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貫太郎.のブログ一覧

2010年12月02日 イイね!

虹色のトロツキー、王道の狗 & 戦空の魂

虹色のトロツキー、王道の狗 & 戦空の魂ここ1か月くらいで、この3種類のコミックを読んでました。
「虹色のトロツキー」が8巻、「王道の狗」が4巻、「戦空の魂」が12+3巻です(^^ゞ
トロツキーとか、王道とか覇道とかって言葉、今の人には馴染みがないかも知れませんね。

安彦良和氏はご存知の方も多いと思いますが、虫プロやオフィス・アカデミー、サンライズに所属され、「ヤマト」の絵コンテ、「ガンダム」のキャラクターデザインなどを担当されています。

以前、少し書きましたが、ふとしたきっかけで「虹色のトロツキー」を手に取り、すごく面白かったので、あとがきにあった著者お勧めの「王道の狗」も続けて読んでしまいました。

「虹色のトロツキー」は、元日本陸軍将校&満鉄職員の父とモンゴル人の母を持つ主人公が、満州国の建国大学に強制的に編入させられるところから始まります。
関東軍の暴走&謀略によって作られた満州国ですが、曲がりなりにも当時のスローガン、五族協和(日本人、朝鮮族、漢族、満族、蒙古族)を信じていた人は多かったり、やはりの、憲兵や特務機関の横暴と、それに対する抗日戦線や必ずしも一枚岩ではない馬賊が描かれていて興味深いです。
主要な登場人物として、大連特務機関長であった安江大佐がいますが、ハルビン特務機関長であった樋口少将と共に満州にユダヤ人を受け入れたり、上海の租界に欧州から逃れてくるユダヤ人を受け入れようと尽力された方です。
実在された人物で、ご子息が巻末に解説も書いていらっしゃいます。
分け隔てなく接する方だったそうで、ご子息も大連の官舎の近所に住む中国の人たちと親しくされていたそうです。
終戦当時は予備役だったのですが、なぜかソ連軍に逮捕されて収容所で病死と、不遇な亡くなられかたをされていますが、樋口少将と共にイスラエル建国功労者として表彰されています。
当然、同盟国のこのような動きを快く思わないドイツは、「ワルシャワの虐殺者」と呼ばれたヨーゼフ・マイジンガーSS大佐をドイツ大使館付警察武官として送り込んで、
 1.廃船にユダヤ人を詰め込み、東シナ海上で撃沈する
 2.岩塩鉱で強制労働に従事させる
 3.収容所を建設し、ユダヤ人を収容して生体実験の材料とする
を日本に迫ったそうですが、「猶太人対策要綱」を国策としていた日本はこれに従わなかったんだそうです。
(詳しくは「河豚計画」)

僕もこの辺り、虹色のトロツキーを読んで初めて知ったんですが、普通知られているのは、「日本のシンドラー」杉原千畝が、個人的義侠心から政府の意向に反して大量のビザをユダヤ人に発行した、と言う事ですが、実際には日本政府自体がそのような方針だったのです。
また、杉原千畝も政府の方針に反したから外務省を首になったように伝えられていますが、それも全くの誤りだそうです。
この辺り、当時の日本を軍国主義として悪玉に仕立てる上で情報を収取選択しているように感じられます。

その他、赤系ロシア人と白系ロシア人の対立とか、中国における民族問題とかも描かれていて、色々感じる事が多かったです。
物語は色んな実在人物なども登場しながら、中国の東北や上海を舞台に進むのですが、最後の舞台となるのがノモンハン事変です。
中国との争いをソ連に向けさせようとする意向で、関東軍参謀辻政信が事変を拡大させたと描かれています。
実際には泥沼の日中戦争を終わらせる事が出来ないまま、より広い太平洋で世界中を相手に戦争を始めてしまった訳ですが…(昭和天皇の杉山陸相に対する叱責の言葉)

主人公は満州軍の軍官学校の教員として、生徒と共にノモンハンの最前線に送られ、満州国軍(蒙古部隊)として日本軍と共にソ連軍と戦う事になります。
ノモンハン事変について書かれた軍記はこれまでいくつか読んだ事がありますが、満州国軍の立場から描かれたものは初めてだったので、とても新鮮でしたね。
元々、ノモンハンの草原などただの遊牧地帯で、目印も何もないような広い場所で誰も国境など意識する事のなかったような土地ですが、そんなところで、誰かの企みや意地や拘りのために、大勢の若者が無為に血を流すことになった虚しさを感じます。

