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イイね!
2015年12月30日

RAW現像のススメ ~トーンカーブでコントラスト強調編~




買出し、年賀賞と慌しく、年末もいよいよ追い込みの12月30日となりましたが、やや現実逃避気味に悠長に写真の話でもしてみようかと思います。


ボクの写真を見て、「どうせイジってるんでしょ?」とよく言われるんですが、はい、イジってます。合成することは少ないですが、基本的に現像時に各種パラメータを変更して、かっこよく仕上がるように調整しています。時間にして、大体撮影4割現像6割、撮影1割現像9割の時もあるでしょう。では何をイジっているのかというと、色々なパラメータ、ということに尽きますが、その写真の印象を大きく左右する一つの要素が「コントラスト」です。

from Wikipedia

コントラスト(contrast)は、一般にはある注目物体とそれ以外の背景とが区別できるような視覚的な特徴の差をいうが、特に画像においては最も暗い部分と、最も明るい部分の輝度の差のことをいう。実世界の視覚においては、同じ視野内での色または輝度の差のことである。
コントラストが高くなると明暗の差が大きくなり明るい部分や暗い部分がはっきりするが、中間の色が潰れてしまう。逆にコントラストが低くなると明暗の差が縮まり中間の色が増えて、明るい部分や暗い部分がはっきりしなくなってしまう。
近年ではディスプレイや画像などにおいてよく使われ、デジタルカメラなどで撮影した写真を補正する際、コントラストを変化させることがある。











このコントラストを強調することによって、明暗を際立たせクルマの輪郭や細部の凹凸などを強調することで、写真をより印象的に仕上げることができます(他のプロ写真家の人から見るとボクの写真は過度のハイコントラストです)。というわけで以下の写真を例に、Lightroomの調整パネルを例に解説してみまーす。














【完成版】

20150815_02










①オリジナル



Lightroomで取り込み初期化を行った状態です。露出はまずまず適正からややアンダー、ヘッドライト付近にピントも当たっておりブレ具合も問題なし(流し撮りはヘッドライトにピントを持ってくるのもコツです)。ですがコントラストが弱いため全体的にふんわりのっぺりとした印象ですね。

※本来カメラ内部で行われるコントラスト、彩度、シャープネス、レンズ補正などがリセットされるため、実際にカメラから吐き出されるJpegよりも質素な絵になります。一般的にカメラからJpegで吐き出される時点で相当イジられていると思ったほうがよい。カメラのセンサーが吐き出した状態に近いとも言える。











②コントラスト+100



単純にコントラストというパラメータをMAXまで引き上げました。この効果は現像ソフトによって大きく異なるため参考ですがLightroomではヒストグラムが全体に広がったことが分かります。暗い部分はより暗く、明るい部分はより明るくなり全体的にクッキリした感じが出ますね。











③トーンカーブS字補正



ほぼ同じことをトーンカーブで再現しました。トーンカーブは現像ソフトによらず大体似たような効果を得ることができると思います。いじり始めると収拾がつかなくなることがありますが、たいていの場合には、2点をつまんで、この左下がり右上がりのS字カーブを描くとコントラストが強調できます。その逆、左上がり右下がりのS字カーブを作れば、コントラストを低く抑えることができます。












④トーンカーブS字補正(極端)



さらにそれを強調してみました。もうカーブではなく直線になってます。ここまで来ると階調がだいぶ失われて路面が真っ黒、ボディも真っ白。でもこっちの方がいい、なんて人もいるかもしれない。










といった具合に自分の一番良いと思う加減(←ココ重要)を見つけて、さらに彩度とシャープネスなどを調整したものが完成版になります。最初はコントラストのパラメータを上げていくだけで十分だと思いますが、トーンカーブに慣れてくれば自由度が高いのでより細かく大胆に写真を変化させることができます。






たとえばコレ

20150818_001


一般的にポスタリゼーション(絵で描かれたポスターのように色階調が単純化されている)とも呼ばれますが、トーンカーブを細かく波打たせて絵画のように仕上げてみました。うん、★GIZA現像★と名付けよう(笑)



ってな具合で色々と遊べそうですね。
注意する点としては、教科書に書かれている通り、トーンカーブを大きく動かすと最後の例にあるように階調が失われます。調整は最小限にとどめなくてはならないとまで書いてある本もありますが、そこは個人の好みです。A3やそれ以上に大きく引き伸ばしてプリントする時は、確かに厳しいときも多いです。被写体がクルマの場合、路面が真っ黒になったり、空が真っ白になったりしても、シルエットがより強調されてカッコいいと思える場合も結構あります。人物(特に女性)の顔が写っている場合は特に注意してください。顔のしわや彫りが強調されて、コントラストの増加分年齢もプラスされてしまいます(笑)

