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2014年02月02日 イイね!

インジェクタはえらい②

インジェクタはえらい②












えー。
何を隠そう、腰痛のせいでいかんせんアウトドアな動きができず、やることといえばゲーム、アニメ視聴、プラモ作りと、完全にインドア化しているために車両投資を抑えて二次元へと走っている私、H-TECでございます。
どうやら地元のアニメイトが移転&拡張するようなので、これで少しは秋葉原まで足を伸ばす回数も減るのかな、と期待しております。

先日のブログよりなかなか鋭い(というか既に私の知識を上回っている…)ご質問を受けまして、一度ブログを書いたものの、じゃあインジェクタってなんで偉いのさ?って話が仕事中も気になって仕方がないのでした。まあ、ここんとこ仕事暇だからいいんだけど。


えっと、他の方の役立つブログを参照していただくのが早いと思いましてリンク貼りつつ簡単に整理したいと思うんですが…。


まずリーンバーン制御を可能にしたのは直噴でのインジェクタの噴射圧やら噴射時間やらの制御が可能になったためと書きましたよね。

これは、従来どおりのポート噴射ではいくら噴射制御を可変したところで混合気の濃度と火炎伝播のしやすさはバルブの吸気時間とかリフト量に依存してしまうからですね。

で、リーンバーンを可能にするためのインジェクタ改良とは、具体的にはスワールコントロールバルブを作ったり吸気ポートをできるだけ垂直にしたりして、吸入空気の流れの中に強制的に渦流を起こすことによって希薄の混合気を点火最適位置にもっていく。というのが一般的でした。

また、噴射圧力が高いほど精度の高い噴射ができますし、噴射時間が短ければ短いほど圧縮を上げてより上死点の着火最適時間に噴射ができるので、プレイグニッションも噴射遅れによる失火も防ぐことができます。


さて、インジェクタの小型化高圧化に関してという話でしたね。

インジェクタの小型化によってもたらされるメリット。それは、簡単に言うとレスポンスです。
先にも書いたとおり電磁ソレノイドバルブを使用する以上、物理的にデカければデカいほど重量と制御電圧のぶんだけ作動は遅くなります。使用しているのがステッピングモーターなのか、或いはPWMモーターなのかまではよくわかりませんが、いかに作動指示に対するラグを無くすかってことがリーンバーン制御においてはキモになってくるわけですよね。
なぜなら、従来よりも少ない燃料で同等かそれ以上の最適な点火を行うためには、いかに点火しやすいタイミングと環境を作り出してやるか、が大切なんです。

基本に戻りますがエンジンを調子よく動かすための要素良い圧縮、良い火花、良い混合気です。
直噴とリーンバーンではこの良い混合気という要素を突き詰めて考えていくわけですが、もともと良い混合気をあえて希薄燃料で燃やしてやるわけですから、通常の点火よりもシビアなコントロールが必要になってくる、というのは総合的に見てもわかるかと思います。

…なんか、抽象的になってきたかもしれない。

えっと、H22Aというエンジンにおいてインジェクタの小型化がどんなメリットをもたらしたかってのをこちらの@HONDAISM先生のブログで参照頂ければ、と思います。
CL1インマニ謎の穴!!CL1ヘッドの謎に迫れ!!(注意 画像&文章多し!!)


もう少し簡単なところで言えば、インジェクタの小型化はシリンダヘッドの軽量化にも貢献しますね。サージタンクの形状や配置ですら重量配分のファクターとして計算されるような現在において、インジェクタやフューエルレギュレータといったパーツも当然、腰上のお荷物として数えられてしまいます。ボクサーエンジンのようなトンデモ発想はそういった思案の産物ですけど、ただでさえトップヘビーなDOHCエンジンであればなおのことパーツは下に、下に、というのが基本です。重量物が下に下がれば下がるほど、クルマ全体のロール中心は下がっていきますからね。それで、インジェクタやその他細かい部品だって、できれば軽くしたいってものです。


次にインジェクタの高圧化によるメリットとはなんぞやと。
先にも書きましたが、インジェクタを高圧化することによって効率良くスワール流を生み出すことができます。さらに噴射ポートの断面積を小さくすることでより微細化したガソリンを噴射することができます。
良い混合気というテーマで考えていますが、可燃物の燃えやすい状態というのは気体状態です。しかし、ガソリンという液体を酸素と混合させて燃焼を行う以上、混合気とは厳密には「微細化された液体」を燃焼していることになります。つまり、より気化状態に近づけるためには噴射ポートの断面積を小さくすることが求められます。しかし、ポートの断面積が小さければ小さいほど一度に噴射できる燃料の量は少なくなってしまいます。そこで、噴射圧力を高圧化するという手法が用いられるわけですね。小さなポートから大きな圧力で噴射すれば、噴射時間も切り詰めることができます。噴射時間が切り詰められれば先に述べたようなラグも起きませんし、上死点での良い点火タイミングを得るのにも貢献しますよね。

ご質問いただいてアルファロメオのJTSというエンジンが非常に気になったのですが、リーンバーンに関するより詳しい記事を見つけましたので参考までに。
JTSというエンジン



えー、ここまで具体的な作動についての方向で書いてきましたけど、要するに直噴もリーンバーンも、変な言い方をしてしまえば「無理やり薄い燃料で大きな出力を得るにはどうしたらいいのか。」というようなアジェンダで開発されてきましたので、そのことを基軸に考えてみました。

基本的に覚えている知識と働く思考をフル回転させて書いてますので駄文甚だしく間違いも多々あると思うんですが、気づいたらご指摘ください。

そんなかんじで。
それではAdjo.
Posted at 2014/02/02 21:38:20 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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