物語は作者も言っているように、ここで突然と感じさせるような終わり方をしますが、確かにこのペースで太平洋戦争につながるようなストーリーにすると、作者の精力の相当な部分を消耗したでしょう。
それくらい、綿密な取材をされていると感じました。

尖閣諸島とか、最近も韓朝など、国境紛争が絶えませんが、寸土を争うために数千、数万の命が奪われる事が本当に正しいのか、国益に叶うのか、真摯に考えた方が良いと思います。
狂ったようにナショナリズムを煽る人達は、誰かに踊らされていないか、と。


「王道の狗」ですが、こちらは自由民権運動盛んな明治中~末期の日本が舞台になります。
ちょうど坂の上の雲と同じ時代ですかね。
北海道の監獄に繋がれていた主人公が石狩道路建設の労役作業中に脱獄するところから物語が始まります。
これまで知識としてアイヌ問題は知っていましたが、物語としてアイヌに対する和人の蔑視を読むと、今は同化して気付かなくなっただけで、日本にも民族問題があったのだと気付かされます。
琉球だってそうだし、元々征夷大将軍ってのは、北夷を征伐するための大和朝廷の将軍だった訳ですからね。

また、教科書では自由民権運動とは、日本における民主主義の萌芽のように説明されますが、実際には6、70年代の学生運動のように口では立派な事を言っていても行動が伴っていないトップがいたと、この「王道の狗」では描写されたりしています。

日本はアヘン戦争後の中国の有様を見て、開国&富国強兵の道を歩んだ訳ですが、それまでの長い東アジアの歴史で、中国や朝鮮とはほとんど戦争もなく兄弟付き合いをしてきており、当初は共に国を開いて、共に欧米ロシアに負けないようにしていくつもりだったんですね。
そのような気概を持った、金玉均や孫文と言った人々を支援していたのですが、華夷思想から抜けられない守旧派から守らなかったり、日本自身が帝国主義に毒されて対華二十一ヶ条の要求を出したり、と言った歴史を描いています。
最後は「虹色のトロツキー」とは違って、映画「明日に向かって撃て」を彷彿とさせる、含みのある終わり方になっています。


「戦空の魂」は少し毛色が違いますが、一話読み切り型の、太平洋戦争中の航空戦を舞台にしたストーリーです。
各話毎に色んな飛行機(戦闘機、爆撃機、攻撃機、偵察機、研究機などなど)が中心になっています。
人物の描写は少し甘いんですが、飛行機のデッサンがカッコいいので、一気に読んでしまいました。
どうも戦記物コミックにはメカのデッサンがイマイチ(と言うか基本的デッサンがなってない)のが多いので…。
こちらも基本的には、特攻など大勢の人が亡くなっていく戦闘の虚しさを描いた作品です。



近代は学校の歴史では通り一遍の部分しかあまり教えない時代と思いますが、まだまだ興味深い色んな発見がありますね。
Posted at 2010/12/02 01:18:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | マンガ | 趣味
2010年10月20日 イイね!

球場ラヴァーズ

球場ラヴァーズここ数年、新聞の特に政治経済絡みの記事は殆どそのまま受け取る事が出来ず、大体裏にどんな意図があるのか考えてしまう習慣がついてしまいました(^^ゞ
でも、そんな新聞ですが唯一経験的に信用出来る欄があります。
書評、それもコミック関係です(^^;)

以前にもそれがトリガーで「この世界の片隅に」を読んで、確かに良かったんですが、今回のこの「球場ラヴァーズ」も中々面白かったです♪

帯にも書いてありますが、全く野球に興味のないJKがいかにカープファンになるか、って骨董無形、、じゃなくって荒唐無稽なストーリーなんですが、少し、、いやかなり昔の野球、特に広島東洋カープの歴史を知ってる人間には、クスりとしちゃう台詞がふんだんにちりばめられてます。

これ、書評で見たのはちょっと前で、その時には店頭にもAmazonにも楽天にもなかったんですが、たまたま先日Amazonで検索したら在庫があったので、そのまま購入しました。
ちなみに、ヤフオクでは初版プレミアとして倍以上の金額で売ってますが、今回購入したのも普通に初版でした…(^^;)

