S660のレンタカーを借りた1の続き
グローブボックスの奥に、プラスチックのサイコロみたいなのが3つ
転がっていたがなんだろ?
ちょっと画像が白飛びしているが、シフトレバーも質感が高い。
パターン表示のある金属部分は、夏熱く冬冷たい可能性あり。
革のステッチが多少ガサガサするが、滑り止めにいいのかもしれない。
動かすと、ガチャンガチャンと機械感があり、手応えがある。
ニュートラルの確認に左右に振るときも、ちょっと力がいる。
スイフトスポーツもこんな感じだったので、スポーツカーのシフトというのは
こういうものなんだろう。
このシフトレバーと比べると、うちのアルトはふにゃふにゃの骨なし
シフトである。
シート座面がとても低いので、相対的にシフトレバーの位置が高い。
マツダ・ロードスターもそうだった。
6の隣にRがあるパターンなのだが、Rに入れるとき、特にレバーを
押したり引っ張ったりは必要ない。
自然に左下へ入れるだけでいい。
どうも速度で制御してるらしく、約20キロ以上にならないと5・6速に
入らないようになっている。
一旦20キロぐらいまで上げて、再び15キロぐらいまで速度を落とすと、
5・6速には入らずRに入るようになる。
操作してて、もしかしたら6速とRのレバー位置が同じなんじゃないかと
思って確かめてみた。
6速。Nではない。走行中ではなく、6速に入れたままクラッチを切って停止して撮影。
R。全然違うなw
パターン表示が正しかった。
ステアリングとシフトレバーの質感が非常に高い割に、サイドブレーキは
普通だった。これも相対的に高い位置にあるので、さらに上に引き上げる
のは力がいる。
ヒルホールド機能がついており、坂道発進の際、ブレーキペダルを
離しても2秒間は後ろに下がらない。緩い坂だと感知しないようだ。
本革のステアリング&シフトレバーはα専用装備らしいが、
この2つだけでもαを選ぶ価値があると思う。
ルーフの外し方であるが、数多くのブログにも記載されているように、
まずは窓かドアを開け、ルーフ中央部のロックを外す。
この中央ロックは軽すぎて手応えがない。
ルーフ左右にあるレバーを、ボタンを引きながら解除する。
あとはル―フをクルクルと巻き、フロントのボックスに納めればよい。
*
取説を確認したところ、収納の際は、ルーフのレバーをロック位置に
戻せとあった。
巻いたルーフは意外と重いので、両手で持ったほうがいい。
晴れてると、ルーフが焼けてるのでヤケドに注意。
ボックスのフタを閉め忘れて、ボンネットを閉めないようにw
やる人がいると思う。
ボックス内のバンドは、ルーフを固定するために必ず締めろと書いてあるが、
ルーフを閉じたときもバンドのプラスチックロックがカチャカチャいうので
留めておいたほうがいい。
ルーフの着脱は簡単と言えば簡単だが、面倒と言えば面倒。
レンタカーで後付ナビやドラレコがついていたこともあり、コンビニに
寄るときもいちいちルーフをつけていたが、毎回助手席側にも
回って、さらに前に回ってボンネットも開けるというのは、
ワンタッチ式のバリアブルトップ車もあることを思うとやはり面倒かも
しれない。
オープン状態。タルガトップなので、開放感はそれほどでもないだろうと
思っていたのだが、意外とあった。
フロントガラスの端が顔から離れているのでそう感じたんじゃないかと思う。
S660はフロントガラスの付け根が運転席から遠くにあり、手を伸ばしても
届きにくい。
Aピラーはけっこう寝てる感じだが、フロントガラスが頭の上近くまで
回りこんでないので、顔の前に余裕がある。
フロントガラス端と顔までの距離は、23アルトと比較してもS660のほうが
離れている。
そういえば昔のCR-Xデルソルも、こんな感じのタルガトップだったな。
Aピラーの金具部分。
B(?)ピラーの金具部分。
センターロック部分。オープン時もロックを閉めておくほうがすっきりするが、
忘れがち。
風圧で動くんじゃないかと思うほど操作感が軽い。
ルーフを閉じるときは、ピラーの金具にルーフの円盤状の金具がはまる。
ルーフを引っ張る必要はない。コツもなく、ただ置くだけで簡単にはまる。
ルーフ横のロックレバーを操作すると、金属棒が飛び出て固定される。
「REAR」と書いてあるほうが後ろ側。
オープン時の風切音や風の巻き込みはかなり大きい。
特に耳の後ろ辺りからの風切音が大きかったが、Bピラー金具の凹凸から
音が出てるようだ。何かカバーのようなものをつけると、だいぶ違うと
思うのだが。
風の巻き込みが大きいと言っても、市街地では窓フルオープンで
帽子が飛ばされることもないし、高速でも窓を閉めれば80~90キロ巡航で
帽子は大丈夫だった。
シートを前に出すポジションのせいか、ロールバーは気にならなかった。
もちろんないほうが開放感は高いんだけど、運転中は前を向いているし。
ルーフを外して横から見ると、ウインドウ上端の線とエンジンフードの線が
つながる。
天井。大雨の中も走ったが、さすがにペチペチと雨音が大きい。
しかし他のロードノイズやエンジン音が大きいので気にならない。
雨漏りはもちろん、ルーフ内側が濡れることもなかった。
ルーフは乾くのが早く、大雨の後でもすぐ乾いていた。
オープンカーは、屋根を閉じるとエンジン音がこもって逆にうるさく感じる
ことがあるが、S660は開けても閉じてもうるさかった。
雨漏りはしなかったが、助手席Aピラーの内張りに、何かが流れたような
痕跡があった。点検整備の丸ステッカーでも貼り直したのかな?
