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- ATSU -のブログ一覧

2012年11月06日 イイね!

タイヤについて考える

寒くなってきましたね。やっとこさ新しいカメラを買ったと言うのに全然使ってないATSUです。

今回はタイヤについて考えてみたり。なのでタイヤ以外の車体側のことは無視します。




そもそもタイヤの機能とはなんでしょうか?


「走る、曲がる、止まる」が世間一般の答えだったりします(?)





「走る、止まる」はまっすぐ進む分においては単純に荷重とタイヤの摩擦係数によってその性能を左右されます。

しかし「速く走る」上で重要なのは、もちろんまっすぐが速い=パワーがあることも重要ですが、「曲がる」性能がキモを握ってきます。


世間一般的に車はハンドルを回してフロントタイヤを切れば曲がると思います。この時車の進行方向とタイヤに横滑り角(スリップアングル)が付きます。

この時タイヤの回転面に直角な力を横力と呼び、車輪進行方向に直角な力をコーナリングフォース(CF)と呼ぶらしいです。



パソコンで書くのメンドクサイのでまさかの手抜きな手書き。楕円がタイヤです。
これらを用いて(もっと複雑ですが。。。)色々な理論を構築したFialaというえらい人が立てたタイヤ特性についてよく書かれた教科書を先輩から「読んでみたら?」と貸していただいたので、走る上で必要な所をまとめてみました。
例によって全ての計算式を省きます( ゚∀゚)・∵ブハッ!!


まずCFは荷重をかけて行けばかけて行くほど上がっていきます。皆さんコーナー曲がるときはブレーキで前荷重作るはずなのでコレはイメージしやすいと思います。



ただここで注目したいのが、横滑り角8度ぐらいまでは直線的にあがっていたグラフが、そこからだんだん飽和していってしまってます。ちなみに400kgの荷重だと、立ち上がり6度ぐらいまでは300kgより低いと言うのもミソです。

更にスリップアングルが増加するにつれて増えてくるCFの割合を示す、つまりスリップアングル1度あたりのCFをあらわした値をコーナリングパワー(CP)と言うらしいです。



以上から、荷重を一輪にかけるのは400kg以内に収めると良さそうですね。1.2㌧の車が内側後輪が浮くぐらい荷重移動している場合だとこれをオーバーしてしまいそうです(汗)
(そしたら荷重移動を減らして四輪に分散させれば良いじゃないかと思いますが、それについては少し以前に触れてみたりしました。しかしタイヤの話からはみ出してしまうのでまたの機会に改めて考えて見ます。)

また普通の車のタイヤ切れ角は30~40度ぐらいですから、ハンドル操作が半回転以内であれば効率良くCFが得られることになります。そして16度(ハンドル操作約1回転)ぐらいで大体飽和してしまうようなので、それ以上切ってもCFを得るにはあまり意味が無いことになります。



またよくサーキットなどで空気圧を調整したりしますが、理論的に空気圧があがれば耐荷重も増えますし(ロードインデックス)コーナリングフォースも上昇します。
(耐荷重についてはロードインデックスと空気圧などで検索すると沢山出てきます。)
ただ実際には無限に増大するわけは無く、空気圧が上昇しすぎるとトレッドの接地長が減少するため限界があります。



こちらもタイヤの構造によって左右するので、サーキットでそのタイヤを使っている方のアドバイスを受けるのが一番のようです。



その他にキャンバーをつける事でCFを得ることも可能なようです。





コレをみると分かりますが、切れ角4度ぐらいまではキャンバー0、むしろポジキャンの方がCFが得られているのでレスポンスが良いことになります。
しかしピークCF値を獲得できているのは、ネガティブ側に4度です。
実際キャンバーをつけるとコーナーの奥で踏ん張ってくれるようになります。しかし逆に付けすぎると縦方向の踏ん張りがなくなってしまいます。

実際自分の車で実験してみると同じコーナー、同じ踏力でフロントロックするようになりました。



と言うことで付けないよりは付けた方が良さそうですが、4度以上付けるのはたとえFFであってもやめた方が良さそうです。
ちなみにドリフトだとカウンターを切ったときに外側のタイヤがキャスターのせいでポジキャンになってしまうので、結構つけている方もいらっしゃいます。(^^)b













今回速いコーナリングをするために理論的にCF、CPをどうやって得られるかまとめてみましたがまだまだ要素はあるようです。
それこそタイヤを太くしたり、サイズアップしてみたり・・・。
でもそれらは本当に意味があることなのか?GTカーで逆にサイズダウンして早くなったという話を聞いた事があります。
長くなりそうなので次回はその辺を探求してみようかな?

