
今回は、昨日のインフィニティよりほぼ1年前に発売された、マツダペルソナのカタログです。
この頃は、トヨタが85年に発売したカリーナEDが爆発的に売れていて、どこのメーカーも
「うちもなんとか、近い商品を」と考えられていたことと思います。
そこで、マツダなりに独創性を持たせて登場した(であろう)クルマがこのペルソナ。
マツダが着眼したのは「インテリア」。
そのセンスの善し悪し、好き嫌いは別にして、確かにクルマの内装でここまで割り切ったクルマはそれまでに例がなかったとは思います。

表紙をめくって、折り込んだページを開くと、まずこの内装の写真。
普通クルマのカタログといえば、7:3くらいの前からのエクステリアの写真が普通ですが、やはり
「ウリ」とあって、まずはココから、ということなのでしょう。

さらにページをめくりますと、前、後席のシートの写真が。
前席のシートのサイド部がアームレストになってるのが、目新しいですね。
また、後席のアームレストは取り外して使用することも可能です。

室内の輪郭もとにかくラウンド感というかラウンジ調にこだわっているのがわかります。
前席のシートベルトは、リアドアにリトラクターが内蔵されていて、もちろん前席の人間がシートベルトをした状態で、リアドアを開けても締め付けられたりしない工夫がされています。

運転席もとにかく「女性」を意識したとかで、各スイッチ類など女性の長爪でも操作しやすいように考慮したとか。
ただ、カペラ/テルスターと共通のATのシフトレバーは、若干無骨な感じもしますが。

こちらは、布シート仕様です。
最初に革仕様を見せられると、ちょっとインパクトに欠けます(笑)
ここでようやくwww外装の写真が・・・。

普通は1番最初のページに載りそうなカットが15ページ目にして登場(笑)
当時も今見ても、それほど素晴らしいデザインだとは思いません(失礼)が、シンプルで独特なプロポーションは不思議と古さを感じないと個人的には感じます。

昨日のブログのインフィニティのフロントエンブレムは七宝焼、ということでしたが、このペルソナもエンブレムの1部分に七宝を埋め込んであるそう。

外装での特徴は、アーチ状のルーフサイド部でしょうか?
実車で見た覚えがないのですが、この写真ではそのルーフサイドラインを別塗りにした「ルーフサイド2トーン」がオプションで選べたそうです。

カタログ中盤に出てくる、コンセプトを訴えるページ。
「初めに美女ありき」wwだそうで、イングリット・バーグマンの写真が登場。
自分はこの女優さんのことをよく知りませんが、映画監督にワンオフのすげーフェラーリをもらった人、ということは雑誌を読んで知りましたwww
確か、日本人では阿川泰子さんと阿木耀子さんをイメージされたとかで、このお2人にはペルソナが贈られた、とも聞きました。
阿川泰子さんといえば、ピアッツァ!!なんですが(笑)
実際には阿川さんはマセラッティのスパイダーやディムラーW6とこのペルソナをしばらく同時所有されていたようなんですね。
話が逸れました(汗)

タイプAが布内装。

タイプBが革内装。
それぞれに、ガソリンの1800SOHCと2000DOHCがあり全4タイプという実にシンプルなグレード構成。

各装備品の紹介ページ。
アルミホイールが当時のBMWっぽいww
また、マツダお得意の「スイングルーバー」これは、自分が過去乗っていたHCルーチェにもありましたがことのほか使い勝手がイイ!!
ペルソナは、内装を重点に開発が進められたわけですが、その中でも灰皿&シガーライター、グローブボックスが排されたというのが、特記すべきことでした。
実際にはこのページの小物入れ部分に灰皿がオプションでつくし、グローブボックスの代わりにシートバックのポケットを大きめに作ったりと、クレームが最小限で済むような「保険」は掛けたものの、ここまで割り切れたというのは、当時の時代性もあったからなのかもしれません。
昨日のインフィニティもそうですが、この時代だからこそできた冒険や試みが現在では
「無駄」「なかったこと」のようになっているのは、非常に残念です。
ペルソナ自体は1代限りでなくなってしまいましたが、思想的には後のコスモやMS-8などに受け継がれたのかなと思います。と言っても、この2車もその後消えてしまったのですが・・・。
それにしても、家族環境が大きく変わったわけではないのに、4ドアで居住性を重要視しない車があれだけ流行ったのに、今では真逆のハイト系多人数乗り車以外は「お呼びじゃない」状況。
日本って「振り」が激しいですね(笑)
Posted at 2013/07/14 22:16:01 | |
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