感じます。
でもね〜
このクルマには試乗したいと思ってるのですよ。
なんか良くなってる感じしません?
そこは期待してるのです実は。
人生初のディーラーでのハイブリッド試乗は果たしてどうなりますやら?
また忘れた頃にUPしたいと思います♪
さて、長文かつ纏まりの無いブログを読んで頂き有り難うございました。
これにて本年の営業は終了です☆
今年お世話になった皆々様方、誠に有り難うございました。
どうぞ良いお年をお迎え下さい<(_ _)>
来年もヨロシクお願いします〜〜☆☆☆