(荷重移動とステアバランスについて記事を書きました。)


ただその前にブレーキのOHで色々躓いているので、考えてる時間あったらはよ整備しろって感じなのでいつになることやら・・・┐('~`;)┌




(今回の図は自動車の運動と制御第二版より引用しました。)


続きのブログはコチラ




タイヤについてはコチラのブログでも色々更新しています。
Posted at 2012/11/06 17:23:11 | コメント(4) | トラックバック(0) | 考察 | 日記
2012年09月05日 イイね!

マフラーの音質について考える Ⅱ

そろそろ学業に追い込まれているATSUです。。。


さて前回書いたマフラーの音質について考えるの続きですが・・・



まず前回のブログの最後に「高音を獲得することができます」と書きましたが、アドバイスを貰ったり考え直してみると難しいかも?と言うことを先にお詫びいたしますm(--)m

ただ実践されている方(というかショップ?)がいらっしゃったので、参考にしつつ考察してみます。


その方法とは音の位相をずらして波長を変えれば良いのでは?という発想でした。

alt
図1


音は上図のように波で表すことが出来ます。Hzが高い音と言うのはこの波がだんだん狭くなって(周波数が上がって)1秒あたりの山の数が増えて行きます。

てことは周波と周波の間にもう一つ周波を入れ込めれば(山を増やせば)倍の周波数になるかも?という発想でした。


alt
図2

図にするとこんな感じ。
黒い基本周波の間に位相をずらしてピンク色の周波を混ぜたら周波数が細かくなるのではないかと言う物でした。


4気筒の6,000回転時は1サイクルで2回爆発するので12,000回/min爆発することになります。
これを秒に直すと200Hzの基本周波数が出ていることになります。(倍音や構造による音変化は考えないことにします)

で、調べてみると同じことを考えていらっしゃるこちらのブログの方が計算した結果、この場合約90cm長さをずらして集合させると上記の位相をずらした音を作ることが出来るらしいです。


図にするとこんな感じ。位相転移式マフラーと命名。

alt
図3

図だとなってませんが、触媒後分岐して片方のパイプを90cm長くさせて合流させれば図2のように6,000回転時に位相をずらした音を発するマフラーが出来るらしいです。







・・・ただもうお気づきの方いらっしゃると思いますが、位相をずらして図2のようにやると打ち消しあって

alt

Sound side様より

この様に相殺してしまって、理論的には高音が得られるどころか消音されてしまいます(泣)

でも逆を返せばフルストレートマフラーであっても消音できることになったり?






ただ現実は管構造や倍音成分によって音は変化するのでそんな単純な話ではありません。
以下NSXの排気音を例に聞き比べてみると分かるかも?


<object width="425" height="355"></object>

クラッチ滑ってますがNSXって良い音しますね!(ちなみに一台目のヤツがノーマルにマフラーだけ付けた車のようなのでそれと比較してみてください。三台目とかだとエキマニ入ってるみたいなのでめっちゃいい音してます♪)
このメーカーさんのマフラーは所謂フルストレートマフラーです。グラスウールが出口にいますがそれ以外は絞りもない構造です。
この音を基準に次の動画を聞くと違いが分かるかもしれません。


<object width="425" height="355"></object>

こちらのマフラーは図3の様に途中分岐させて長さを位相が上手いことズレる長さで合流させたマフラー。

個人的主観の感想としてはあまり違いは感じられないですが、高音域の倍音が増幅されたような音がしているように感じます。理論的には相殺されるハズなのに何故音が出るのか・・・。