ルームライト左横に、スリットがある。空気抜きなのか警報用の
スピーカーでもあるのだろうか。
視界。ルームミラー取付位置が高いのがいい。
フロントガラスが前にあるので、圧迫感がない。
このレンタカーにはユピテルのドラレコがフロントガラスの助手席前に
ついており、常にモニターが目に入って目障りだった。
「常に監視してるから無茶するなよ」という警告の意味があるんだろう。
窓が横に長いので、ある程度は斜め後ろまで見える。
運転席側は、合流のときの右斜め後ろの目視がやりやすい。
エンジン音が後ろから聞こえるので、後ろから車が来てると錯覚することが
あったw
後ろと斜め後ろの深い角度はとても見えづらい。これはしょうがないな。
オプションでバックモニターがあるようだが、軽でもつけたほうがいいと
思う。
エンジンフードの出っ張りは、夜ブレーキを踏むたびにハイマウント
ストップランプに照らされるのが見える。
オープンにしても実用上の視界は変わらない。
Aピラーが頭上に回り込んでないのがわかると思う。
小ぶりなバイザー。
ハイ/ロー自動切り替えのヘッドライトや、対向車の運転席のみ
照らさない自動ライトが実用化されつつあるが、バイザーはいまだに
原始的だ。
太陽光が顔に差し込むガラス部分のみ、自動でスモークを濃くするとか
そのうちできそうな気がする。今の保安基準だと車検に通らないので、
外国からの圧力で変わるんだろうな。
バイザーの注意書き。
助手席側バイザー。
オープン状態の斜め後ろ視界。
CTBA(シティブレーキアクティブシステム)というプリクラッシュブレーキが
装備されていた。外からフロントガラスを見ると、装置が大きく見えるが、
室内からだとルームミラーの裏に完全に隠れており、邪魔にならない。
右側にぶら下がってるドラレコはレンタカー屋の後付け。
骸骨っぽいw
借りている間、CTBAが作動することはなかった。
横から見ても装置が飛び出してるように見えるが、視界の邪魔にはならない。
ワイパー。ガラス下部が湾曲しているので、助手席側ワイパーが
くの字になってる。特にホンダ車に多くないか。
ウォッシャー吹き出し口。霧状に噴射されるが、うっかりオープン状態で
作動させると顔にかかる。
さてやっと走った感想であるが、乗り降りしにくいのは既に書いた。
走りだすと、うっと思うほど乗り心地が固い。
段差のハーシュネスはそうでもないのだが、細かいうねりのある悪路だと
気分が悪くなりそうになった。
2日目はやや慣れたが、路面によってはドスドス来るので、
体調の優れないときに乗るのは辛いと思う。
ボディ全体がねじれてる感じはしないが、悪路だとフロントガラスが揺れる
のがわかる。ナビも盛大にブルブル震えていた。
天井までは余裕があるんだけど(身長170センチ)、揺れたときに一度
ルーフ横の解除レバーに頭をぶつけ、痛かった。
アクセルを緩めるとプシュ!と音がするのだが、緩めるたびにいちいち
プシュプシュいうのでだんだんうざくなってきた。
スイッチで消せないものか。
アクセルを緩めた瞬間また踏み込むと、プシュを「プ」で止めることができる。
コーナーをかなりの速度で曲がっても破綻しそうな気配がないが、
自分の運転がうまくなったわけではないので注意しないといけない。
非常にグリップの強いタイヤや横滑り防止装置で安全方向に保たれているが、ミッドシップなので限界を超えると突然クルンと回るのかもしれない。
自分はとてもそこまで攻め切れないが。
自分には加速はこれで十分だった。
エンジン音がすごく魅力的というわけでもないが、苦しげなく回るので
低いギヤのままでも耳障りでない。
6速は高速やバイパス専用な感じだが、アルトで3速まで落とさないと
減速するような坂道でも、S660は5速のまま余裕で登っていけた。
カチカチというタペット音のような音が始終エンジンから聞こえていた。
高速をクルーズコントロールで走行中、下り坂だと隣をトラックが通過した
ときのような抵抗感を断続的に感じることがあった。
抵抗感は感じるが、速度計は一定速度のまま。
下り坂で速度を保つのに、出力を断続的に制御しているのだろう。
ATならトルコンで緩和されるが、MTだとダイレクトに感じるんだと思う。
燃費は、高速5割、バイパス3割、峠2割ぐらいで、23~25km/Lぐらいだっ
た。
メーターの燃費計は平均24.3を示していた。
一度横着して、リモコンで鍵をロックしたあと、窓から手を入れて
ドア内部のロックを手で開けたところ、ホーンの警報が鳴り出して焦った。
もう一度リモコンで操作し直すと止まった。
S660を返却したあと、自分のアルトに乗ると、ブレーキを踏むと前に
転がり落ちそうになる感覚を久々に味わった。以前、ロードスターを
借りた後も同じように感じた。
ステアリングやシフトもふにゃふにゃで頼りないが、さっと乗り降りでき、
後ろの視界がいいのはホッとする。
たまに借りるのなら、やはりオープンカーが気分の転換ができていい。
S660は、1人で乗ってクネクネ道を楽しみ、どこにも寄らず帰るのが
一番合ってる使い方なんだろうか。
観光地で、パーキングにちょくちょく寄るような乗り方は、乗り降りし辛く
ルーフもいちいちつけないといけないので向いてないかも。
自分のような下手くそでも十分楽しめたが(疲れることもあったが)、
腕に覚えのある人ならさらに楽しいんだろうと思う。
S660のあるレンタカー屋さんは、新型ロードスターも入れたそうだ。
これも借りねばw