
タイムズカープラスで、入会金&月会費3ヶ月間無料というのをやってたので、試しに入会してみた。
大都市圏には変わった車もあるようだが、地方都市だとほとんどデミオや
スイフト、ノートなどの実用小型車ばかりである。
なぜかミニ・クロスオーバーが多く、福山市にもあったので借りた。
クーパーのほうではなく、ミニワン・クロスオーバーである。
いざ借りようとすると、直前になって予約が入ってることが多く、
なかなか借りられない。数週間後にやっと借りることができた。
福山笠岡町ステーションのカーシェア定位置は車の出し入れがやりにくい。
入出庫するときは、借りてる間に他の車に停められないためのプラ製車止めを置かないといけないので、車を入れる前に一旦降りる、または車を出した後に一旦降りなければならない。
カーシェアの宣伝用なのか、道路から目立つ位置に車の定位置があるので、
直接道路からバックで狭いスペースに入れないといけない。
カーシェアを利用するような人は、普段あまり車に乗らないはずなので、
奥のほうが車の出し入れをしやすいと思う。
予約時間の15分前から車を使える。
カードを右リヤクォーターガラスの「TOUCH」と表示がある部分に近づけるとドアの鍵が開き、グローズボックス内にある車の鍵を取ってエンジンを
かける仕組み。
いざエンジンをかけようとして問題発生。
ミニ・クロスオーバーは、円形のキーをダッシュボードに差し込み、
ボタンを押せばエンジンがかかるはずなのだが、キーを置いて
ボタンを押してもウンともスンとも言わない。
キー。下の普通の鍵は、グローブボックス内にあるレンタカーの借出/返却管理装置用の鍵。
キー置き場。
原因がわからずしばらく悩む。
ATセレクタはPにしてるし、ブレーキペダルは踏んでるし・・・。
もうタイムズに電話して聞こうかと思ってたら、理由がわかった。
キーはキー置き場にただ置いたのではダメで、奥までカシャンと
差し込まないといけないのだった。
「奥まで差し込む」と説明書きシールでも欲しかった。
ほっとしたところで出発。
車止めをクロスオーバーが置いてあるスペースに置かないといけないので、
発進してすぐ停まらないといけない。複数人だったら楽なんだけどな。
走りだすと、なんだか重々しい。
オルガン式のアクセルペダルが重く、遊びがないのもそういう印象に
つながってるのかもしれんが、登り坂ではエンジンが苦しそうな音を
立て、軽快な感じはない。
ペダルもしっかり楕円にデザインされている。
右ハンドルの外車にありがちな、不自然なオフセットはない。
ブレーキはとてもよく効く印象だが、停止する前に「コー」という
パッドが擦れる音が聞こえる。
ステアリングはやや重めだが、回すとクイックな感じ。
速めに回すと、車体下が動いてからボディが動くというか、
タイヤが動くのが速すぎるような感じがする。
急ハンドルのとき危なくないかな。
ステアリングには革のステッチっぽい縫い目があるが、革巻きなんだろうか?
革だとしたら、とても表皮の固い、ウレタンステアリングっぽい革ハンドルである。
メーター&スイッチ類はよくデザインされていてオシャレなんだけど、
使い勝手はいまいち。
センターにある巨大な速度計も、ミニのアイデンティティなのかもしれないが、
走行中は見ない。
ジェットノズルを模したようなエアコン吹き出し口も、ボリューム感満点で
圧迫感がある。
もっぱらステアリング奥にあるタコメーターの小さなデジタル速度表示を
見ていた。
速度計やタコメーターはクロームメッキの縁取りがしてあるが、
太陽の位置によっては反射光が目に入る。
エアコンのダイヤルも回しにくい。
その下はフォグや集中ドアロックなどのトグルスイッチなのだが、
操作しても中立に戻るタイプなので、手探りではどの位置に入ってるのか
わからない。これは問題だと思った。
ミラー近くにある室内照明類のトグルスイッチも、中立に戻るタイプ。
まあこれは光るから動作具合はわかるか。
スイッチの間にある黒い輪っかみたいなのは、単にデザインだと思う。
「操作しても中立に戻るスイッチ」はワイパーレバーやウインカーも
同じで、使いにくかった。
スイッチを触っただけでは、今どの位置にあるのかわからない。
ライトはさすがに一般的な操作方法であった。
外車なので、左側にウインカーレバーがある。
BCと書いてあるのは、レバーの先っぽを押すとメーター表示が切り替わる。
シフトレバーは、横に倒すとスポーツモードになり、-/+でマニュアル的に
変速できるタイプ。
左ハンドル用をそのまま使っているようで、シフト表示が左側にあって
運転席からよく見えない。
下り坂でエンブレを使おうとマニュアルでシフトダウンしても、
自動でエンジン回転を上げてシフトショックがないように調整するので、
エンブレの効きがあまりよくない。
スポーツモードにすると、キビキビと走りだすがエンジン音がうるさい。
Rにすると、スマホの通知音のような車っぽくないオシャレな警告音が
鳴る。
シフトレバーブーツのパネル部分が、内側へ陥没していた。
走行距離7000キロ台だからまだまだ新しいはずなのだが。
内側部分は鋭利になっていて、触ると指を切りそうになった。
