ステンメッシュより愛をこめて
1
"ゴールデンウィーク"
5月初めの連休を,これは商売時とどこぞの映画館が名付けたのが始まりらしい。そんなワケでつまり某国営放送局は"大型連休"と表現するに他はないのだ。
とは言え,"ゴールデン"だろうが"大型"だろうが連休は連休。新入社員へのお情けで頂いたせっかくの3連休,ムダにしてはならん!とバイクに跨り走ってみれば……いるわいるわ家族連れのファミリーカーの大渋滞。
停まっちゃ進み,進んじゃ停まりでもううんざり。
あぁ~ぁ山行ってもこんなだろうなと潔く峠行きを諦め,向った先はバイク用品店。
近頃峠攻めでブレーキに不満を感じ始めていた私。こりゃイイ機会,ステンメッシュホースでも入れてみようと購入して帰るともう6時。
夏フライングしている虫共の鳴き声を聞き流し,工具と部品をガレージにブチまける。
2
さて,真ん丸お月様が見守る,初夏の陽気の黄昏時までもう少しって時間。
まずはキャリパー側のバンジョーボルトを外してフルードを抜取る。
御周知の通りブレーキフルードは塗面や金属を腐蝕させる。キャリパー側の取り外しではタイヤとホイール,フェンダーとキャリパーにかからんよう注意。同様にマスター側を取る際は,リザーバーが空になったのを確認し,アッパーカウルとフロントフォークにかからないよう注意。
かかった場合はわざわざパーツクリーナーを使わずとも,吸湿性が高い為に水で十二分に落ちる。水道に繋いだホースを片手に作業すると便利だろう。
お次は3ヵ所のホースガイドを外す…って,最初にやったほうが楽だなといつもながら外して気付く。
くっついてるゴムは切り込みを入れて外す。外したゴムは再利用ダナ。ちなみに今回交換するステンメッシュホースならば,長さとしてはガイドを使わんでも取り回せるであろう。
ホース本体にバンジョーアダプターを仮締めして取り回しを決める。決まったら本締めなのだが,あれ?12ミリの工具が入らん…
じゃぁ14…って,え?14がデカい…
そう,13ミリなのだ。あーもービックリした。
3
順調順調。1時間もありゃぁ終わるな,これは。
リザーバーに注ぐのは英国APレーシング製ブレーキフルード。ドライ沸点269℃,ウェット沸点187℃,500mlで2100円の実力はいかなものかはさておき,ボトル裏面のMade in UKに惹かれて購入を決定。
グロメットを取り,8ミリのメガネをはめる。エア抜き用チューブを付けて,さぁ始めよう。
10回レバーを握り,握ったままブリーダーを緩めて締める。最初はフルードすら出てこないが,まぁ気長に。
十数回繰り返したところでようやっとレバーが重くなる。がまだまだエアは出てくる為続行。
リザーバーのフルード量に注意。これがなくなると,リザーバーからエアをかむので危険だ。
ブリーダーからフルードだけが出るようになったら終了だ。リザーバーに規定量補充し蓋をする。ブリーダーもしっかり締めて水で流す。念の為にカウルもびしょびしょに。
4
フロントだけなら30分とかからんだろう。
じゃぁついでにリヤも~!賞味1時っ間~
…と言っていた私がアホだった。
リヤのバンジョーボルトを外し,ホースガイドを外して…っておい!マフラー&リヤショックが邪魔でガイドが取りづらいじゃないの!
板ラチェットでもありゃ早いんだろうが,そんな洒落たものはないワケで,ただのメガネで地味に取ること数十分。
ホースを組み付けようやくエア抜き。
5
リヤのエア抜きではリザーバーの量に要注意だ。
残量を見づらいので,エア抜きに夢中になるとリザーバー残量ゼロ,エアかんでやり直しってことになる。
右手でペダルをカチャカチャとポンピング。左手でブリーダーを操作。
フロントに比べれば幾分早くエア抜きが完了。
こちらも同様たっぷり水をかけてフルードを流す。
流すついでに洗車しとこうそうしよう。
6
作業自体は簡単だが,命に関わる最重要部品だ。
有資格者でないのならばDIYはオススメできない。信頼できる店に一任するのが理想だが,自ら作業したいのならプロ指導のもとがよかろう。
忘れないでほしい。"命に関わる"ということは,自らの命だけではない。他人を巻込んでしまう事故にすら発展しかねないのだ。責任の所在は言わずもがな,だ。だが責任を取ったところで,傷付けた相手の傷は消えはしない。最悪の事態ならなおのこと。
自分で作業をするということはそういうことだ。
是非気を付けて作業に臨んでいただきたい。
レビューは別に記載いたします。
ではでは
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