ボディ剛性！

先月レーシングドライバー田中ミノルさんの新スイフト試乗ブログの中で、

------------（以下一部引用）------------
>これは、田中の独断と偏見ですが、
>車体ねじり剛性（ボディー剛性）　＝　スポーツ性能として必要な剛性
>とは、ならないように、感じるんです。
>たとえばですが、レーシングカーを製作する場合でも、剛性が必要な部分と、
>必要でない部分が、あります。
>スポット増しといった、チューニングでも、どの部分をスポット増しするかには、
>かなりのノウハウが、そこには、存在するはずです。
>ですので、全体の剛性が上がっていたとしても、走るために、いや、速く走るために
>必要な剛性というのは、どうも、別じゃないのかなと、田中は思うんです。
------------（引用終わり）------------

と書かれていたのですが、最近（部品販売に繋げるため）何でもかんでも剛性ＵＰバンザイ！、と書いて
煽ったり ヨイショする人ばかりの中、敢えて一石を投じる本音の記述、さすがだなぁと思いました。

ボディ剛性と言えば、ネットや雑誌を開くと多くの補強パーツが出ていて大体は効果が見込める商品とは思いますが、中には「こんな部位に付けて効果あるのか？」なんてのはまだマシな方で、酷いのになると衝突安全部品を取っ外して装着する等、とてもカタギの人に売る物とは思えない無責任な商品も少数販売されており、そのうちこれらが原因で規制強化に繋がるのではないかと心配です。

例えば自動車メーカーでも、極端に道路事情の悪い海外地域から「もっと強度のあるボディの車を作ってくれ」と要請されることがあり、当然商売なので採算が見込める場合だけですが 特注車を設定することがあるのですが、まず市場調査を行い、コンピュータ解析で最適な補強方をシミュレートし、それに基づき試作車を作ってテストコースで何時間も試運転し、問題なければ法規対応と、増えたスペアパーツや整備解説書等も配備した後に製品化し、コストアップ分と注意事項とともに販売・・・と、真面目にやると補強一つにしても結構手間と時間とお金が掛かるんです。

補強って どこか強くすると他に必ずしわ寄せが行くので難しいんです。例えば人間のヒザの軟骨が硬かったら路面フィーリングは良くなるかもしれないが、すぐヒザの骨は削れ関節炎となるでしょうし、例えば五重塔が日本の国土で何百年も建立し続けていられるのは、適度にしなって地震の衝撃を逃がしているからですし（下図）、何らかの理由があってそのような構造にしている物が殆どなので、安易な改造は最終的に性能ダウンに繋がるケースが多いと私は考えています。
（ただしメリット/デメリットを十分理解して自己責任で行う分には問題ないと思いますが)



だからそのうちこんな危険なパーツも出てくるのではと心配してます・・・


って結局 この絵↑をＵＰしたかっただけなんですけど（爆