高画質のSL-HF900はハイバンドベータと呼ばれていました。その高画質ビデオからSL-HF77にコピーするのですが、こっちはハイバンドではないのでせっかく高画質で録ったビデオが普通画質になってしまいました。しかもハイファイ以前のビデオより少し落ちる(解像度が)のが面白くありません。
ならばもう一台もハイバンドにすれば良いというのは誰でも思うことです。
私もモロにそう思いました。
そうなるとまた我慢できなくなってもう一台ハイバンドハイファイビデオが欲しくなりました。しかしもう一台同じ機種を買うのは懐がキビシイのです。それと、2台目は受け側なので高度な編集機能は必要なく、ただ高画質高音質で録れればいい理屈になります。
その考えにピッタリ合わせた機種がまたソニーから出ました。SL-HF505です。私のような人間のために、つまりSL-HF900ユーザー向けに作られたビデオでした。
SL-HF900は1985年2月に発売されましたがSL-HF505はその僅か4ヶ月後の6月に発売され編集機能を省いた分だけ安くなりました。(168,000円)これはただのビデオとしても安い方で結構衝撃的な価格でした。
もちろん普通のビデオとしても基本性能が高い製品でした。この頃まではビデオ機器はソニーがダントツで良かったと思います。
またしてもソニーの戦略にまんまと乗せられてしまいました。否が応でもソニー帝国信者にさせられてしまったのです。
私もこれでやっと自分の理想のビデオが揃ったと思いました。思った通りこの2台でコピーしたビデオの画質はそれまでのものとはレベルが違ってSL-HF77で録ったもの(1世代)よりSL-HF900からSL-HF505にコピーしたもの(2世代目)の方が高画質でした。
もちろん音質はハイファイ音声なのでテレビの音声多重放送も放送時のクオリティのまま残せるという利点はそのままでした。
厚みもSL-HF900より10ミリ薄くなり、95ミリになった。SL-HF77の半分くらいの値段で画質は大幅に向上したのだから長足の進歩と言うべきか。
しかしこの頃から徐々に西方面からの風が吹き始め盤石かに見えたソニー帝国に暗雲が立ち込めて…
余談ですが、この少し前(1984〜85年頃)のカタログにはあちこちに聖子ちゃん(松田聖子)が起用されていました。レコード会社がCBSソニーだった縁からでしょう。
以下はSL-HF505に関する記事
※この記事の作成には「ソニー坊やと呼ばれた男」に掲載されたカタログ写真を使わせていただきました。
Posted at 2023/07/18 10:16:58 | |
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