目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
1年ほど前から、エンジン右バンクからカンカンと異音がしてきました。お察しの通り、シリンダーかじり傷では?との疑念が消えず、写真のマイクロスコープで観察することにしました。
経緯としては、症状が
・エンジン冷間時は鳴らない
・油温90℃でアイドリングの時だけ鳴る
・1000rpmぐらいに回転上げると音が消えるが、戻すとすぐ鳴りだす
・3000から4000rpmぐらいに吹かすと、戻しても10〜20秒間は鳴らない
・オイルが10W-40だと比較的音が小さいが、5W-40だと音量が上がる
・10W-50だともっと音が小さい
・左マフラー(右バンクの排気になる)は右に比べて少しだけ黒いが、ベタつきはない
・白煙と言うか通常の煙はスタート時には出るが左右マフラーで差がなく、温もると見えない。
・車中では、窓閉め状態でステレオ消してよーく耳をすませば若干聴こえる程度
で、自分で聴診器で音の場所を確認しようにも特定できず、ディーラーに相談しましたが、
・かじり傷だともっと音量が大きい
・シリンダーの圧損を測定したが、規定値内である(即ち摩耗はほぼない)
と言うことで、様子見しながら1年間、約2万キロを走行してきましたが、結局良くも悪くもならず、もしかしたらイグニッションコイルとプラグが純正じゃないからかな?(交換した後しばらくしてから鳴り出したので)と思い、純正相当のBeru製コイルとボッシュ製プラグにもどしてみて、ついでにシリンダー内を観察することにしました。
2
これがイグニッションコイル。
3
これがボッシュのスパークプラグ。
マフラー外せば交換しやすいのですが、面倒なのでタイヤだけ外して、狭いけどいろんな工具を使いながら交換しました。
4
まずは鬼門の6番シリンダー。
プラグは綺麗です。
1年しか使ってないのでね。
5
内部です。
スコープに明るさのボリュームがあるのを知らず、暗くて見えないなーと前回諦めたのですが、スコープ本体をよく見るとボリュームダイヤルがあったので(どんだけ老眼やねん!)、明るさMAXにすると内部が良く見えました(笑)
すこーしだけ筋がありますが、まあこれぐらい大丈夫でしょう。
知らんけど。
6
続いて5番シリンダー内部です。
とても綺麗でツルピカ🌟
鬼門の6番、隣の5番が良好だったので、やはりこの音はバルブリフター(ラッシュアジャスター)がヘタって張りがなくなってきて、カムとリフターの間に隙間ができて叩いてるのかな、と思いました。
回転上げて油圧上がると音が消える現象からしても、リフターへのオイル供給によって張りが一時的に戻る理屈だな、と一人合点しました。
7
まあ一応、4番シリンダーも見とくか、とスパークプラグを外すと、ん?なんか汚れてるなぁ。
煤っぽいと言うか何と言うか、嫌な予感🤢
8
4番シリンダー。
出ました、た、た、た・・・(エコー掛かってます)
うわっ、見たくないものを見てしまった!
しゃがんで畑仕事してるオバンのズロースを見てしまった時のような、あの感覚です。
神様、仏様!
これがあのBore Scoring、水冷911初期エンジンの持病として世界中で取り沙汰されているアレですか!
なんか私、悪いことしましたか?
暖機もそこそこやって、温度上がるまではブン回さず、オイルも5000キロでは替えて、フィルターも2回に1回替えてますよー😭
一挙に虚脱感に襲われましたが、気を取り直して左バンクもコイルとプラグを交換しました。もう左バンクの中は見ません。見ても仕方ないし。
この写真を車買ったお店のオヤジに見てもらうと、ピストンヘッドの一部に銀色の部分がありますが、そこがシリンダーヘッドに当たってカンカンなってるんだそうです。いわゆる首振り現象です。
回転上げると一時的に首振りが収まるのかな?とのこと。
色々思案した挙句、プロモデットのリビルトエンジンに載せ替える方向で行くことにしました。(鋳鉄スリーブ圧入とピストンのモリブデンコーティングだそうです)
今のエンジンで14万キロほど走ってるので、いつかはオーバーホールしないといけないんだし。
それに今の車は色もサイズも気に入ってるし、エンジン交換の値段で別の911買える訳じゃないし、足周りや色々と手を掛けてきた愛着もあるし、300万(まだ分かりませんが)で997の新車が買えると思えば安いもんやっ!?
よーっしゃ!とことん付き合うぜ相棒!
あとは金だけや😂
[PR]Yahoo!ショッピング
タグ
関連整備ピックアップ
関連リンク