コル注のブログ一覧

気の向くまま旅に出ていたので久しぶりのブログです。

さて、誰もが毎週ゴミを出されていると思いますが、そのうちの「プラスチック包装容器」の処理プラントを見学するため、
今回その施設を持つ川崎の昭和電工に行ってきました。

よく『プラ容器はどうせ燃やしてしまうので分別する意味は無い』と言う話を聞きますが、確かに食べカスが付いたり、紙ラベルが貼られたまま廃棄されているものも多く見られ、本当に再利用できているのだろうか自分も疑問でした。

しかし最近の実績では、下記の通り廃プラ容器の８３％が有効利用されている
そうで、意外とリサイクルされている割合は高いんだなと思いました。



今回見学した工場の設備の特徴は、廃プラを分解することで出る水素(Ｈ２)と一酸化炭素(ＣＯ)を、
アンモニア(ＮＨ３)と炭酸ガス(ＣＯ２)に改質し、工業ガスとして産出することが出来るそうです。

アンモニアは冷凍機の冷媒、排ガスの改質剤、繊維や接着剤の材料として、炭酸ガスは溶接機のガス、炭酸飲料などの材料として売却することが出来るそうで、利益は出ているのか聞いたところ、会社としては社会貢献も兼ねている設備なので、損しない程度に運営しているとのことでした。



廃プラ中の不純物は各工程で取り除かれ、またこの工場はなるべく機械化が進められていました。
（一方この前工程の廃棄物受け入れ業者などは、人手で分類しているケースもまだ多いようです）
この工場では全国で排出される廃プラ容器処理（９００万ｔ/年）の約１０％を担っているそうです。



ただ廃プラ中の不純物は処理工程の途中で取り除かれるとは言え、含まれている不純物の量が
多ければ多いほど設備の負荷も増えて、消費電力など使用するエネルギーが増えてしまいます。
また環境負荷だけでなくコスト増にもなりますので、そのしわ寄せは消費者に跳ね返ってきます。
結論は出来るだけゴミの分別はしっかりした方が良いようです。

自分はプラ容器を捨てる時は、油はキッチンペーパーで大体拭き取った後にサッと洗ったり、紙ラベルはコンロでサッとあぶって糊を軟らかくして剥がしてから出しています。ただし分別のために大量の紙ゴミが出たり、無駄に上下水道を使うようでは意味がありませんので、あまり状態が悪いようであれば、例えば燃えるごみに出すなど、ケースバイケースで対応する必要はあると思いますが。