その部分については上記したSound side様で、

>空気の振動である音はあらゆる方向に拡散していくので、完全な打ち消しが起こらないであろうことは想像がつくと思います。

更には空間的に位相をずらした場合、低音成分が打ち消されかつ全体的に「ホワーン」としたぼやけた音(?)の様にに人間の耳には聞こえるらしいです。勿論メイン音源と位相音源の発生位置関係(分岐させたパイプの集合部)によって人間の耳に聞こえる音の印象は随分変わるようですので技術次第だとは思いますが。。。


このようなマフラーを作ると前回のブログで求めた極論の「高音を作り出す」程まではいかないにしても、「低音成分だけ消し、高音を残したマフラー作り出す」と言う意味では一つの方法なのかもしれません。動画を聞く限りでは本当に車検通過するぐらい消音できているのか疑問が残りますが・・・。
他に現在出ている車検対応マフラーの形としてサクラムマフラー等に代表される倍音倍増機構、前回のブログで教えていただいた多段膨張式のFFBマフラーなどがあるようです。色々な種類がありますね!


そんなこんなで結局某V10の素晴らしい音がする車のエンジン開発したメーカーの音楽家の方にお話を聞くと、吸気(インマニ)からエンジン、そして排気全てを管楽器として設計できたからこそ、高い音域を獲得出来たみたいです。なので今回のようにマフラー側だけではどうしても限界があるようです・・・。






色々見てみましたが難しい世界ですね・・・

今回はあくまで「音」を追及した考察でしたが、実際マフラーには「排気効率」も求められてきます。その点において今回の位相転移式マフラーは排気脈動などを考えるとどうなんでしょうか?また倍音倍増機構、多段膨張式の排気効率は??

もし脈動や流速などを理解できれば、どんな構造のマフラーがどのような特性になるか考えた上で選んだり造ったりすることができそうです。
なので音の探求は今後も続けますが、そのうち効率についての考察もしてみますかね!

その時は前にちょろっと紹介したあのマフラーを研究材料にしてみたいと思います。



※2018年8月4日追記
グラスウール構造を変更させ、排気流速(音速)を確保したらどのぐらい音質が変わるのか実験してみましたのでよかったらご覧下さい。


※2019年8月30日追記
マフラーサウンド、音質を良くするにはどうしたら良いのか。あるマフラーを例に続きの考察をしてみました。
Posted at 2012/09/05 14:34:58 | コメント(10) | トラックバック(0) | 考察 | 日記
2012年07月24日 イイね!

マフラーの音質について考える

色々な思考が錯綜して混乱しているATSUです。



たまには「速さ」の概念を捨てたことでも。今回は「マフラーの音」という趣向性の高い部分について考察してみました。調べ物の記録簿として。
それこそ趣向性によるものなので、人によって「良い音」というのは全然違います。


が、ATSU的にはF1音が好みです(*´∀`*)
こんなヤツ



もう最高です!
ただこの車たちはそもそも気筒数が違いますし、回転数も違うためこのような高音(高いHzの音)がでています。
しかしこの音に少しでも近づけたらという願望から、高音を獲得するために何かできることがないか考えてみました。いつかマフラーワンオフする時にも使えそうです。


一般的にマフラーの高音を鳴らす手法として

・直管にする
・径を細くする

などがあります。じゃあなぜこれらをすると高音が出るのか??



①なぜ直管は高音が鳴るのか?

まず一般的にスポーツマフラーというのはグラスウールと呼ばれる綿状の物に音を吸収させて消音させています。



DIY道楽様より

まとめるとグラスウールによって排気は減圧されるため音圧が抑えられて消音という結果がもたらされるみたいです。
ここで重要なのが、このような構造だと高音は簡単に吸収されてしまい、低音はなかなか吸収されないことです。
よく社外のスポーツマフラーをつけると「ボーボー」という音がするのは、消音しきれなかった低音が出てしまっているようです。
だから音圧が高いことももちろんですが、直管だと高音が吸収されずそのまま排出されるため高音が鳴るみたいです。



これに付随して低音を消すにはどうしたらいいかというと、径を絞れば消えていきます。よくマフラーに突っ込むサイレンサー(バッフル)がありますが、コレについて上記のHP様では


