PS4が発表されX1(XBOX ONE)も発表され、
次世代機の性能がちょっとずつ見えてきました。
未来のゲームはどうなっていくんでしょうか?
今日は自分の独特の考え、考察を交え書きたいと思います。
ゲーム製作において、
欧米のメーカーと日本のメーカーとでは根本的にゲームに対する考えが違います。
欧米のゲームメーカーはゲームの世界を現実の延長上と捕らえています。
もし、現実の世界にエイリアンが現れて、地球を救うべくヒーローがとか、
2050年の未来に凶悪犯罪が蔓延し悪に立ち向かう未来の警察官プレイヤーとか、
そんな出来事がもし現実の世界に起こったらをゲームにします。
スカイリムなども同じく、もし現実の世界がファンタジーの世界だったら、、、
もし中世のアサシン集団の世界に飛び込んだら、、
もし米軍とロシアや世界のテロ組織と戦闘(戦争)になったら、、、
など、あくまでも現実の世界を『もし』を付け足してゲームにするのが非常に得意です。
現実の世界をゲーム(エンターテイメント空間)に変える。
所謂ハリウッド映画に近いですね。
よりリアルにより現実的な描写で描く、
その中をプレイヤーが自由に移動し、物を掴んだり持ったりして、
目に見えるものは現実と同じ様に反応する。
これをゲームの世界に持ち込むのが大好きです。
日本のメーカーはゲーム世界はゲームの世界と割り切ってます。
脳内で思い描いている空想の世界をゲームで目に見える世界にする。
だれも見たことのない架空の世界を舞台にしたゲームなどが非常に得意です。
漫画やアニメと近いですね。
アニメや漫画の世界をゲームにする。
クラスの人気者の美少女が異次元からのモンスターを怪力でぶっ倒す、
自分の理想のファンタジーRPGなどは人々はみんな勇者に親切で、
勇者もそれなりにハンサムで人気者とか、
モンスターが生息する世界で、カプセルにモンスター閉じ込めてそれを仲間に、、、
小型PCで悪魔を呼び出してそれで、、とか。
冷静に見ると、日本のゲームは、かなりアイデア的にはぶっ飛んでます。
そんなの現実じゃありえないじゃんって世界をゲームにする。
これがとても得意です。
では、グラフィックや技術面でどうして差が付いたのか。
よく指摘されるのは、日本のメーカーがPCでゲームの製作を敬遠してきた事にもよります。
PCやゲーム機ではDVDはもちろんブルーレイも再生できます。
当然、PCモニターにしろTVにしろ、とても綺麗に再生できます。
その再生する映像の元データはメディアに入っていますが、
それらの映像をデータから画像へと変換し、
連続した映像として処理するのは画像チップです。
と言う事は、今貴方がyou tube動画を見る時に目にするCM。
これらの俳優の髪の動き、ビールなどの液体の動きなどは、
画像処理のチップなどにより出力されている。
貴方のPCやゲーム機でも再現できているんだから、
予め完全なデータの用意されていないゲーム内でも、
もしかしたら再現できるんじゃないか?
