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2013年10月24日 イイね!

かつてそれは、新時代への希望と、誰もが仰いでいた。(EPSとLSDの謎)


にゃんぱすー

このところ、書くネタがないわけではなく、書くモチベーションがないこと、PCの前に座る時間がないこと(ブログほどの長文章になるとipadではツライのです。)を言い訳としてホンダ乗りを語りながらそれらしい話をひとっつもしていなかったので今日は真面目にいきます。

※以下長文になるので、よほど知識欲のある方か不眠で時間を持て余している方に読んでいただきたい所存であります。


CL1に乗り始めて早5か月。もう5か月も経つのに未だ本気走行に踏み切れていないのは、購入早々ヘボヘボだったタイヤ、ブレーキへの懸念(もう交換しましたが)に加え、私のつぶやきを遡っていただければわかる例の事件等があったせいです。
しかし何はともあれ、近くの手頃なワインディングや、某ドリフト漫画でFCとFDがチームを組んでるあの峠や、パンダ86がシルエイティとバトルをしていたあの峠などを用事があって軽く流したりした結果、CL1の基本的な走行特性は掴めてきている次第であります。


とりわけ、私として非常に新感覚だったのがまずEPSです。というのも、自身が所有する車両にEPSなんていう新技術が搭載されるのは今回が初めてだったからです。

だって、このご時勢でEKはキーレスエントリーですらなかったんだもの…





しかし思えばCFアコがEPS搭載であることなど、自分にとっては既知の事実だったのです。
というのも、かつて自分が小学生だった頃、親父が乗っていたCF6についていたヘンなつまみが「ハンドルの重さが変わるスイッチなんだ。」と教わっていたからです。

ちなみにですが、改訂されていなければ現在の1級整備士の教本に載っているのも、このCFアコードのEPS回路です。


で、何が新感覚かって言いますと、油圧式ではトーションバーの感応で比較的ダイレクトに伝わる操舵感が、非常に希薄だということ。これはいい意味でスムーズに曲がりやすいとも言えるし、悪い意味では路面情報が掴みにくいとも言える気がします。
とはいえ、バンピングや路面変化の情報は蛇角センサがしっかりとフィードバックしてくれるわけですが、いかんせんこの情報もなんとなく不自然なのになかなか慣れないです。

さて、このEPSの不自然さ、よくよく考えてみると単にEPSだけに依存するものではないんじゃないか?と思い、思い出したある事実とそれをブログでちゃんと説明するためには
1級整備士の教科書をコンテナボックスの奥から引っ張りだしてしっかり復習せねば!
と思ったら本家本田さんちのプレスノートにちゃんと載ってるではありませんか。
以降、私が説明したいことのほぼ8割がこのプレスノートに集約されているので参照されることをおすすめします。

安全性を基本に、操る楽しさを向上するホンダ・新世代シャシーテクノロジー
「5リンク・ダブルウィッシュボーン・リアサスペンション」
「新EPS(電動パワーステアリング)+VGR(可変ステアリングギアレシオ)」
「VSA(車両挙動安定化制御システム)」を開発


私としては本当は、EPSの前にラックピニオン式やボールベアリング式のステアリング機構から説明したいってのが本音ですが、長くなるのでやめときます…。



さてさて話は戻りますが、このEPS、実はVGRも搭載されてるんですね。余計なことしやがって…
VGRがなんなのかといいますと、ざっくり言って蛇角によって操舵速度が変わるステアリングってこってすな。ラックのピッチを可変させることで小蛇角ではマイルドに、逆に据え切りではクイックに切れるという楽チンステアリング機構なのです。これは後にVGSというさらに電子化された機構でS2000、CR-Zなんかへと受け継がれるわけです。

このVGRのおかげで、自分の感覚的なステアリング操作の相対比が狂わされていたことにようやく気付きました。
もっとも、近年の車両って欧州車なんかでもステアリングに何かしらのアシストが介入してるのは珍しいことではなくて、ただ単にドライバーがそれに慣れるか慣れないか(気づかない場合もあるけど)という程度のモノのようです。

個人的にはいっそパワステもキャンセルしたい気分ですが、如何せん通勤車両としての快適性を自ずから捨て去るってのも気が引けるので、これはこれで慣れていこうと思います…。

さてもう一つ。こちらはCL1に乗って非常に感動している事実なんですが、
何といっても純正LSDの介入がすごい。
踏んで曲がっていく。というFFの特性をLSDがここまで引き出せるものなのか。と正直驚いております。

そもそも、私の乗っていたEKはLSDは愚かABSすら付いていませんでした。


ホンダ乗りならみなさん知っているであろうEKの剛性不足とアンダー傾向…それでどうしてもコーナーではアウト側のタイヤの荷重だけに意識を集中して、流れたらアンダー一直線。みたいな走りをしていたのです。
まあそれはそれで横モーメントの大きさと荷重移動の大切さを勉強するいい機会ではあったのですが、率直なところアペックスに向けて最大荷重を載せ、ゼロトラクションで抜けていくか、あるいは後輪のスライドを利かせて抉り曲がる、というような走法から脱却できずにいました。

しかしCL1では、EKのときに難しく感じていたそんなこんながまるで嘘のように、クリッピングポイントから入力したステアリング蛇角のままアクセルを踏み込んでいくだけで面白いように曲がっていく…こんなことならEKにもLSDを組めば…などと痛感する毎日です。

ただ、これは単にLSDの能力だけでなくCL1のサスペンション機構にも依存する部分なのでは?というお話が先のプレスノートに書いてあったもうひとつの新機構、リアの5リンクなのです。



EKとの比較において、リアの追従性が良いことはやはりコーナーの走破性につながると考えています。
EKのリアサスって、(これは個人的なEKについての感想なんですが)セッティングによっては変にストラットタワーバーを組んだりするとボディのロールを固めすぎてしまい、コーナーで内輪がピッチングするという現象が起きるんです。それで自分は基本的にピラーバーのみで補強していました。それでも、リアの動きに不満を感じていたのは事実でした。

その点、CL1の5リンクダブルウィッシュボーンはある意味ウィッシュボーン式とマルチリンク式の中間のような動きをするのかな?と思っています。特にトー方向での入力に追従するという点で、そんな気がします。このおかげで、仮にリアが横モーメントを受けても垂直方向にしか追従しないウィッシュボーンよりもキャパが広がり、リアがしっかりと着地することでアンダーを打ち消すのに役立っている、と思われます。


そんなこんなで、CL1はまさに走りにおいても「ジェントルで快適」なクルマなんじゃないかと、改めて思います。もちろんこれは走りを妥協しているというネガティブな意味ではなく、より賢く速く走るために、様々な小ワザの利いた、という意味です。


いかがだったでしょうか。VTECマイスターとか言っときながらエンジンのお話はひとっつもしませんでしたが、今日はいろいろと整備学校時代に学んだことを思い出したのと、CL1の良さを自身でちゃんと理解するための備忘録として書いてみました。
なんだか周りにはもっともっと造詣のあるアコ乗りの先輩方がいてなかなか偉そうに書くのは気が引けるんですが、結構がんばりましたので今日はこのへんで。

では、もいもい。
Posted at 2013/10/24 00:12:10 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記

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