>バッフルといえば、ほとんどがサイレンサーの出口に取り付けるものですが、装着した時と非装着の時の音質の違いを聞いたことがある方にはわかるでしょうが ・・・ 音が抑えられるというよりは、低音だけが押さえつけられているような ・・・ もちっと言うと、すかしっ屁 のような ・・・ パスパス音になります。ビスビス音でもブスブス音でもいいですが。



と書かれています。その通りでそんな音がします(笑)
これを効率的に行っているのが純正マフラーなどでよく採用されている多段膨張式サイレンサー





BADMOON様より

こんな構造にすると低音を消して狙った音域だけを残した夢のようなマフラーを作ることも夢じゃない!?
しかし一般的な社外マフラーでこんな構造しているのはなかなか無いのはコストもありますが、狙った音域をコントロールする音室容積計算ノウハウが無いからかもしれないですね。
ホンダS2000純正マフラーの製造会社さんの施設をチラッと調べてみましたがトンデモない研究施設だったと記憶してます(笑)

ちなみに現在つけているGPスポーツのEXAS EVO TUNEマフラーのアレ



画像ではパワーチャンバーとか呼ばれてますが、友達曰く「ヘルムホルツ共鳴器」と言うらしいです。F1ではアクセル開閉に合わせて圧を均衡化するために採用されてる場合もあるとか。
GPスポーツの場合はをれを消音にうまいこと利用しているみたいです?







②なぜ径を細くすると高音が出るのか?

よくドリフトでデュアルマフラーにしている人達のおとは少し甲高く聞こえますよね?
その他AE86のマフラーの音は凄く甲高いですが、マフラーを見ると凄く細いです。

これを解くために笛の構造をお勉強(笑)
高音が鳴るということは概ねHz(ヘルツ)が高いことを指すことが多いみたいです。

さらに笛の構造には開管型と閉管型があります。



これが開管型






これが閉管型

画像は気柱の振動様より

上記HP様の中にも書いてありますが、音波長λは筒長よりも少し長いらしいです。
開口端補正値は管径の0.6倍ぐらいになる、ということは管径によって開口端補正は変わるということになります。

車のマフラーは開管型なので少し解いてみました。(実際のマフラーの条件とは異なりますが、基本振動での鳴り方として考えています)
用いる条件としてはマフラーを想定して3.5mの管、音速340mでの、異なる径によって出る基本振動(ヘルツ)はどう変化するかです。



・まずターボ車でありがちな80Φの管の場合

開口端補正 = (80/2)×0.6 = 24mm
波長 = (3500+2×24)×2 = 7096mm

Hz = 340/7.096 = 47.91(Hz)の音が鳴る




・NAにありがちな60Φの管の場合


開口端補正 = (60/2)×0.6 = 18mm
波長 = (3500+2×18)×2 = 7072mm

Hz = 340/7.072 = 48.07(Hz)の音が鳴る

となり、径が2cm変わったときの変化としては0.2Hzぐらいです(泣)
数字としては僅かですが、これはあくまで基本振動数であって、ここにエンジンの周波数が掛けられてくるので人間の耳にも音の変化が感じられるようです。


ちなみによくチタンにすると乾いた音がするとか言いますが、上記の式の音速の数字が

音速=√金属の弾性率(Pa)/密度(kg/m3)


によって変化するので変わるみたいです。ステン(SUS430)の縦弾性係数が204KN/㎜2、密度が7.7g/㎝3なのに対し、チタンはそれぞれ106と4.51になるので音速に若干変化が生じるようです。










上記のことから高音を獲得して良い音を出すためには

・直管(もしくはグラスウールを使わない構造) ⇒ 実験してみました
・マフラー径を細くする

ついでに素材をSUS430のような音速確保できる素材で作るとよろしいみたいです。

しかし一般道を走るのに直管にするワケにはいかないですし、径を細めたり素材にこだわってもその違いはあるとは言え僅かな物の様です。
できたら多段膨張式サイレンサーにしたいですが、そんな緻密な計算できません(爆)





「じゃあそもそもの音の周波数を上げてしまえば良いのでは?」という発想になります。。。あ、エンジン載せ換えはナシですよ?(笑)
コストや排気効率度外視してコレをやると上記以上に高音を獲得することが出来ます?
直4のエンジン音を8気筒の音にするのも夢じゃない!?
コレを踏まえた上記のようなマフラーを作ると、なおよろしい感じです。

しかしそれについては続きのブログにて。・・・ってこんなマニアックでメモ書きみたいな話を最後まで読んでる人はどれだけいるのでしょうか?(笑)


I wrote this article in English.If you
wanna read this, pls visit this English ver.

