前回の続きです。
◆文中には経験上の事もありますが、
フィクション(作り話)程度で見てくださいね。
以下の文章は一切の責任は持ちません。
へ~そうなんだ程度で留めて置いて下さい。
中国ではフィギュアを含めて日本製品や海外製品の海賊版の商品がありすぎて、
凄い事になっていますが、どうしてなのか?
つい最近だと米軍の使用する兵器の部品が海賊版の部品だったり、
ロンドンオリンピックでエジプトだかの選手の靴などが粗悪な中国製のコピー品だったり、
中国大陸で毎日大量に消費されている食用油の7割が地溝油という工業用油の再利用や汚染された食用とは思えない汚い油だったり、
中国人が安心して食べれる中華料理は横浜中華街にしかないとか言ってるぐらい、
もう本物を手にするには無理な国なんじゃないかってぐらい凄い状況です。

で、なんでこんなにも海賊版が多いのかと、
ずばり!お金になるからです。
しかも簡単に大金になるから。
*そりゃそうだ。
じゃ、どうやって、偽物を作っているのか?
初音ミクなんかのフィギュアは中国にあるもので本物は零と言っていいです。
沿岸部の都市部では日本以上にフィギュアやアニメのグッズを売っているお店がありますが、
置いている初音ミクやセイバーの物はほぼ偽物、海賊版、偽造品です。
これ、どこから来るんでしょう?
良い笑い顔海賊版情報
これはあるメーカーさんがユーザーから報告を受けた物だけが掲載されています。
が、実際にはグッさんのほぼ全てのラインナップがコピーされているといっても良いと思います。
どう言うこと?
それはつまりメーカーさんのフィギュアを造ってる中国の工場(委託工場や協力会社)が海賊版を造っているから。
もしくは、そこから海賊版になる原因が流出しているから。
*あくまでも経験上です、全ての工場で行われているとは限りません。
*グッさん(グッスマ)の製品全部が海賊版と言う事じゃないですよ。勘違いしないで。
フィギュアの原価というか工場出荷価格は、定価9,800円のフィギュアで900円前後です。
6000円ぐらいの定価のフィギュアなら5~600円が工場出荷価格。
*あくまでも自分の経験上での事です。
*工場出荷価格は中国の工場が生産し日本のメーカーに引き渡す価格です。
ビーチクウィーンとかの水着で殆ど造型らしい造型がないものは300円程度です。
それって安過ぎない??と思うかもしれませんが、
人件費が上がった上がった言いつつも中国で作るとこれ位なんです。
定価1万円のフィギュアの中身は殆どが日本への輸送費や問屋の中抜き費など人件費です。
定価1万円の日本のメーカーのフィギュアを中国の工場が3000個~5000個生産すると、
工場出荷価格が1000円として300万~500万です。
生産計画は月産5000個以上で考えています。
*実際にはもっと多いオーダー単位で契約されているはずです。
中国の工場が海賊版を1個定価の半値で100個売れば、
50万円にもなり、1000個流通させれば、メーカーからの依頼分と同じ売り上げです。
つまりかなり美味しい。
上海近郊や広東省では街中のお店で2500円~5500円ぐらいで地元の人向けに販売されています。

じゃぁ、この海賊版はどうやって生産してるの?
これは色々あるようで、
・受注分+自分たちの分を一緒に生産してしまう。
・不良品などを再利用
・生産の終わった金型の再利用やコピー金型
・工員さんがこっそり抜き取り
・メーカーがワンフェスなんかで販売するガレキから型を作って生産。
など他色々です。
メーカーが3ヶ月で5000個生産して欲しいとなると、
1000個ぐらい上乗せして生産するパターン。
これも絶対日本じゃ考えられない。ありえない事です。
その1000個追加された分の材料費や人件費は当然何も知らない日本のメーカー負担です。
と言う事は、日本のフィギュアを購入する人負担と言う事です。
これだけ大量に海賊版を作るから、どこの都市部に行っても初音ミクのフィギュアの海賊版が出回っていたり、毎日の様に日本のオークションで大量に出品され続けるんです。
よく本物そっくりで色の塗りも造型もほとんど変わらない海賊版がありますが、
版権シールやホログラムシールが無いっていうのはこれです。
年々中国の人件費が上がってるからフィギュアも5~6000円だったのが、1万超えなんて当たり前になってきました。
しかし、その前に物凄い円高ですよね?
今の9800円クラスのフィギュアが5000円ちょいで販売されてた時に比べ随分と円高になっている。
なのに吸収しきれないの?
上記の水増し生産が増え始めたからなんです。
*フィギュアの値段上昇の原因が全てこれではありません。
ただ、これもやっぱり何時かはバレますよね。

日本は品質に関しては異常なぐらい厳しいですよね。
フィギュアを購入する消費者も非常に厳しい。
印刷類は1ミリずれて不良、ちょっと肌に黒い点があるともう不良だったり、はめ込みが少しはみ出るとアウトなどなど。
その不良品として撥ねられた物を最終工程までやっちゃって、完成品として市場に流すパターン。
これは工場が就業後にお金を稼ぎたい有志がやり始めるという、、、
なんとも日本じゃ考えられない事です。
ただ、この場合、海賊版製作をする工員は自分の担当作業以外の部分もやる訳ですから、
当然できの品質は落ちます。
アイプリのズレや色の塗りが雑だなんて海賊版はこれです。