そして、まず最初に述べるつもりでしたが、これらの調整はRAWで保存することが前提となります。カメラから吐き出されるJpegは既に十分に脚色されているし、データが圧縮されているために、調整すればするほど画質が悪化します。デジイチ、ミラーレス、コンデジでもちょっとセンサーの大きいハイエンド機ならば、保存形式をJpeg以外にRAWが選択可能です。是非一度RAWで撮影し購入時に付属していたハズのメーカー標準の現像ソフトで現像(Jpeg変換)してみてください。

次回は彩度調整・・・いってみるかな。
でもそもそも現像の前に、撮影時の設定の話をすべきなんだよな・・・


さぁて年賀状書こっと


酔ったついでの駄文なので後々修正もしくは削除すると思います。



ブログ一覧 | カメラのはなし | クルマ
Posted at 2015/12/30 22:59:06

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この記事へのコメント

2015年12月30日 23:54
ブログの写真は超適当な私も、自分用の家族の写真はライトルーム使ってたりします(笑)
逆に、ふんわりした画像作る目的です。
輪郭がキリッとすると見てて気持ち悪いので。

氏さんなら、もちろんそこまでやって当然だと思ってますよ。
嫌がる人もいますけど、綺麗に仕上げるなら使わないと無理だと思います。
コメントへの返答
2015年12月31日 0:27
おぉさすが!
Lightroom使ってりゃも立派な写真家でっす。ポートレートはコントラスト、明瞭度とかを弱めてふんわり仕上げるのが基本ですね。ボクの場合はちょっと彩度を足したり色温度下げて暖色系に振ったり、まあシチュエーション次第ですけど。

でもでもですね、巨匠と呼ばれる現役のレース写真家でもJpegでしか撮らない人もいたりしてですね。下手な写真を現像でごまかしていると言われると確かにそうでもある(笑)
でもまあ現像まで含めての画風がボクの写真であったりもします。

ありがとうございます!
2015年12月31日 8:47
UZZYPAPAさんのように、自在に調整できると楽しそうですよね^^
私も結構コントラストが強めの写真が好きなので参考になります。
(といってもLightroomは難しくてまだ使えていないですが・・・^^;)

私の場合、現地で露出~ホワイトバランス~とやりだすとパニックになってしまうので
家に帰ってきてからじっくりと調整できるRAWは助かっています。
その分、データがちょっと大きくなってはしまいますが仕方ないですね^^;
コメントへの返答
2015年12月31日 9:09
ほんとに自在に操るには、ここから更にPhotoshopの世界に踏み込まなくてはなりません(^^ゞ

やはり風景+クルマの写真となると、コントラスト高めの方が美しく、かっこよく見える場合が多いと思います。いわゆる風景モードもそうですし。

RAWで撮ることを前提におくと、撮影時のホワイトバランスは一切気にする必要はないと思いますね。色温度、もしくはモノクロへの変更は画質への影響が少ないと思います。
露出はセンサー性能にもよりますが、完全白飛びは救済できないので、±0もしくはややアンダーにしておくと後で救済しやすいかもしれません。
なので撮影時は後からではどうにもできない、構図(トリミング前提なら広めに)、絞り、シャッター速度、そしてピントに注力すべきですね。

たくさん撮る場合は、データ量は諦めましょう!メモリカードはできるだけ大容量のモノを。帰ったら完全失敗写真だけ削除して、その後は削除しない。後で整理とかもしないので、足りなくなったらHDD増設です。撮影と現像に時間を掛けたほうがよいです。
2015年12月31日 11:50
なるほど〜〜 ♪( ´▽`) 勉強になりました!!

撮影も大変ですが、現像にも細かな作業で時間がかかるんですね(;゜0゜)
現像は、好みとセンスで人それぞれ違った写真になっていくって事なんですね(^_−)−☆

あっ! UZZYさんのテキスト教材にmy8を使って頂きましてありがとうございます(#^.^#)/
現像までの過程がよくわかりました(^_^)v
コメントへの返答
2015年12月31日 18:13
この一枚はボクの写真の中でも代表作の一つに入りそうな予感なので、ちょいちょい使っちゃおうと思いまーす!