※2018年8月4日追記
実際にグラスウールを取って管構造を変えるとどうなるか実験してみたブログはコチラ

※2019年8月30日追記
マフラーサウンド、音質を良くするにはどうしたら良いのか。あるマフラーを例に続きの考察をしてみました。
Posted at 2012/07/24 18:41:04 | コメント(9) | トラックバック(0) | 考察 | 日記
2012年07月18日 イイね!

1Gの先の世界、ダウンフォースの発生について考える

梅雨あけましたね。。。寝苦しくて寝不足のATSUです。
相変わらず普通の人は置いてけぼり趣味全開な考察ブログです(笑)


ライバルより「速い」走りをするにはどうすれば良いか・・・ドライバーを鍛えることが一番ですが、普通の人間なので無理です(ぁ
人間以外の部分で言うと、車の性能に掛かってきます。ここで言う性能はアームのジオメトリー設計、重心位置やボディ剛性など根本的な車の設計が大部分を占めます。つまり車重すべてを、1Gをいかにして無駄なく使い切るかが勝負なワケです。




そして車の動きに関係なく、速度を出せば得られる力こそ「空力」。この空力によってF1などでは大きな差がつくのはご存知の通り。一般車のように1Gではなく3Gぐらいタイヤに掛けることが出来るので速いコーナリングが可能な訳ですね。
1Gの先の世界へようこそ。








でもジムカーナにおいてはどうだろうか?




空力は以前議論したようにジムカの速度域が低すぎること、車高が高すぎるためほとんど頼ることが出来ないとなると、車の基本的な性能だけで勝負が決まります。
だからこそ全日本選手権レベルになると、ドライバーの腕の差が少ないのに車の性能差があっては勝負にならないため、そのクラスに出場している車種がみんな一緒になる(一部例外アリ)わけですね。

ということで基本性能を上げていくことが今後弄っていく上で重要なファクターですし、ジムカーナだとみんなそこをどうやってレベルアップさせて1Gを使い切るかに躍起になるわけです。勿論自分も更なる変更をしていく予定です。







では基本性能だけで本当に空力に頼ることが出来ないのか?








それこそジムカにおいて他人がやっていないこのダウンフォースを味方に出来れば大きなアドバンテージになるはず。
では低速からダウンフォースを得るにはどうすれば良いのか?


ここで話は戻りますが、そもそもダウンフォースはどうやって発生するのか?



ダウンフォースとは逆に揚力の話ですがwikiによれば

>揚力は、物体が流れを変えた事で生じた圧力差により、その反作用として生じる。 上図のように、平板が流れに対して斜めに存在する場合、流体は平板に沿って流れる。平板の下面においては流れと平板が衝突する事によって、平板の上面ではコアンダ効果によって流れが平板に引き寄せられる事によって、流れの方向が斜め下向きに変えられる。流れが上下非対称になり、平板の下面より上面の方が圧力が低くなる。(上図において、流線の間隔が詰まっていると圧力が大きく、開いていると圧力が小さい事を示している。但し、流線の密度が常に圧力を表しているわけではない。)その圧力差によって揚力が生じる。


らしい。つまり物体を挟んで上下の圧力差を作って、圧力の低いほうにその物体が引き寄せられるという物。
F1のウイングなどではこの作用を利用し、ボディ下面ではグランドエフェクトを得ています。
グランドエフェクトとは、調べると連続の方程式(断面積が狭ければ流体の速度は上がる)とベルヌーイの定理(流体の速度が上がれば圧力は下がる)によって発生するものらしい。
だからGTカーなどは車高を低くして断面積を狭くし、流速を上げてボディ下面の圧力を下げてやることによってダウンフォースを得ることが出来るみたいです。