と凄い早い時期に気づいたのが欧米です。
なので、欧米のゲームメーカーは、
いち早く物理法則エンジンの導入をし、
物が割れる、水面に反射する光、自然な髪の毛や皮膚の処理など、
DVDなどの映像と同じ様なレベルまで持ってくる事に力を入れてきました。
DVDなどの映像は、すでに自然界に存在する法則によって、
髪の毛に青い光が当たったらどうなるか、
レンガをこの強さで投げたらどうなるかってのを、あっと言う間に現実の物として、
その発生した現象をただただ記録して、
それを再度再生して我々人間の目に届けてくれます。
それを、次の映像が表示されるまでに全てゲーム機やPCの中で再現して、
本当の映像の様に色彩や明暗を計算してしまおう。
これが欧米メーカーの目指している一つの方向です。
『ゲームの世界=現実の世界に限りなく近い』
これはPCの常に新しく出てくるグラフィックチップやそれに付随した技術を、
一歩ずつこなして来た結果です。
日本のゲームメーカーは、現実の世界では絶対ありえない表現もゲーム内ならありえる。
常識の通用しない世界だから何でも有りという世界が作れる。
どっちかと言うと、僕の考えた最強のゲームの世界ではこうなるんだよ、的な、
映像表現よりも設定や世界観に拘ってしまう癖がある。
キャラの性格や趣味趣向などにやたら拘ったりゲーム内に持ち込むのが大好き。
だから、やたら面倒な用語や登場人物の名前などが出てきます。
で、ゲーム機やPCのスペックが低かった頃は、
その独特の世界観やアイデアなど日本のゲームは人気を得ていました。
が、グラフィックの表現が進歩し、
ゲームの表現もドンドン進歩していくと、、、
漫画やアニメとハリウッド映画のようにハッキリと差が出てきました。
PS2そして、PS3になって、物理エンジンや光の透過や反射などが計算でき、
それを豊富な色で表現できるようになると、日本のゲームメーカーに限界が出てくるんです。
これは、PCでゲームを製作せず、お手軽なゲーム機(DSや携帯電話のアプリなど)中心で開発してきて、
高スペックなPCでの先端技術を習得する機会が無かった事。
それから、根本的に脳内の空想世界の実現に限界が来たって事。
欧米のゲームは現実に+αしていけば完成します。
日本のゲームは脳内で想像した世界を形にしていかなければいけません。
ドラゴンボールやナルト、ジョジョなど、独特の世界は日本人の想像力の賜物です。
なので、脳内の想像する処理がもう限界に来ちゃったって事です。
要は、貴方はあなたが空想する世界、
夢の世界をそこまで脳内で細かくフルHD画質の映像で、
事細かに想像できますか?って事です。
できませんよね?
漫画家が実写のようなフルカラーで連載続けれないですよね。
夢を思い出すような感じでぼんやりと、色数も減っちゃいますよね?
現実の世界にゲームを持ち込んだゲーム作りをしている欧米と違い、
漫画やアニメなど空想の世界を舞台にしたゲームの世界は、
光の屈折率や水に濡れた時の布の質感とか、
物理法則だとか、霧や煙の透過率とかどうでも良かった。
そんな事考えなくてもよかった世界だから。
ゼロから考える空想の世界は、イラストや絵コンテにするのだって難しい。
日本人独特の目に見えないその世界の空気感、
その空気感を作ってます的な事ですから、実際に目に見える状態に表現するには難しい。
あと欧米人はゲーム内の物体を色彩と濃淡で見ています。
日本人はゲーム内の物体をその物体の輪郭部とそれ以外で見ています。
これの違いにより、日本人はキャラクターや風景など、
単純なパターンに置き換えて処理し、認識します。
欧米人は色彩、色の濃淡で物を見ているので、
輪郭が単純になろうが成るまいが関係ないのです。
だから自然な風景をゲームにも求める欧米と、
アニメチックな処理が好きな日本人と対照的なんです。
だから現実+αの欧米と∞+αの日本とではここまで差が開き、
ここ数年の日本のゲームメーカーは洋ゲーぽいのばっかり作るようになったり、
なんか違うなぁ、、、ってゲームが増えたんです。
なので、日本のゲームメーカーは無理して実写ぽくしなくて良いんです。
アニメ風やイラスト風、朧村正の様な和風テイストで行けば良いんですが、、、
PS2時代やPS3の時代でも低スペックゲーム機でゲームを作る事に腰を下ろしてしまったので、
中々重い腰は持ち上がりません。
これだけ早いゲームの進歩する状況で10年は非常に痛い。
失われたゲームの10年と言えます。
PS4時代になって、
日本のメーカーはもうオリジナルのゲームは自社では作っていないかも知れません。
今以上に海外のメーカーに委託して製作ばっかりになるかも。
もし、数年後、
完全に自社でゲームを作れる、そんなゲームメーカーが日本で生き残っているとすれば、
ハードの生産を捨てた未来の任天堂が唯一生き残るのではないか、
と、僕は予想します。
*あくまでも仮説ですよ、
任天堂が洋ゲー超えるようなゲームを作れるようになるという意味ではなく、
もうこの手の日本風ゲームを作ってる会社は任天堂ぐらいしか残っていないと。
E3 2013
更なるゲームの未来