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昨日早速見てきました。ボクは30年前の旧作は何度も見ているので、どうしても比較しながら見てしまいました。同じ脚本で撮るとのことで、細かい所は微妙に変えていたのも気づきましたが、話の展開の仕方は全く同じといっていいと思います。映像もほとんど同じ構図で撮っているので、旧作ファンは涙モノのところが多々あります。とくにオープニングのテーマがかかりながら明朝体の字で出演者を紹介していくところまでほとんど同じです。「犬神家」が始まったなあと実感するところですね。

旧作と同じ役の石坂浩二、加藤武、大滝秀治は年を経たにもかかわらずさすがに同じ役を監督がオファーするだけあってやっぱりはまり役。石坂浩二もまだまだ金田一役を十分やれますね。走るシーンはさすがにしんどそうでしたが。加藤武も「よし、わかった」を連発。金田一モノにはやっぱりこれがないとなあ。

この話は主人公であるはずの金田一ですら添え物のようなところがあって、キモは松子と古舘弁護士だと思っています。この役は旧作の二人、高峰三枝子と小沢栄太郎が余りにはまっていたのでちょっと見劣りはしました。富司純子は最後にちょっと発狂気味なのが惜しかったなあ。もうちょっと抑えた方が全体の流れとしてよかったように思います。中村敦夫の弁護士のハイライトはなんといっても遺言状の公開のシーンですが、もうちょっとオロオロと読んだ方がよかったような。

リメイク発表時にボクは「どうせなら映画化してない作品を取り上げて欲しかった」と書いていました。見終わってもそう思うのが半分と、「犬神家」の別バージョンができて良かったと思う気持ちと両方ある不思議な気分になりました。見たことない人は日本で一番有名といってもいい推理ドラマなので一度見てほしいと思います。