でもこれは上にも書きましたが、あくまで車高が低くて速度が速くなければ圧力を低くすることは難しいのです。



じゃあここで発想を転換。強制的にボディ下面の圧力を低くしてあげたらどうなるか?
実は自分のこの疑問を実行している人達がいました。それは
「もしこの世にレギュレーションなど存在せず、サーキットにおいて最速の車を作るとしたらどうなるのか?」という考えのもとつくられたのがこの車。



レッドブル X2010-X2011


これはGT5(ゲームです)の架空世界の車ですが、現在の最先端のテクノロジーを結集して出来た車だそうです。
この車は以前話したように乱気流を発生させるタイヤにはカバーをしたりウイングを可能な限りバランスを見ながら大きくして、レギュレーションに縛られずセオリー通りの事をとことんやっています。(ちなみにニュルブルクリンクでF1より20~30秒速いそうです!!)

中でも自分の疑問に対する答えが



コレ。一昔前にはファンカーと呼ばれて出場した試合ではあまりにラップライムが速すぎて即座に出場停止となった仕掛け。ちなみに2010年モデルから2011年モデルではより効率の良いファンへ変更しています。
何をしているのかというと、このファンによって強制的に下面の流速を上げ、かつ空気を抜き取り圧力を下げることが出来るので走っていなくてもグランドエフェクトを発生させることが出来ます。これによってこのマシンは理論上スペースシャトルの離陸を遥かに凌ぐ8.25Gのコーナリングができるらしい!?
実際にあったらドライバーの気力が持ちませんね(笑)

結局言いたかったことはこのような反則ワザを駆使すると


低速においても空力を味方につけることが出来ます!




なので自分が思っていたボディ底面の圧力を下げてやるのはジムカにおいても効果がありそうです。
しかしこんな感じのファンにエンジンの動力を伝える構造は個人レベルだと製作不可能です・・・重くなりそうだし。でも流速までは上げられなくても圧力を低くすることは出来そうです。

そのうちやってみるかなぁ?やっても車高高いから結局あんまり意味無いような・・・(爆)


それでも少しでも効果があるのであればアドバンテージになるはず!!
前面投影面積を広げてまでやる意味あるならやってみようかな?


効果がある・・・そう信じたいです(笑)


2018.9.10
空力関連で、最近プリウス等で採用されているグリルシャッターと空力についてまとめました。
Posted at 2012/07/18 17:10:36 | コメント(2) | トラックバック(0) | 考察 | 日記
2012年07月02日 イイね!

空力について考える

バイトでカブトムシや熱帯魚の世話しながらも常に車の動きについて考えているアホなATSUです。





本日は前回に引き続き魅惑の成分、「空力」について考えていました。
ただ本で調べたわけではなくネット上をちょろっと調べて思ったことなど。ネットなので正しい情報かは分かりませんが理論に則った記事を見ていたつもりです。。。例によって数式は省いたメモ書きみたいなものなので以下無視して頂いても(ry

空力は目に見えないし本当に効いているかどうかもアヤシイ代物。でもF1では車全体に派手なウイングが付いていて、2トン以上のダウンフォースを獲得しているんだからスバラシイ。ちなみにタイヤを支えるアームの断面まで翼形状しているんだから恐れ入ります。






でもハコ車では、そうは問屋が卸してくれないようです(泣)






それではハコ車の代表格であるGTカーではどうしているのか?

コレだ




風の流れ






ポルシェ カレラ GT のアンダー。コレだけやると330km/hにて290kgfのダウンフォースを発生!? 

走る実験室様より


もちろん主にフラットなのですが所々に凹みや膨らみがあります。
特に注目したのが2枚目の画像の①の部分。フロントタイヤの前の部分。

車において一番(?)空気を乱すのがタイヤだったりするみたいです。カレラのアンダーカバーを見ると、シャーシ側からもタイヤハウスの空気を抜こうと努力している痕が見られます・・・・。

よくフロントにカナードをつけて走っている車を見ますがあれはあそこでダウンフォースを生むのではなく、カナードで横に空気をそらさせて流速をつけて、その負圧でもってタイヤハウス内の乱気流を抜き取ることがメインみたいです。
ちなみにS15の純正オプションバンパーにあるあの穴



