1969年のテレビ番組「ジスイズトムジョーンズ」を漁っていたら、カントリーの大御所ジョニーキャッシュとの共演を見つけました。
カントリーははアメリカの演歌みたいなもので日本人に例えると北島三郎のような感じではないかと思います。ジョニーは1932年、トムは1940年生まれなのでこの時37歳と29歳でトムにとっても先輩になります。ジョニーは胸板が厚くてゴツい体のいかにも古いアメリカ人のような雰囲気が出ています。
そのジョニーが1971年の「ジョニーキャッシュショー」で ECとも共演しています。 ECは1945年生まれなのでこの時は26歳の若さです。 ECはデレクアンドドミノスとしてギターとリードボーカルを担当していますが、線が細く頼りないボーカルでキーボードのボビーウィトロックが野太い声でサポートしています。
ECの声はか細く音域も狭いので喉を振り絞って歌っている感じです。でもこのボーカルが「いとしのレイラ」の切実なボーカルに繋がったのですから不思議です。(力が有り余ったようなパワフルなトムジョーンズとは正反対な感じです。)
それはともかく名盤「レイラ」の時の生映像が鮮明な画像と音声で見られるのは ECフリークとしては例えようのない喜びです。
やっている曲がイッツトゥーレイトなのも他では聴けないのでそういう意味からも大変貴重です。
音だけではわからないドミノスの雰囲気がとても良くわかります。(ドミノスの単独ライブなどの映像は残っていない)
これを見るとボビーは ECにはなくてはならない存在だったことがよくわかります。(その割に ECは後年ボビーをサイドマンくらいにしか評価してなかったようなことを言っていたらしい)またその後も一緒に活動したベースのカールレイドル(惜しくも亡くなった)、ドラムのジムゴードン(この後精神を病んで…)も生で見れるのも貴重です。この時の ECはよく言えばとてもシャープですがヒョロヒョロに痩せていて目つきもギョロついた鋭い感じでジョニーともうひとりの大御所カールパーキンス(こっちもゴツい)に挟まれてちょっとオドオドしているようにも見えます。
この少し後隠遁生活に入ってしまう事からもとても歴史的にも貴重な映像だと思います。
こんなに痩せていたのはクスリの影響もあったのか?とも想像できる映像です。
ジャニスとトムの共演を見た時も思いましたがもしトムとエリックの共演があったらな…と想像するとなんだかワクワクします。(トムは後年ジェフベックやロバートプラントと共演している)
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2022/12/17 06:39:54