
購入時の走行距離が100600km。
現在の走行距離が108000km強。
これ、年内には1万kいくんじゃないか?という勢いで乗り回している状態。
こんなに乗り回しているのは多分FCを最初に買った時以来じゃないかな?
訳3ヶ月で8000kmを走破した事になるS2000のインプレなどを少々。
オープンカーとしてはNAロードスター、ビート、FC3C、カプチーノについで我が家では5台目になるのですが、どの車でも問題になるボディの剛性について一番気にならない車なんじゃないかな?
ロードスターは正直ペラペラ、ビートはペラペラだけどホイールベースが短いせいで普段は気にならないが、Gをかけたときに歪むのがわかる。
FC3Cはオープン、しかも元がFC3Sでお世辞にも剛性が高いとは言えないのにも関わらずそこそこ安定しているが、重量が1.4t台になりFC特有の軽快さは失われ全ての動きがもっさりしてしまっている。細かくは過去のブログをどうぞ。
FC3Cの話↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/1413810/blog/42128837/
カプチーノもビートと同じでホイールベースが短いんで普段あまり気にならないですが、Gかけるとギシギシ言うし、ドアの開閉時にも音が出るようになります。
(断っておきますが、だからロードスターやビート、カプチーノ、FC3Cが悪い車だと言う気はまったくありませんよ。それぞれに面白い部分も沢山ありますから。)
その点S2000は音が出る事もないしドアの閉まりが悪くなるわけでもない。(もっとも、最初に買ったFCと同じで補強を入れずハイグリップタイヤ履いてタイムアタックやドリフトしまくったらどうなるかはわかりませんが…)
買った時点で幌がボロボロだったのですぐ交換したのですが、幌交換するのには車内の内装とトランクの内装をけっこう外すしかないんです。それでその時に内装がはがれたフレームをまじまじ観察したのですが、根本的にボディ構造の考え方がモノコックじゃないんですよね。
目を引くのが巨大なセンタートンネルと巨大なサイドシル。
センタートンネルはミッションがすっぽり入る幅と高さがあり、尚かつ余計な凹凸がない構造で下から見るとまるでU字溝です。
そのセンタートンネルは上部が二重構造(ミッション直上とセンターコンソール直下)で左右が結合されていて、サイドブレーキのワイヤーはその二枚の鉄板の間を通っています。
サイドワイヤー交換のためにサービスホールがあるんですが、正直「この構造、ワイヤー交換するの大変だろうな…」という感想。
そしてサイドシル断面積が巨大です。サイドシルなんで当たり前ですが下は車体の一番したになるのですが、上部は座席の高さまであります。
シートレールと座席の分の厚さがあるというだけでかなり厚いですね。
国産車でここまで大きな(大断面な)なかなかないですね。ぱっと思いつくのはFD位でしょうか。
しかも中は2重(いや3重か)構造になってます。
シートを取り払うと中は完全なバスタブ状でフロアカーペット(マットではない)も左右独立している上、ほぼ長方体(足元の部分のみスキージャンプ形状になっている)です。
この構造どこかで見たな?と思っていたんですが、確かロータス・エリーゼですね。
乗車部分のフロアはセンタートンネルとその両脇に位置するサイドシルで支え、そこからエンジンルームを望むとY字型にフレームが分かれ、エンジンの左右に。
エンジン部分のフレーム断面も大きいですが、エアクリ下部にある大径のビームにも目が行きます。
エンジンメンバーではなくフレームがエンジンルームを横断している国産車って他にあったかな?
ここまで書くと何となくわかると思いますが、フレームはラダーフレームに近い考え方でできてます。
因みにリア側はトランク一面が左右のフレームをつないでます。
そして…この構造はぶつけて歪んだら元に戻すのはかなり困難でしょう…。
フレームがこうなっていると、気になって来るのがサブフレームと前後のアームです。
少し調べると、前後共にアームの付け根がS2000のウィークポイントとして出てきます。
サーキットやジムカーナを真面目にやるとここにクラックが入るようです。
なので、特にフロントアームの付け根には補強を入れる事が多いとのこと。
某のS2000にも買った時点で入ってました。
これだけ、「歪む事を許さない」ボディと、「可動範囲が広くアーム長が長くて応力が付け根に集中しやすい」脚回りの関係からすると、確かに貧弱な部分です。
海外車、とくにロータスやBMWなら間違いなく溶接ではなくアルミ削り出しのサブフレームを組み込んで来るでしょう。
邪推するなら、ボディを歪ませないためのセーフガードともとれます。
乗り味はどうでしょう。
一言で言うならカートみたいな感覚ですね。
フレームのたわみ感が希薄でどのくらいフレーム(正確には4つのタイヤ)に力が入っているのか、また、荷重がどの位寄っているのか判りずらい。
リアが急に音を上げる感覚もカートっぽい。
ただ、どうしようもなく制御できない訳でもない。
感覚的にはFC3SやFD3Sと同じような感覚で乗れますし、MR2のように極端にケツ乗りに気を払う必要もない。
回転の中心がFCより若干ダッシュボード(前)寄りですがそれはパッケージングの問題なので、少し発想を変えれば特に戸惑う事もない。
むしろ回転の中心から乗車位置がリア寄りなお陰でリアの挙動は掴みやすいかも。
この違いは、単純な乗車位置の違いでFCはほぼホイールベースの真ん中にドライバーが座るけどS2000は中心より少しリア寄りに座る。
ロングノーズ、ショートデッキ(オープンだからデッキとは言わないんだろうけど)的なデザインでかつフロントはエンジンの位置の問題でバルクヘッドを下げなければならなかったS2000の宿命なのか、それとも50対50の乗り味を強調したいがためにこうしたのかは、正直不明ですが。
買った当初は少しマイルドになるって触れ込みだったのでAP2用リアメンバーとアームに変えようか?とか考えてたんですけど、乗ってみた感じとりあえずはこのままでいいかなぁと。
純正に戻した脚も結構ちゃんと仕事するので、とりあえずこれで乗ってみて、そのうちアラゴスタかエナペタルあたりを入れればいいかなぁと思ってます。
ただLSDだけはいかんともしがたい…。
峠レベルでちゃんと仕事してくれないので、多分サーキットのインフィールドではまったく踏めないと思います。
純正でトルセンとの事なんですけど、ここだけはマツダの純正トルセンを見習って欲しがったと切に思う。
維持に関しては、やっぱり2000年代の車。
90年代の車とは違い部品、特にプラスチックやゴムの質がいい。
ブレーキキャリパーのOHキット一つとってみても出来というか質が違う感じ。
その辺はベアリングを独自規格でつくっていただけの事はあるホンダというべきなんでしょうか?
先日参加させて頂いた軽井沢オフでは古い車だから維持を考えないと…という話題がでていたけれど…。
前のオーナーの恩恵でたまたま壊れないだけなのか、何とも言えないですが、買って1ヶ月でラジエターがパンクし2ヶ月でオイルクーラーからオイル漏れをおこしたFCに比べれは某の感覚だと全然手がかからない。
年式としてはFCもS2000もだいたい同じような(だいたい15年落ち程度)で購入しているから、後の要素は前オーナーの手の入れ方位。
やはりこの辺は新しい車って感じですね。
もっとも、パーツがいつまでも出るわけではないから…という意味だと大して変わらない状況ですけども…。
…少し長くなりすぎました。
もう少しサーキットを含めて乗ってみます。
今回はこの辺で。