
"INTERSCOPE Sound System"
「今まで乗って来たどの車の純正カーステよりも音がいい」なんていうインプレを複数拝見しましたが、
果たして一体、インタースコープサウンドシステムは、何がどのように良いのか。。。
500C契約前に、とっても気になったので調べてみたものの、その実態や具体的なスペックはどこにも記されていません。
取説にも書かれていない(笑)
きっと、ワタクシ同様に「情報ソースが乏しいこのHi-Fiカーステレオについて、もっと知りたい」と思っている方がいるように思うので、知りうる事をまとめておきます。
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INTERSCOPE Sound System (ISS) とは、
現在、Fiat 500C Lounge (つまり現行だと 500C TwinAir Lounge)や、限定車、特別仕様車に搭載されている純正カーオーディオの名称です。
(日本国内の正規ディーラー車の場合です。欧州ではどのグレードでもオプション選択できます)
前席左右2way(ミッドウーファー&ツィーター)スピーカーと後席左右1スピーカー、そしてサブウーファーの7chシステムです。
見た目の特徴としては、AピラーのツィーターにInterscope Recordsのブランドロゴが打刻されています。
Interscope Records は1990年設立。当初はワーナーミュージック・グループ傘下のレーベルとしてスタートしたが、諸事情によりMCAミュージックグループ(現:ユニバーサル・ミュージック)に売却。現在は傘下に多数のレーベルを抱え、ユニバーサル・ミュージックの中でも中心的な存在となっています。
まず驚いたのは、そこそこ大きいサブウーファー。

運転席下にコレが装着されています。

パワーアンプ内蔵で最大出力は60Wです。決して大出力ではないですが、シート下にサブウーファーがあるので運転者には座面全体からLoが振動で伝わって来るのでノイズの多い幌車ながら、かなりガッツリ低音を堪能できます。
無指向性の低音はキャビン内に回るので、その効果は同乗者も感じる事ができます。
他の6スピーカーの出音はスピード感があり、とても純正カーステとは思えぬ仕上がりになっています。
フロントスピーカーは、ミッドウーファーとAピラーのトゥイーターの2wayです。
通常のFIAT500フロントミッドウーファーは片側40WですがISS用スピーカーは60Wに変更されています。
大きさは165mm径で標準スピーカーと同じです。ドア内側に入り込む水対策として防水処理されています。
材質的には純正スピーカーにありがちなペーパーコンです。
実際みてみると...

ありきたりな純正スピーカーって感じです。決してゴージャスな仕様ではないのですが、
これが見た目以上にタフな音をたたき出してくれます。
ツィーターも標準仕様より、ひとまわり大きいものに変更されています。
リアスピーカーは、165mm径フルレンジ40Wで標準仕様と共通です。

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スピーカーの仕様も大事ですが、
いい音を出すのにもっと大事なのは設定。
セッティングは「CD&CDチェンジャー」「FMラジオ」「AMラジオ」の3系統それぞれ独立してメモリーしておく事が出来ます。
コレにラウドネスのON,OFFと、EQをあわせて音づくりする訳ですが、これまたスピーカーの弱い所をうまく補完できるようになっています。
ワタクシはセッティングはこのようにしてみました。(各々の好みで音づくりしてみてください)
EQはプリセットが幾らかありますが、残念ながらそれらはあんまり良くありません。
ここは当然ユーザー設定にトライ。
いろいろ弄った結果、このようにしました。

その他はこんな感じです。
中域は放っておいても出て来るので、Trebleを高めに、Bassはちょっとだけあげておきます。
またFaderを少しだけ後ろ寄りに設定。こうする事で面白い音場を作る事ができます。
(リアは1wayなのでフロントに比べて中域しか鳴らない事を逆手にとる訳です)
たとえば、マイルストーン / マイルス・デイヴィス を聞いてみると、

マイルスを中心よりちと右に。で、左の方にコルトレーンとキャノンボール。中音域の表現に気を配ったことで、リード楽器の位置がくっきり明快になりました。
いやほんと、目の前に3人がいるみたい。
そして面白い事に、ピアノは左後ろから聞こえてきます。
フロントは、表現力があるのでリード楽器の音を主に再現するんだけど、リアスピーカーはそれほどじゃないから、相対的にピアノの音が多く聞こえてくるように感じるだけなんだけど、でも確かにピアノが後ろから聞こえるようになります。ドラムは右前ね。
設定に話を戻します。
「ラウドネス」は、高速を走る時や幌オープン時にオンにすると、ロードノイズにとけ込みがちな低音をグイっと立ち上げてくれるので便利。
でも、止まる機会が多い街乗り時は「ラウドネス」はオフの方が良いでしょう。疲れるし、わざとらしい音圧になるので。
曲によってはラウドネスはオンのままの方がメリハリあっていい、っという声もあるやもしれません。
これは豚骨ラーメンみたいなもの。コッテリしすぎるとすぐ飽きちゃうって歳になってしまったワタクシは基本オフにしますが、若者はガッツリいっちゃってください。よしなに。
納車前はスピーカー交換の覚悟(交換作業のめんどくささの覚悟ね)をしていたのですが、
ISSならスピーカーの交換不要どころか、ドアデッドニングなどもいらないと確信しました。
幌を開けての走行時も、充分音楽を楽しむ事ができるってのは、ほんと贅沢な装備だと思います。
結論
INTERSCOPE Sound System は素晴らしい。
補足
CDチェンジャーのチャンネルを応用してiPod/iPhoneを接続する
XcarLink のサイトでは「ISS非対応」と明記されていますが、うちのチンクでは、サブウーファー含め完動しています。iPad(not iPad2)でも問題ないです。