なんか、うんうん、解るなーと思って読み終えて、あとがきを読んだところ、著者は僕と同じような世代で、同じように広島からこっちに出てきていて、同じように最近はあまり野球は見てない人だそうなんですね。
だから、あまりにも書かれている内容がフィットしたんだと思います(^。^)
僕も昔は東京ドームにも神宮にも行ったりしましたが、Jリーグ以降はサッカーを見に行くようになりましたしね。
最近はそれも行かなくなりましたが。。

ところで、今は肖像権とかうるさくなって、昔の野球マンガ、がんばれタブチくんのように、名前と顔を書いたり出来ないんだそうです。(とあとがきに書いてありました)
だから、この作品にも選手の名前を語る場面はありますが、選手や監督、コーチは絵では全く登場しません。
まあ、作品の内容自体は全く関係なく面白いんですが、なんだか世知辛くなったなぁと、ふと感じました。
Posted at 2010/10/22 00:03:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | マンガ | 日記
2008年07月15日 イイね!

オーバーレブ読了

オーバーレブ読了MAKOさんがマッハGOGOGOを取り上げていらっしゃいましたが、時をほぼ同じくして、僕もオーバーレブを読み終えました。

2年ほど前に、某中古本チェーンでコンビニコミックとして100円で売られてるのをパラパラ読んで、面白そうなのでそのまま買い進めたところ、途中で発刊が止まっているため中途半端なところで読み進めるのを断念しました。
(コンビニコミックは全巻最後まで出さない事が良くありますね)

最近、このWIDE版で出ているのを見掛けて、ようやく全13巻まで読み進めたところです。
概要はこれとかこれ辺りをご参考になさってください。
美少女走り屋(笑)の話なんですが、単純に読んでて面白くて、走る気にさせられますよ。

僕は頭文字Dより、ちょうどバイク乗ってる頃だったのでバリ伝を読んでた派なんですが、この作者も同じように2輪漫画を書いてるみたいですね。

や~、クルマって本当に面白いですね。
それではまた次週お会いしましょう(笑)
Posted at 2008/07/16 00:38:14 | コメント(7) | トラックバック(0) | マンガ | クルマ
2005年11月26日 イイね!

グランプリの鷹

グランプリの鷹何度か書いていますが、とうとうヤフオクで割と安く入手しました、アローエンブレム グランプリの鷹。

さすがに28年!も前の作品(1977年)なので絵も古く、登場するマシン名も古いですが(フェラーリ512BB、ランチアストラトス、など)、子供向けにも関わらずヒールアンドトゥやシフトターンの説明をするなど本格的です。
(僕はもう少し前と記憶していたのですが、宇宙戦艦ヤマトより新しく、ガンダムなどと同じ頃でしょうか)

宮川泰のBGMが何とも言えず、いい味出してます。
しかし、何度も諦めましたが、ヤフオクは待てば海路の日和あり、と言う感じで、焦らないと安く良い条件の出品があるものですねえ(^。^)
Posted at 2005/11/27 22:48:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | マンガ | 音楽/映画/テレビ
2005年08月01日 イイね!

グランプリの鷹

グランプリの鷹車に積んでるCDを夏モードに入れ替えた時に引き上げてきた中に、このCDがあったので、コメントしておきます(^^)

当時、マッハGOGOマシンハヤブサなどの車物アニメは既にあったのですが、設定が子供向けと言うか、現実離れしており、初めてこのグランプリの鷹を見た時、リアリティのある設定に子供心を奪われたものです。
その後、サーキットの狼赤いペガサスバリバリ伝説(バイク物ですが)、頭文字Dなどのリアリティ系譜につながって行くのだと思います。
こうしてみると、昔は子供向けのいわゆるテレビマンガが多かったんですねえ。。

音楽は(ヤマトなどで有名な)宮川泰氏が担当しており、中々綺麗なメロディーラインが冴えます。
特にレーサーブルースなどは、歌詞、映像共に最高でした。
(夕陽を背にして歩いていくシーン)
ちなみに作詞の保富康午氏は大きな古時計を訳詞されている方のはずです。

こんな背景を思い浮かべながら、車でBGMに聞いていれば、ついついアクセル開度も10%増しになっちゃいます(笑)

そう言えば、中学の頃、好きな女の子と二人きりでいて、好きな車は何ですか?なんて会話してたの思い出します(*^^*)赤面

このアニメのDVD手に入れたいけど、高いなぁ~

Posted at 2005/08/02 00:40:21 | コメント(4) | トラックバック(0) | マンガ | 音楽/映画/テレビ

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