
KP61スターレットのカタログを入手したので勤務先のマガジンラックにこっそり置いて帰りました。
子供の頃ラジオで『トヨタ1300!スターレット♪』と連呼していたので「トヨタ1300スターレット」が車名と思ったくらいです。
知り合いが昔シャレードデトマソターボに手が届かなくてスターレットで妥協したと聞きましたが、今で言えば86に手が届かなくてスイスポを買うくらいの価格感でしょうか。
CMでスポーティーな雰囲気を前面に出していたので、子供心に好感を持った車の1台でした。
そして私が社会人2年目、ついに、ついに中古KP61を手にする機会がやってきました。
元バイト先の先輩が7年落ちのKP61を手放すと聞いたので当時底値の10万円で購入する約束でしたが、引き渡し前日に峠でガードレールに突っ込んだそうで、当日約束の場所に行ったらフロントがグシャグシャな状態のスターレットが置いてありました。
その先輩はいい加減な人で、謝らず言い訳ばかりして、峠を攻めていたら動物が飛び出したとか、バイザーに挟んだライターが落ちて視界が遮られたとか言っていました(どっちなんだよw)。
まだお金は払ってないし、電車通勤なので車が無くても困りませんでしたが、よく見るとグシャグシャにはなっていましたが、走行部分には影響無さそうだし、フロント全体的に潰れているだけで骨格まではダメージが行っていないと感じたので、むしろ
『値切れるぞ』と悪魔の囁きが聞こえました。
結局事故状態で3万円で購入し、廃車の後期KP61のフロント周りを移植してニコイチにしました。
移植と言っても年式は違うし 取付部が変形していてそのままでは付かないので、電柱と車をワイヤーで結んで勢い良くバックしたり、ジャッキを挟んで変形部を修正して無理やり装着しました。
(この経験は
スイフトでも活用されましたw)
買ってからは同級生とダートラ行ったりしましたが、ニコイチで多少ぶつけても気にならない車でしたので、少々の無理も出来て、さらに今や貴重なFRですし、思えば良い教材となりました。
当時KP61はグレードが6段階もあって、私の車は下から2番目でしたが、P/S、P/Wは当然のこと、間欠ワイパーやリアワイパーやリア熱線も無く、トランクリッドやフュエルリッドも手動だし、ブレーキのブースターも付いていないので凄くブレーキが重かったです。
よく説明書に
『走行中エンジンを止めるとブレーキが重くなり危険です』と書いてあったりしますが、
この車ではその危険な状態が普通でしたので(爆)、強くブレーキを踏む時はカカトで踏んで丁度良いくらいでしたw
さらに当時大型免許の取得のため非公認の練習所に行っていたのですが、練習所のトラックがエアブレーキで、KPとは逆にもの凄く効くブレーキでしたので、そのギャップに感覚を合わせるのが大変でしたが、今考えたら むしろブレーキコントロールのいい練習にはなりましたが^^;
さてカタログをご紹介したいと思います。主要諸元表ですが、もの凄いたくさんグレードあります。
車両重量が700kg+@!今の軽自動車より軽いかもしれません。この時代は欧米輸出用はしっかり作られていましたが、国内向けは安全装備が間引かれていたので、さらに軽量化していますね(違
OHV2バルブの72馬力でしたが、高回転も結構トルクフルに回って面白いエンジンでした。
面白くて回し過ぎて燃費はリッター7km位でした。
デボネアの燃費と同じくらいですねw
こんな見開きページがあと2種類くらいあった気がします。この他にバンもありましたね。
インパネ周りは今の軽トラよりシンプルです。収納が少なかったのでサイフとか身に付けてました。
軽量化のため後席を外しましたが、元々軽いシートだったので外してもあまり変わりませんでした。
そういえばこの時代は後席3人掛けのはずなのにベルトが2つしかありませんでしたね。
アメリカ向けで見たKP61は真ん中にベルトがあり驚愕しました。
10モード16.5km/Lって書いてますが、私は6~7km/Lでした。思い切り走っても経済的、はぁ?(爆
そういえば当時ガソリンが100円/L位で燃費は気になりませんでした。1ドル150円位でしたが。
最近は円安が燃料費高騰の原因と言っているマスゴミもありますが、ウソつけってんだw
カラーや内装のバリエーションも異常に多いです。しかし種類が多い割に内装/外装の組合わせは
選べないので、コストが掛かった割にはユーザーにとってはそれほど恩恵は無いシステムでした。
当時はバンパーが鉄からウレタンに変わる時期でした。
このウレタンバンパーって結構頑丈で「車を守る」という発想で作られているような感じでした。
今のバンパーは「歩行者を守る」という発想なので、ぶつけたらすぐ吹っ飛んでしまいますね。
そういえば私の車はヘッドランプが標準のシールドビームでした。
シールドビームってハロゲンの前の世代のランプで、今考えると凄く暗かったです。
ところでハロゲンランプ設定で面白いのが、最上級グレードはオプションなのに、その下のスポーツグレードは標準装備であることです。またヘッドランプウォッシャ―もスポーツグレードのみオプション設定です。そういえばAE86もGTVだけステアリングのギア比が違ったりしましたね。
KP61はフロントストラットがよく折れる話を聞きましたが、私もダートラ中にアンダー出たと思ったらストラットが折れてホイールが車体下側に倒れ込み、
バックトゥザフューチャーのデロリアンみたいになってしまったことがあります。
あとこのカタログ見て知ったのですが
ATは2速だったのですね!!初代スズキアルトかよww
走行性能曲線図が書かれていますが、すっからかんですw
改めてギア比を見ると、AT1速がMTの2~3速あたりで、AT2速がMT4速と同じです。
これで急坂発進とか大丈夫だったのか疑問ですが、トルコンなので何とかなったのかもしれません。
私の車は間欠もリアワイパーも熱線もありませんでしたが、レバーを上げると1回だけ動くミスト機能があったので、困ることはありませんでした。そういえば昔のトヨタ車のウォッシャ―ボタンはレバー先端に付いていましたね。
エアコンは付いてましたが、事故の衝撃でコンデンサーが吹っ飛んでいたので外してしまいました。
当時はメーカーオプションは車両価格とみなされ物品税が掛かったので、多くのエアコンはディーラーオプションでしたね。しかしサイドデフロスターでさえオプションだったとは・・・
まだドアミラーが認可されていない時代でしたのでフェンダーミラーでした。
スタンドでバイトしていた頃、手動フェンダーの車は窓拭きのついでに角度を調整したりしました。
運転手さんと「もっと右?もう少し右?」とジェスチャーでやり取りするのも悪くありませんでしたw
樹脂ホイールキャップがアピールポイントになっていますが、昔は鉄キャップだったんですよね。
女性仕様車もありましたが、パワステやパワーウィンドウは付いていないようです。
そういえば私の姉も社会人になって家用に
TE71レビンを買いましたが、重ステ、
手回しウインドウ、マニュアル車でしたが、ごく普通に運転していましたね。
しかし一度今の車の楽さを覚えると、あの頃の生活に戻るのはしんどいですが^^;
この車の話になると、つい長くなってしまいます。
あとスターレットのCMですが、4KUはこんなエンジン音ではありませんでした(笑