内部のフェルトが見えている。
駐車ブレーキは変わった形をしているが、操作性はよかった。
左ハンドル車の内装を見ると、この駐車ブレーキも左ハンドル用を
そのまま右ハンドル車につけているようだ。
センター部にはレールがあって、スマホホルダーやサングラス入れなどが
つけられるようになっている。
シートベルトアンカーの柄?がジャバラ付き。
パワーウインドウのスイッチは、ドアの標準的な場所にあった。
マイナーチェンジ前は、これもセンターコンソール下の、手の届きにくい
位置にあったらしい。
全窓ワンタッチ付きだった。
ドア内側のデザインも凝っている。
銀色の楕円は、ドアを全部閉めると、前後でデザインがつながるようになってる。
ドアポケット内部にもイルミがあるようだ。借りたのは昼だったので
よく確かめられなかったが、夜乗ると内部照明も凝ってそうだ。
クロスオーバーモデルだからなのか、12Vソケットがセンターコンソール、
後席の間、トランクと、全部で3つもあった。
発炎筒はこの目立つ位置に。
外国では発炎筒の設置義務がないのはわかるが、もうちょっと
スマートな位置につけられないものか。
せっかく各部のデザインに凝っているというのに。
助手席側センターコンソール脇に、物入れの網がついていた。
グローブボックス内は、借出/返却のときキーを差し込む機械がついていた。
トランク。洗車セットやパンク修理キット、ジュニアシートが入っていた。
トランクを開けるにはエンブレムを押す。VWも確か同じやり方だったな。
トランク内にも12Vソケットがあった。
トノカバー吊り下げヒモのストッパー造形。
ボンネットオープナーは、助手席側の足元にある。
これも外車仕様か。
ボンネットはダンパー付きで楽ちん。
高級車は知らんが、日本車でダンパー付きボンネットがついてる車が
少ないのが不思議だ。
便利で楽なのだが、ダンパーが経年劣化でヘタってくると、
整備中に落ちてきて体を挟まれる危険性はあるらしい。
ボンネットにライトの穴が開いているのが特徴的。
半開きにしてみた。
タイヤはコンチネンタルプレミアムコンタクト2。205/60 R16だった。
60タイヤにしては、サイドウォルが張り出した印象。
クロスオーバー用のタイヤなのかな。
空気圧はセンターピラーに表示がある。2人乗りまでは220kPa。
出発前に自前のエアゲージで測ったところ、200kPa強だった。
まあこんなもんだろう。
若干低めの空気圧のせいか、ハーシュネスの角が取れて乗り心地はよかった。
基本的に硬めだが、ゴツゴツ来ることはない。
ロードノイズも静かなほうだと思う。
バルブのフタがアルミ製で洒落ていたが、ブレーキダストでずいぶん汚れている。これも外車の宿命か。
乗り込むと、新車のちょっと嫌な匂いがしていた。
フロントガラスの天地が狭く、後付けナビの位置のせいもあってか、
大げさに言うと、細い隙間から前を覗いているような印象。
ルームミラーも小さめ。
斜め後ろの視界はまあまあ。
リアクォーターウィンドウがあるのでマシだが、天地が狭い。
外車は大きめのヘッドレストが高い位置まで上がるのがうらやましい。
軽だと、シートそのものが小さいし、ヘッドレストも適正位置まで
上げられないものがある。
リヤウインドウは小さく、後ろは見にくい。
シートはパンと張った固めの感じで、座り心地もいい。
シートリフターにステアリングテレスコピック・チルトもついてるので、
調整範囲が広い。
後席も固めで座った感じが気持ちよかった。
ドアロックピンがついていた。最近は珍しいのではないか。
押すと指で引き上げることができず困ったが、単にドアハンドルを
引けばよいだけであった。
前席窓ガラスの角が立っている。サッシにも角がついている。
後席窓をいっぱいに下げた状態。
ミラーは小さめで視認性がよいとは言えない。助手席側はさらに悪い。
外見はそれはもうオシャレ。薄い茶色も女子が好みそうな色である。
これもミニのアイデンティティだと思うが、Aピラーのラインがそのまま
フェンダー横へ降りていってるのが特徴的。
ちょっと見にくいが、この部分はスリットになっている。
メッキが多いクルマだな。
フューエルリッドは左側にあり、鍵を開けた状態でリッドを引けば開く。
この方式が一番簡単でいいね。ハイオク仕様。
給油は車内にあるカードを使い、利用者が金を払う必要はない。
HPに、「給油すると利用時間が15分プラス」みたいなことが書いてあったので
したのだが、後から見直すと6時間パックは対象外であった。
6時間で170キロほど走ったが、乗り心地もそこそこだし、車内も
静かなほうであった。ただスイッチ類がデザイン優先で使い勝手が
悪い。
デザインの嗜好が合えば、最高のクルマなんだと思う。
返却のとき、機械音声が「ETCカードETCカードETCカードETCカード
ETCカード・・・」と、ものすごくしつこく連呼していたw
確かに忘れやすいw
搭載されていたナビに、急加速と急減速を記録する機能があるようで、
ちょっとのことで「急加速○回目」などとしゃべり、返却のときも
念を押される。運転を監視されているようで、いい気分ではなかった。
