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2012年12月08日

U13ブルーバードの思い出

U13ブルーバードの思い出 日産のミドルセダンからブルーバードという名前が消えたと話題になりましたが、私は どうせブルーバードの名前を付けても売上に貢献しないのであれば、いつまでも昔のブランドにしがみついているのではなく、新しいブランドを構築する方が前向きであると考えています(逆に何の脈絡もない車に昔の車の名前を付けるのはあまりよく思っていませんが)。

ところで私が日産Dラーで働いていた十数年前はまだウォークスルーのミニバンがほとんど無く、一般家庭でもセダンに乗る人が多かった時代だったので、ブルーバードは日産車の稼ぎ頭の1つでした。しかし当時迷走していた日産のデザイン戦略ミスで、その支持層をガッツリ減らしてしまったモデルがU13ブルーバードです(乗っている方ご覧になっていたらごめんなさい)。

U13は米国デザインを採用し、若者層にSSS、壮年層にARXとわざわざ2種類ボディを用意したのですが、特にSSSは尻下がりで多くの日本人に受け入れらないデザインで、販売は散々でした。

また下取り相場もあまりに低いので、メーカーから”U13下取り補助金”が出るくらいでした(汗;

日本を無視したデザインでしたが、その割にボディサイズは5ナンバー枠でおまけに室内高も低かったので、海外での販売も微妙だったのではないでしょうか。。。

販売現場としてはU13のデザインを見て本当にがっかりしましたが、当時メーカーから販売会社に天下りしてきた社長や幹部は『メーカーがこんな良い車を作っているのに現場はなぜ売る努力をしないんだ!』と文句を言ってきて、もう現場のモチベーションはダダ下がりでした(;_;)
(こんな企業体質だったから屋台骨が揺らいでルノーに身売りされてしまったのでしょうね)

車に搭載された新機構と言えば、コーナーでリア脚のブッシュがたわんで4WS効果を生み出すトーコントロールサスとか、MOPでしたが別途に設置したスピーカーから騒音と逆の音波を出して騒音を打ち消すアクティブノイズコントロールシステムなどがありましたが、普通に乗る分には実感しにくい装備でしたので、あまりユーザーから評価を得られるまでのネタにはなりませんでした。


整備面でいえば、この前のU12ブルーバードSSSターボや、パルサーGTI-Rに搭載された4WDターボモデルは凄く整備性が悪くて、クラッチ交換するにもエンジンまで降ろす必要がありメーカーに再三苦情をしていたので、その後改善されるかと思って期待していたのですが、U13のSSSターボもやっぱりクラッチ交換するにはエンジンを降ろす必要がありました。現場の声をガン無視ですorz

U13特有のトラブルでは、SSSは前ドアの窓枠先端が鋭角になっていたので、例えばドアを開けて運転席に乗り込む際に窓枠の角に顔をぶつけて怪我をする人が続出して、SSSを大量に納めてくれた教習所では生徒が怪我をしないようドアの角にプロテクターを付けてもらったりしました。

一見すると何の変哲もないドア形状ですが、実際に色々な人に使ってもらうと露呈するトラブルもあるのだなと思いました。


雪が多い地域だとフロントのロアアームに溜まった雪が氷結し、その状態でハンドルを深く切るとドライブシャフトのブーツがスパッと切れてしまうトラブルもありました。ロアアームに平らな部分があったのが原因のようでしたので、ロアアームにプラスチック板をくくりつけて傾斜を付けたら改善しました(今思えばお客さんもよくそれで許してくれたと思います)。


エンジンはSR18,SR20、SR20ターボに加えてCD20というディーゼルなどがラインナップされていましたが、このCD20は旧サニーに使用されていたCD17という1700ccのエンジンを2000ccにボアアップしたものでしたが、乗り味、耐久性ともにあまり評判は良く無かったように思います。

多分元々1700cc用に設計されたエンジンをボアアップしても、バランスのいいエンジンにならないのかなと感じました。

この後ブルーバードはフルチェンしてスポーツ色の強いU14に生まれ変わり、個人的にもかなり気に入った車だったのですが、U13事件で一度離れたユーザーが日産に戻ることは少なく、またその頃にはトヨタのノアなど安いウォークスルーミニバンが出ており家庭持ちのユーザーはセダンからミニバンに乗り換えることが多くなったため、U14の売れ行きはあまり芳しくなかったように思います。
ブログ一覧 | 車雑学 | 日記
Posted at 2012/12/08 15:10:30

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tatuchi(タッチです)さん

この記事へのコメント

2012年12月8日 19:07
確かにSSS-Rのモデルまでは510や910など、トヨタ好きでもチョッと惹かれましたが・・
こちらのタイプになって価格面(中古)は魅力的でしたが、SSSターボだとパルサーが買えちゃうんで目先の派手さでパルサーって事に・・
でもパルサー乗ってみて思ったんですが、2リッターターボならブル方が良かったのかな?なんて少し(汗)
コメントへの返答
2012年12月8日 20:02
SSSターボは台数が少なかったので中古の値段も高目でしたね。エンジンは同じなのでブルもパルサーも機動性にそれほど差は無かったように思います。
610や810は排ガス規制で苦戦していた時代でしたね。車格の割にボディは大きめで外観は気に入っていたのですが。
2012年12月9日 9:45
このクルマ、確かS13シルビアと同じ、川村紳一郎とかいう人が担当でしたね~?

それでシルビアにも装備された「ホログラフィックディスプレイ」が付いていたりして…

でも川村さんも早く亡くなられたのが残念です。
コメントへの返答
2012年12月9日 11:11
車を作るにあたり企画/開発/生産と色々な人が関わっているのでどこで担当と線引きするのか難しいところですが、開発は笹部憲一という人が責任者だったようです。

その人はU13発売直後「新車開発物語」という本を執筆したようでしたが、その内容があまりに自画自賛で現場ではブーイングの嵐でした(爆)

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