撮るだけでバシっと決めちゃうプロもいるんですが、僕は非日常的な作品性を押し出して行きたいので、じっくりと時間を掛けて仕上げるんですよー。freelineさんのカメラも結構いいやつなんで、使いこなしていきましょう!
2015年12月31日 14:05
私はいつもjpegでしか撮らなくてRAWで撮ったことないので、RAW現像は未知の世界です。RAWで撮ってみようかなと思いつつ未だにやってないんですよね。

現像って大変そうですけど、とても面白そうですね~。大変勉強になりました♪

来年は、ちょっとRAWの世界を覗いてみようかな~(笑
コメントへの返答
2015年12月31日 18:18
へ~それは意外でした。しゅん.さんはキッチリ撮られているのでJpegでも十分綺麗ですね!

Jpegでしか撮らないプロ(しかも超トップレベル)も何人か知ってるので、RAWで撮らなければならないワケではないですが、現像を知ることで、次の撮影にフィードバックできることもあります。一度試してみては、と思います。
2015年12月31日 21:09
こういうブログもイイですね♪

今後もカメラ好きな皆さんの為に(自分含むw)
不定期で撮影ネタやってください^^)
コメントへの返答
2015年12月31日 23:06
ボクも他の人に随分教えていただいたので。

KAZさんの参考になるような内容は少ないかと思いますが、カメラ始めたばかりの方やこれから始める方のお役に立てればと。あと自分も自分の基本的なところを見失わないように少しずつ書いていきますね~
2016年1月1日 15:14
こんにちは。
自分もライトルーム使っているんですが、トーンカーブまでは、怖くて使ってませんでした(^^;;

自分の好きなスタイルが未だに分からず、天候などによってはふんわりさせてみたり。
大変、勉強になります
コメントへの返答
2016年1月1日 19:09
masa'sさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

トーンカーブはちょっと敷居が高い感じがしますが、とりあえずS字覚えちゃえば、ハイライト・シャドウを調整するよりも簡単に雰囲気出せますよ。まずは使ってみてください。

masa'sさんもカッコいい夜撮たくさんですね。素材がイイのでトーンカーブやその他パラメータで色々表現が広がると思いますよ!
2016年1月1日 21:01
こんばんは。
UZZYPAPAさんのぺーじ毎回参考にさせてもらってます。

私はライトルーム5.5使ってますが自分的には「肉眼で見た印象の再現」
に重きを置いています。コントラストの高い写真や彩度の高すぎる写真は
表現の仕方としてはいいと思う反面、んん??てな感じのときもあります。
結局、良い写真は良いんでしょうけど。。。
偉そうにすみません。。。
コメントへの返答
2016年1月1日 21:39
ゴウイチまるめさん、はじめまして、毎度ありがとうございます。

まさにそういった御意見お待ちしておりました!ありがとうございます!!

写真は見たままを写すもの。見た目以上にコントラスト、彩度を強調したものはそれは写真ではなく作品と呼ぶべきものでしょう。モノクロ写真も逆サイド(逆彩度)のそれに属しますが。近年の世界的な写真業界コンテストにおいても、RAW現像を許さず、JPEG撮って出しのみに制限する流れさえあります。

ボクの写真は明らかにコントラスト過多かつ色飽和の上に色被りしてます。ではどこからがアウトで、どこまでがセーフかは線引きできないし、見る人のモニター環境(PCなのかスマホなのか、モニターの輝度、コントラスト、彩度もそれぞれだし)や年齢(人間は年を重ねる毎に青色の感度が弱くなるそうです)、体調、気分によっても変わってきます。まあ、大体の条件下においてボクの画はアウトでしょうけど、それを通り越してそれがボクのスタイルとしてご理解いただければと思います(笑)

ゴウイチまるめさんの写真いくつか拝見いたしました。失礼かもしれませんが、おっしゃるとおり、露出、コントラスト、彩度ともかなり適正に出力されており、おそらく肉眼の印象に近い=一般的にプロの露出に近い写真だと感じました。素晴らしいです!
2016年1月3日 11:03
こんにちは。

素晴らしい題材があってこそ、アレンジが活きてくるのだと思っています(^^)
色々なシチュエーションで、愛車を撮って頂きたいですね☆
コメントへの返答
2016年1月3日 18:32
たまに、失敗写真を現像でごまかすこともあります。いや、頻繁にかも(笑)

ずっと同じ調子の絵だと飽きちゃいますからね~。

プロフィール

「YouTube出演~ http://cvw.jp/b/148009/48428379/
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