CR80R後期(92-)用倒立フォークオーバーホール
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
CR80R後期用(92年-)の倒立フォークをオーバーホールします。
構成パーツは基本的に、
・フォークボルト
・アウターチューブ
・スプリング
・ダンパー
・ガイドブッシュ
・スライダーブッシュ
・ワッシャー
・オイルシール
・ダストシール
・インナーチューブ
・ボトムキャップ
となります。
オイル漏れした際の主な交換部品は、オイルシール、ダストシールのみで問題ないかと思いますが、初OHついでなのでガイドブッシュ、スライドブッシュも交換します。
ちなみに、フォークトップボルトの中央にある、ダンパー調節ネジを回すと、ロッドが伸び縮みしてフォークダンパーロッド内への赤丸部の突き出し量が変わります。
これによってオイルの流量を調節しているものと思われます。
2
車載状態でステムの上側のボルトを緩めてから、フォークトップボルトを緩めます。
フォークを取外し、トップボルトを外します。
スプリングを下に強く押し下げ、14mmのナットにスパナをかけます。
このナットが、フォークトップボルトとダブルナットの要領で締め付けてあるので、取外します。
フォークトップボルト、スプリングを抜き出したら、フォークオイルを抜きます。
3
オイルを抜き終えたらフォークを逆さまにします。
ダストシールをスクレーパーなどを使用し、注意して取外します。
細いマイナスドライバーなどで中のストッパーリングを外します。
4
ストッパーリングを外したら、インナーチューブをアウターチューブから引き抜く様にガツガツと勢いをつけて引っ張ります。
すると、インナーチューブが抜けます。
アウターチューブにはダストシール、ワッシャー、ガイドブッシュが残っているため、取外します。
インナーチューブからはダストシール、スライドブッシュも交換する場合はここで取外します。
5
インナーチューブの下側(ボトムキャップ)から順番に、
ダストシール→ストッパーリング→オイルシール→ワッシャー→ガイドブッシュ→スライドブッシュとセットします。
セットする際は、シール類が傷付かないようにビニールやサランラップ等をインナーチューブに巻き付け、オイルを塗ってからセットしましょう。
スライドブッシュはインナーチューブにカチッとハマっているはずです。
アウターチューブに部品をセットしたインナーチューブを差し込み、ガイドブッシュ〜オイルシールまでを挿入します。
打ち込むときは、写真の様なオイルシールプッシャーが必要です。
ストッパーリングの溝が見える程度まで打ち込めたらストッパーリングをセットし、最後にダストシールを指で押し込みます。
写真の工具は琉球村というショップが販売しているものです。専用ケースなどはありませんが、その分他社製品よりも安いです。
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6
オイルシールなどを交換したらフォークをもとの向きに戻し、オイルを入れます。
使用オイルは「HONDA ホンダ:ウルトラCO SPECIAL-II フォークオイル 【SAE-5W】」です。
メーカーにより粘度も違うので価格や自分の好みにあわせて選択すると良いでしょう。
サービスデータは下記の通りです。
アウターチューブとダンパーをそれぞれ圧縮し、5分静置。
アウターチューブとスライドパイプ間のオイルが下がっているのを確認してから、オイルレベルをスポイトで調節する。
※オイル交換時はオイル残量によって油面が変化するため、必ずオイルレベルを確認する。
※ダストシールがアウターホルダーにあたった状態までフォークを縮めること。
※ダンパーロッドを一杯に押し込んだ状態・フォークを垂直にして測定する。
【標準スプリング使用時】
標準オイルレベル:アウターチューブ上面から96mm
フォークオイル標準容量:359mm
オイルレベル(容量)範囲(標準スプリング使用時)
CR80R :100mm~92mm(356.5cc~361.5cc)
CR80R2 :104mm~96mm(354cc~359cc)
【CR80R OPスプリング(sp)使用時】
・spの種類:標準オイルレベル:オイルレベル範囲(最高~最低)
標準sp :96mm(359cc):92mm(361.5cc)~100mm(356.5cc)
ソフトsp:99mm(357cc):95mm(359.5cc)~103mm(354.5cc)
ハードsp:96mm(359cc):92mm(361.5cc)~100mm(356.5cc)
【CR80R2 OPスプリング(sp)使用時】
・spの種類:標準オイルレベル:オイルレベル範囲(最高~最低)
標準sp :96mm(359cc):96mm(359cc)~104mm(354cc)
ソフトsp:96mm(359cc):92mm(361.5cc)~100mm(356.5cc)
ハードsp:108mm(351.5cc):104mm(354cc)~112mm(349cc)
7
オイルをだいたいの規定量入れたら中心のダンパーをゆっくりと上下させます。
ロッドが入る穴を塞いだり塞がなかったりしながら上下させたりしなかったりします。
そうこうしている内にダンパーに抵抗感が出てきて、最終的にダンパーロッドを入れる穴からオイルが吹き出てきます。
そしたら何回か上下させて、ダンパーをゆっくりと沈めます。
これでエア抜き完了です。
※オフローダーは家の中でもオイル交換してしまいます!
8
フォークオイル油面調節レベルゲージを使用すると油面調節が楽です。
無い場合は、割り箸にホースを縛りつけ、決められた深さに印付けておい注射器で調節すれば良いでしょう。
ただ、油面調節ゲージは安いんで買ってもいいでしょう。
最後にボトムケースのダイヤルゲージ、フォークトップボルトのダンパー強度を左右同じ位置に調節します。
【トップボルト】
ダンパー調節ネジは飛び出し量で調節すると良いでしょう。
【ボトムケース】
ボトムケースのダイヤルゲージは21段階あります。
全締めの状態から何段戻すかで調節すると良いでしょう。
これで調節してロッドを組み付ければ完成です!
お疲れ様でした(^^)
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