生産の終わった製品の金型を流用して海賊版を造る。
これは、メーカーさんの工場で半年前や1年前に生産が終わっている金型から、
先週終わったばかりの物まで全てが狙われています。
日本のオークションなんかで人気が再燃したり、生産終了後にずーっと高額なフィギュアなんかは、
金型がどこかへ持ち去られ海賊版の生産がコツコツと再開される訳です。
この場合、金型のコピーをしたりその物を利用したりと色々です。
ただこの場合は、彩色が明らかに違います。
ただ、最近は(といかもうかなり前からですが)元熟練工員を雇って海賊版専門で造っている工場もあるので、
正規品に近い完成度のもあります。
あと箱は別会社や質の悪いのを使用しているので、
なんか妙にベコベコでふにゃふにゃだったりする物はこれです。
本当は金型は日本で保管するのが一番良いのですが。

工員さんがこっそり抜き取りってパターンは、
監視が厳しい日本人監督者が常駐する工場で発生する事が多いです。
部分毎に塗装を担当している工員や組み付けを担当している人、
型から抜く人など色々な人がこっそりパーツを持ち帰ったりなどして、
色を塗って市場に流すパターンです。
工員さんにしてみれば、
5~6個完成させて日本人に売っちゃえば月給になるほどの商品です。
高望みをせずに中国人に海賊版を買ってもらえば良いやって場合だと、
1日1個100元で1ヵ月30個でほぼ月給分になります。
この手の物は流通量は少ないし、箱もいい加減な物が多いので、
箱無し部品無しと言う事で販売されています。

ガレキから型を取って、海賊版を販売?
これはやっぱり管理や認識に甘い、海賊版に対しても認識の甘いメーカーさんが狙われています。
メーカー自ら正規品の発売日半年以上も前に型取りしやすく、
しかもどうやって組むのか?色はどうするのか?などの説明書付で販売をするんですから。
海賊版を先に作ってくださいと言わんばかりの甘さです。
これは主に香港からですが、実際は香港のすぐ上の経済特区のシンセンで生産されている事が多いようです。
で、それがガレキのまま、もしくは塗装され組み立てられて中古箱無しとかで、
日本に流れてくると言う事です。
酷い場合だと、金型をガレキから造って完全コピーでやって来ます。
僕自身、これを発見してメーカーさん(オーキッドシードさん)に通報しました。
ラインナップは発売前のイグニスやちちのえ+3にアーシェス・ネイやそに子などなど、
WFで先行販売されたガレキの全てです。
メーカーさんとしては、どうしようも無いので、、、と通報ありがとうございますで終わりました。
その後も市場には海賊版ガレキが出品されてました。
まぁ、メーカーも消費者に注意を促す程度じゃダメってのはわかってるし、
排除できないってのも解ってるから対策のしようがないのかもしれませんが、、、
もうちょっとメーカー自ら何とかして欲しいですね。
さて、日本のフィギュアの海賊版はいったい何時になったら、
どうやったら撲滅できるのでしょうか?
それはもう答えは出ています。
中国や韓国以外で生産をする事。
中国の工場で働いている人から見れば、
ドラクエの最初の街の外に逃げもしない、はぐれメタルがうじゃうじゃ居る状態。
もしくは、スライム(青いやつ)が一匹倒せば5000ゴールド落とす状態。
ウハウハです、そりゃ誰だって金稼ぎにガンガンスライムと戦いますよ。
それが、彼らの仕事場なのです。
しかも隣の国は1個数十元のフィギュアが自分達の月給の1/3の価格でガンガン売れていく。
これらを解消するには、工場は中国や韓国で生産しない事。
言語的文化的地理的にも離れたベトナムやタイで生産する事。
日本が漢字を使用する国の為漢字文化圏ではパッケージを含め印刷物が真似されやすい。
金型は絶対に日本で保管、管理する事などです。
甘いゆるゆるな管理は絶対ダメ。
そして、ガレキ版などはメーカーが絶対に販売しない事。
型のノウハウや組み立ての作業手順書をメーカー自ら流出させない事。
日本のメーカーさんで管理がゆるゆるの所は海賊版でずっと悩み続けるのかもしれません。
現に初音ミクのフィギュアは海賊版の海賊版やコピー品、模造品を作るメーカーまでおり、
海賊版の正規品ですみたいな、正規メーカー品の海賊版ですみたいな表示をしている物もあります。
以上大変長くなりましたが、
フィギュアの海賊版についてでした。
みなさんも海賊版撲滅の為に、
海賊版は
『買わない』、海賊版を
『見つけたらメーカーに通報を』お願いいたします。
放置しておけば、フィギュアの質向上が停滞しますし、ますます値段が上がってしまいます。
特に工場が水増しして生産した海賊版は買えば買うほど、
調子に乗って生産量が増え、その分が正規品に上乗せされて値段が上がるという悪循環。
出来るだけ信頼の置けるamazon.co.jp(マケプレ含む)やショップで購入しましょう。
もし自分の所有している物が心配な場合は、箱の表裏の画像と顔のアップの画像と全体像、
造りが細かい部分の画像をメーカーさんに送って相談しましょう。
万が一、海賊版を入手してしまったら、メーカーさんに海賊版の入手先を報告し、
できれば、海賊版のサンプルとして提供しましょう。(正規品との交換は応じないそうです)
◆再度書きますが、
あくまでも個人の工場で見たことや聞いたことの経験上ですが、
フィクションとして読んで下さい。
◆全ての中国工場でこのような海賊版生産行為が行われている訳ではありません。
◆全てのフィギュアメーカーの生産するフィギュアに海賊版がある訳でもありません。
◆ガレージキット販売を否定する訳ではありません。
◆日本の市場に流通している海賊版又は海賊版販売者を名指しで批判する物ではありません。
◆ブログ作者(わたくし)自身は海賊版フィギュアは生産、所持はしていません。(でら当たり前だわな)
◆特別に中国人を敵視してる訳ではありません。全ての中国人が海賊版を好んでいる訳ではありません。