この穴。
バンパーに入ってきた空気を積極的に横に抜くことでひょっとしたらタイヤハウス内を負圧に導いているのかも?流石純正!!
でも後ろにあるインナーフェンダーが純正インタークーラーの熱を逃がすために、すだれ状の穴が開いていて空気が通過できてしまうのでダメですね。その内インナーフェンダー加工します(ぁ




とか何とか言ってますが、ツッコミませんでしたけど330km/hで290kgfですよ?
富士の本コース、ストレートでも出ませんって(笑)

さらに前オーテックさんのブログを紹介しましたが、メーカーがあれだけ頑張って解析して車体に合わせたボディワークをして120km/h走行時でフロント7kg、リア16kgのダウンフォース・・・。
確かに高速サーキットでの安定性は良くなりそうですし、メーカーが頑張っているんだから意味はあります。もちろん純正状態から車高を落とせば落とすほど車底流速が上がって負圧がかかり、ダウンフォースはもっと増えると思いますが。J9FDさんも仰っていましたが結局車高は低くないと効果は薄いみたいです。

さらにこのダウンフォースを得るためにS15でアンダーパネルを製作となると重量は何kg重たくなるのか?という問題が生じてきます。
特に自分が行っているジムカーナでは速度が出ないし、車高は高い(約10cm)し、何より軽い事が正義なので下手にパネルを増加させない方が良いのではないかと考えています。ちなみに言うとパネルで塞ぐとミッション降ろしなどの整備性ににも欠けるので、素早く脱着出来るものにしたいというワガママな要求も満たせれば満点です。






でも「ダウンフォース」という走る上でプラスの力は発生させられなくても、ダウンフォースとは逆に車を浮かせようとする「揚力」だけを押さえることは出来ないだろうか?しかも重量増えず手軽に。





S15に限らず一昔前の車はシャーシ裏が凸凹しています。この凹凸によって乱気流が発生して走行抵抗になるばかりか揚力が発生してしまい、フラフラします。
実際高速で飛ばせば飛ばすほどフラフラしてくるのはコイツの仕業です。
燃費にも影響しているのは良く知られていますね。最近の車はこんな事をしています。



マツダのデミオの下回り模式図。
こいつはダウンフォースを求めているわけではなくて整流してやる事で風による抵抗を抑えて燃費を改善してやろうというもの。パネルは真似すると重くなるのでやりませんがタイヤディフレクターなるものがあります。最近の車にはみんな付いてますよね?




タイヤの前にいるこんなヤツ。

コレつけることによって上でも述べたようにタイヤハウス内に巻き込む空気の量を減らして抵抗を下げようというもの。コレぐらいだったら重量増やさずに燃費と揚力を抑える事ができそうです。ちなみにこのアテンザのディフレクター形状がイケてるのでそのうちS15に採用します(笑)

そしてタイヤから出てきた乱れた空気をできるだけ車底にとどめておきたくないのでとっとと出て行ってもらうには?



グランドエフェクターGE-FORCE4

タイヤ後ろにこんなの付ければ良いのかな?

まあこのようなディフレクターをいくつか付ける位なら手軽に、しかも重量も増えずに揚力を抑えつつCd値を改善して燃費も良くなりそうです。


ちなみに豆知識として最近流行のトヨタのアクア。こいつの屋根は


パゴタルーフと呼ばれるかもめ形状にすることで空気抵抗を減らせるらしい。
その他アクアや86はエアロスタビライジングフィンなどのイケてる技術が詰め込まれておりCd値を下げているらしい。詳しくはclicccar様にて。その他三菱が研究しているボルテックスジェネレーターも気になる存在です。

もしもドライカーボンでボンネットをワンオフする時はパゴタな感じにするといいのかも?




どの道ジムカーナにおいて空力はほとんど意味をなさなそうなので次は他のことを考えてみようかな・・・とかいいつつ懲りずに続きを考えてみたり?



2018.9.10
空力関連で、最近プリウス等で採用されているグリルシャッターと空力についてまとめました。
Posted at 2012/07/02 00:42:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | 考察 | 日記

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